なぜ伝える力が大切か?

コミュニケーション能力は仕事において大切ということは昨今よく言われていますが、ではなぜ大切なのかを自分の考えと飲食業の観点から書いてみる。

伝える力とは?

そもそも伝える力とはなんなのか?それは、コミュニケーションにおいて重要な役割を果たしている力で伝える相手が理解しやすいように喋る力だとおもいます。ただ、「伝える=伝わる」ではない。ただ、伝える力を身に付けないと伝わりません。
特に飲食店においては初めて会うお客様に店の良さを知ってもらうには、この力は非常に重要な要素だと思います。
仕事においては、歳を取るに連れてこの力は重要となってきます。なぜなら部下に仕事を教える(伝える)立場になるからです。それは、伝えるのみならず普段のコミュニケーションも大切です。仕事の段取りを考え、部下の特徴を掴みうまく仕事や方法を伝える。料理人の人は以外と伝えたりコミュニケーションが苦手な傾向にあるのかな?とみています。

見て舐めて覚える時代

見て覚えろ舐めて覚えろ。毎日のように罵声と暴力を浴びる修行時代を過ごした私の恩師である料理長。
初めて会うときは、自分もそのように教えられるものだと思っていました。しかし、料理長が教え方は真逆で全て割合、分量で伝えポイントや料理の考え方、構成すべてにおいて理論的に伝えてくれた。正直びっくりした。

なぜそのように教えるのかと聞くと、「見て舐めて覚えるというのは時代に合ってないし、スピード感が遅い」ということだった。人手が少ない中で店舗を運営することを強いられている飲食業界。新入社員やアルバイトにも即戦力として働いてもらうには、見て舐めて覚えるじゃ時間がかかりすぎるのだ。もちろん目で見て自分の舌で覚えることは大切でありその重要性も教えられた。個人にとっても店にとってもベストな方は教える側も教えられる側も歩み寄ることだ。
教える側はわかりやすく理論的に。教えられる側は積極的に学び行く。どちらか片方が寄り添うのではなく、互いが歩み寄り良くしていかなければならないのだとおもう。

そこからメニュー1品を作る上でのレシピと材料と使う分量を書き、材料毎に使う量の原価を出し1皿あたりの原価と売価、原価率まで出したレシピ表を作った。そうすることでよりわかりやすく、スタッフもどの料理のレシピからどれぐらいの原価で作り売られどれぐらいの利益が出ているかを把握できる。そして何より作る上で数字が頭に入ることも利点の1つであり、料理長からこれを若いうちに教えられたのは今に活きている。

伝える力が人を育て人を呼ぶ

伝える力があれば相手も理解しやすい。伝える力があれば、お客さんにもわかりやすく、料理や店、コンセプトの説明ができる。思いや考えを言語化して相手にわかりやすく伝えるということは今後必ず必要になってくる。

個人や店がSNSを通じて発信することが容易になった今、文字にしても言葉にしても伝える力は集客の手助けになる。そして発信した内容に共感してくれれば、人も集まり人手不足を解消できるかもしれない。求人においてはお金の面ももちろんだが、店の料理コンセプトやこだわり、トップの考えに共感して働く店を決めるというは今後増えくると思う。

ビジネス面、求人&集客面、育成面においては今よりもっと伝える力必要になってくるだろう。

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