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福祉職のアシスト機能

「それがあなた達の仕事でしょ」

そんな言葉を福祉職になってから聞くことがあった。そんなに頻繁に言われるかと言われればそうではないが、少なくとも両手から溢れる程度には聞いている。

他には、「お前の給料は私が払っている」だったり、「こっちはお客さんだ」だったり。

確かに、確かに誰かが利用してくれないと施設やサービスは成り立たないのものだ。だけどさ、「僕たちはあなたが生活する支援をする」

その構図だけは絶対に譲れない。

この際、サービスにかかるお金が税金だろうが、サービスを使うのが利用者じゃなくお客様だろうが、そんなことはどうでもいい。

僕たち福祉職の仕事は、誰かの代わりに何かをするのではなく、誰かの行いたいことをサポートすることだ。僕はそう思っている。

だから、利用者がお客様だろうが、お金が税金だろうが、「それがあなたの仕事でしょ」と言われようが、あなたが“やる”と決めていないことを僕たちが支援できるはずがない。

いつだって、“やる”のはあなたで、僕たち福祉職はそれをサポートするお仕事だ。


そう言えば、僕には2人の娘がいるんだけど、長女が2歳になった時に電動自転車を買ったんだ。娘にじゃないよ、大人用の子どものイスが付いたやつね。

あの電動自転車を買って坂道を走った時は感動したね。だって今までは、ちょっとの坂でも立ち漕ぎしてさ、えっちらほっちら漕いでた訳ですよ。

それが立たなくていい、何なら立ち漕ぎした時より楽に登れるんですよ。もうあれを発明した人は天才だね、「ノーベル関節痛が楽になるで賞」をあげようと思う。

とまぁ、そんな電動自転車の素晴らしさはいいとして、福祉サービスの話に戻ると、

僕たち福祉職が提供している福祉サービスって、電動自転車のアシスト機能みたいなもんだなと僕は思うんですよ。

基本的に誰の人生も山あり谷ありが当たり前なんだと思うんだけど、

いくら福祉サービスがあると言っても、人の人生を勝手に平坦な道にしてくれることはなくて、そこは変わらず山あり谷ありなんだと思うんだよ。

電動自転車もそうで、アシストが魔法みたいに坂道を平坦な道に変えてくれる訳じゃないでしょ?

なんなら平坦な道では「あれ、これアシストしてるの?」って不安に思うことさえある。

ただ、少しでも上り坂に差し掛かると「おぉ、おぉぉ、、」って途端に恩恵を感じるじゃない?

福祉サービスも同じで、平坦な道では恩恵を感じにくいけど、山や谷みたいに走りづらい道にこそ、有り難みを感じることができるんだ。

ただ、それは本人が走ろうとすればこそで、止まってしまえば、また存在感を消してしまう。

止まっている人までサポートしちゃったら、足を取られて事故するのは目に見えてるもんね。

福祉は寄り添うって言う意味で補助輪に例えられることがあるけど、あれは転ばないようにってイメージがあるよね。

僕は転んでもいいと思っているし、なんなら転んでもやり直せばいいじゃない。何度でも何度でも何度でも、その人の“やる”をサポートすればいい。

福祉サービスは電動自転車のアシスト機能だ。

平坦な道だと有り難みを忘れてしまうけど、走りづらい道になれば力を発揮する。

そして、もし転んで一度止まってしまったとしても、福祉サービスは次に走り出す時にも素晴らしいアシスト機能を発揮する。

安心して“やりたいこと”をやればいい。

おしまい。

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