【連載】花と風葬 7
家に帰った俺は玄関のチャイムの音で起きる。とびらを開けた先にいたのはあの郵便屋である。帰れ。お前になんか会いたくない。扉を閉めようとすると、
「ね、お姉ちゃんからの手紙、読んだ?」
と訳のわからぬことを言って寄越した。
「見てない」
「だからさ、見たでしょ?あれ、福井行ったんじゃないの?」
誰だよお姉ちゃんって。
「勘悪いな。あんたの嫁は私のお姉ちゃんなの」
明らかに不機嫌になった彼女を見ながら、俺は目を見張った。いや、もう目が飛び出そうになった。何なら飛び出ていたのが俺を