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私が切なくなるリレーの理由

先日、小学校の運動会があり、
子どもたちの成長を見てきたのですが、
毎年、運動会を見て思うのは
走るのが速いってヒーローよね。
本当に輝いている。
かっこいい。

私は走るのが遅くもないが、
ダントツ速いわけではない。

だからか、すごい憧れがあった。
あんなに速く走れたら気持ちが良い
だろうな。
目立てていいなー。

そんな気持ちが強かった。


そして、大人になり
子どもたちの運動会を
見ていると、
やはり走るのが速い子はいる。
自信満々に走るその姿がカッコいい。
親もきっと誇らしくみているのだろう。

我が子たちは長男も次男も
それほど速くない。
私と同じタイプ。
次女はまだ速いのか?遅いのか?
よくわからない。
ヘラヘラとキョロキョロと横を
向いて走っていた🤣
前見て走れば速いかも。
長女はダントツで遅い。
これは見て取れる。

今年の運動会も5、6年生の
クラス対抗リレーが盛り上がっていた。

アンカーはやっぱり1番速い子だ。
眩しいぐらいに輝いている。
最後のアンカーの子は
みんなが

おおー!

と歓声をあげてた。

速かった。

私はそんな男の子を見て、妙に
切なくなった。

1人の男の子を思い出した。

中学時代の同級生の男の子。
ものすごく走るのが速い子がいた。
その子は野球部だった。
短距離も長距離も速いので
駅伝大会にも毎年の出ていた。

とにかく速い。
桁違いに速かった。
アンカーでその子が走ると
会場は大いに湧き
その注目は男の子にだけ注がれた。

私はその男の子とほとんど話したことはない。
元気で明るい男の子であった。
手先が器用で美術の才能もあったことも
覚えている。

走りが速かったからか、
羨ましかったんだと思う。
私もそんな風に注目を浴びたい!
歓声浴びたい!
と思っていた。

なんの特技もない。
目立たない女子だった。

そんな憧れがあったからか、
話したこともないのに
よく覚えていた。

20歳の時、
急に中学時代の同級生から電話が
かかってきた。

◯くんが交通事故で亡くなって、
葬儀があるから出られないか?

そんな電話だったと思う。

今思うと
中学を卒業してから、
同窓会もなければ、
誰とも連絡を取り合って
いなかったのに、
どうして私に連絡できたのか?
全然わからない。
しかも、携帯にかかってきたか?
家電にかかってきたのかも覚えていない😅

あの走りの速かった男の子だった。

バイクでの単独事故で亡くなった。

お通夜に行くと
遺影はあの中学の時と全然変わらない
笑顔だった。
全然話したことなかったけど、
妙に泣けた。
あんなに走るのが速くて、
美術も得意で、
持ち前の運動神経で大学まで行ったと聞いた。

中学時代あんなに輝いて見えた
男の子の死。
この先に可能性しかない未来しか
なかっただろうに。
20歳の若さで。

なんとも言えない気持ち。
運動会のリレーを見るたびに
そのことが思い出され切なくなる。

ちょうど同じ時期、
私も20歳の時に原付で事故った。
顔面を強打し、前歯2本を失った。
けど、それだけで済んだ。
この事故から1、2週間後
ぐらいに来た訃報だった。

前歯のない傷の癒えないまま、
私はその通夜に参列していました。

方や亡くなり、
方や生きた。

私ももっとスピードが出ていたら?
転んで打ちどころが悪かったら?

わからなかったかもしれない。

男の子の葬儀にはたくさんの同級生
がきていた。
おそらく、私の葬儀には誰1人同級生は
来なかっただろう。

あれから20年以上経つが、
リレーを見ると思い出す。

先日の運動会でまた思い出し
生きていたらどんな人生を
歩んでいたのかなぁ。
そんなことを考えてしまいました。

同じ時期に事故ったもの同士。
その子の分まで生きよう。
その男の子は私のことなんて
知らないと思うけど。


読んで頂きありがとうございます。
今日もみなさまがhappyな1日を過ごせますように。



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