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弱き者を助けてくれない法学部。

 法律とは社会的に立場の弱い人を助けてくれるものです。
では、法学部はどうでしょうか。法学部はそうではありません。法学部は弱き者を助けてくれないのです。

 法学部の成績評価、さらには、単位認定の可否は基本、期末試験一発勝負で決まります。そうだとすると何が起きるのでしょうか。弱肉強食の世界が展開されます。法律に通じている者は良い成績を修め、法律なんてちんぷんかんぷんだという者は単位を失っていきます。そこに情けはありません。

 そうは言っても先生が救済レポートを課してくれるのではという意見もあるかもしれません。しかしながら、少なくとも私はそのような話を聞いたことはありません。

 それはなぜなのか。答えは大講義が多く、出席管理もされないという法学部の特性上、各学生の個性が没却しているからです。先生からすると、採点する答案1枚1枚の氏名を見てもその学生の顔も何も思い浮かびません。そのため、そこまでためらいもなく(もちろん悩まれるのでしょうが)単位不認定にできるのではないかと考えています。

 実際に、この話の裏返しとして、ゼミの教授の授業を選択しておけば単位が落ちることはないという話をしばしば耳にします。ゼミの教授としても、さすがに大切なゼミ生の顔が浮かんでは落第にはできないのでしょうか。これが真実かどうかは存じ上げませんが、私はこれまでゼミ生なのに落単したという話は聞いたことがありません。(試験未受験を除く)

 いずれにしろ、法学部は弱き者にやさしくありません。実際に、どの大学でも法学部の留年率が軒並み高いことがそれを物語っています。法学部とは基本コネも情けもない実力主義の世界なのです。

冒頭写真:筆者撮影




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