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図&ストーリーでわかる会計||超入門||社長と個人事業主がしっておきたい消費税のしくみ

はじめに

 消費税はややこしいですよね。自分が消費者の立場であれば、よくわかっていなくても何かを購入するとき、サービスを受けたときに勝手に徴収されていますのでしくみを詳しくしる必要はないのかもしれません。しかし、事業者としての立場でみたときは注意が必要です。事業者としては消費税を負担する必要はないのですが、消費者や得意先から預かった消費税が手元に溜まってくるので、それを代わりに国(税務署)へ収める必要があるのです。事業者としては、預かった感覚が薄いため、消費税の申告時に頭の中で予定していなかった思わぬ税金を支払うことになります。消費税は赤字の事業者でも納付することが多い税金であるため、しっかりと管理・予測をしていく必要があります。まずは、この記事で消費税のしくみを理解し順番に理解を深めていきましょう。

消費税のしくみ

登場人物:
 M商店:ペンを消費者に販売する事業者
 A仕入先:ペンを製造する事業者
 B消費者:ペンを購入する人
 国(税務署):消費税を徴収する機関

 まず、M商店を見ていきましょう。M商店はA仕入先からペンを仕入れ、B消費者に販売しました。ここでM商店はA仕入先には消費税40円を払い、B消費者からは消費税100円を預かっています。そうすると、M商店は、国(税務署)に預かった消費税100円と払った消費税40円の差額60円を納付します。

 次にA仕入先を見ていきましょう。A仕入先はペンを作ってM商店に販売をしました(本来なら材料等がありますがシンプルにするために原価は0円にしています)。ここでA仕入先はM商店から消費税を40円預かっています。そうすると、A仕入先は国(税務署)に預かった消費税40円を納付します。

 次にB消費者を見ていきましょう。B消費者は末端の消費者であるため、消費税の負担者です。M商店からペンを購入し、消費税を100円支払いました。

 最後に国(税務署)を見ていきましょう。国(税務署)は、M商店から60円、A仕入先から40円の消費税100円が納付されました。

 おわかりでしょうか?この100円は、B消費者がM商店に支払った消費税の負担額と一致します。B消費者が負担した消費税がまわりまわって国(税務署)に納められました。つまり、消費者が負担した消費税は消費者から直接国(税務署)に納付されるのではなく、事業者を経て間接的に納付されるのです。これが消費税のしくみです。そのため、事業者は消費税を納付はしますが、負担者ではないのです。消費税率が上がるときに、社長・個人事業主の方が「駆け込みで経費を使わないと損する」 とはなしをされるのですが、事業者は消費税の負担者ではないという部分の理解が足りないためにこのような話になってしまうのです。この記事を読んだ方、次の増税時(あるかどうかはわかりませんが)には駆け込んだりしないでくださいね。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。実際の事業はこんなにシンプルではなく複雑です。取引もたくさん出てきますし、消費税がかかる取引とかからない取引を判別したりしないといけないです。この記事で消費税のしくみが理解できたらさらに、事業者としての消費税を勉強していきましょう。消費税は損したり得したりすることが多い税金ですので、税理士顧問がいる方は、前もってしっかりとアドバイスを受けることが必要です。顧問がいない方は、他の記事で理解を深め、消費税を管理し予測して下さい。疑問点等がありましたら、コメントもお待ちしています。

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