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【試験100%】改めて感じた法学部は「実力主義世界」であるとの事実

 いよいよ大学も新学期を迎え、講義も次々と開講していった。だが、まだ春休み気分が抜けない私は「初回はまだオリエンテーションだろうから」
と、のほほんと授業を受けに行った。
 しかし、そこで先生から放たれた言葉でふと我に返る。

 「本授業の成績評価は試験100%の厳正な判断にて決する」との言葉で。

 そして、先生がなぜ試験1発勝負・出席点一切なしという完全実力主義で単位認定を判断するのか説明し始める。

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 法学部を卒業することになるお前たちは程度に差こそあれ仕事上法律に携わることがあるだろう。特に、法曹(裁判官・検察官・弁護士)に至ってはその極みだ。

 そして、法律の世界、さらに言えば裁判官の面前ではお前たちの実力次第で判決が変わる。逆に言えば、いくら努力を尽くしたとしても、お前たちの繰り出す主張が支離滅裂ならばそれは全くの無意味である。

 そして、これがお前たち個人の問題ならば残念だったね、かわいそうだね、で済むかもしれない。しかし、お前たちが弁護士であるならば、そうはいかない。依頼人、すなわち、お前たち自身ではない人の「命」を預かっている。

 医者になるのも大変だが、それは医者が医療ミスをしたら患者の命が失われるからだ。同様に、弁護士が阿呆だったら、依頼人は身体的(懲役刑等)・社会的(社会的な非難)・経済的(多額の損害賠償)な意味においてその「命」を失う。

 かかることからすると、依頼人にとって重要なのは医者の技術であり、同様に弁護士の技量だ。少なくとも第一次的には弁護士の優れた人格などは求められていない。

 そうであるから、授業に来ないような奴であっても成績優秀ならば単位を与えるし、いくら真面目な良い奴であっても答案がボロボロならば単位を与えることはしない。以上。

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 一応補足しておくと、これが3年次以上と高学年配当授業かつ※法曹コース指定科目だったゆえにこれだけ強気に発言したのであろう。しかしながら、同じようなことは1年次配当の講義から言われ続けている。

※法曹コース:法曹志望者等のために設けられたカリキュラム。要件を満たすと、法学部を3年(通常は4年)で卒業し、早期に法科大学院での学習を開始させることができる

 確かに、法学部は他の文系学部よりも大変だ。しかし、それは他の人の「命」を預かっているからであり、その意識で勉学に励みたい。


参考

「改めて」というのはこの記事を踏まえてのことです。

 
冒頭写真:pixabay

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