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自然はアートなのか。


仙石原すすき草原を後にした僕らは箱根初日のメインスポット、ポーラ美術館へと向かった。

この旅行で、メインとなった交通手段はバスであり、このポーラ美術館もバスで行くこととなった。途中乗り換えが必要で、グーグルマップと格闘しながら、なんとか乗り換え先のバス停まで辿り着き、ポーラ美術館行きのバスに乗ることができた。

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箱根の山道。揺られること十数分。バスから降りると、まだ日は出ているというのに、あたりの気温はひんやりとしていた。透き通る空気に触れる頬と肺が、秋を通り越し、冬の訪れを感知したかのような錯覚を抱いた。

ポーラ美術館は自然と美術の共生をテーマとしているらしい。どこかで聞いたような文言に、枝分かれしていく記憶の道を辿っていく。その先にあったのは滋賀県にあるミホミュージアムであった。昨年の夏、友人に車を出してもらい、山奥まで訪れた時の記憶が蘇る。こちらもまた、自然と建物が一体となっているような構造になっていた。自然とアートは似ているようで遠い存在だと思っていた。アートは人の作為の結果であって、自然にアートは存在しないと思っていた。けれどもこの歳になってようやくその2つが近い物であるという考えに変わった気がする。


美術館の中に入る前に、僕らは周りの遊歩道を少し散策した。

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のぐちさんと箱根

いざ、ポーラ美術館へ!の図。


それではいざ、ポーラ美術館へ。


のぐちさんと箱根-4

のぐちさんと箱根-2

のぐちさんと箱根-3

中は二人とも好きな空間だった。自然光をかなり多く取り込んでおり、それでいて吹き抜けの造り。開放感と安心感の両方をバランスよく感じることのできる場所だった。


モネとマティス。あまり美術には明るくないのだが、負の力を還元しているか、生命の活力を還元しているかくらいは分かったし、モネもマティスも心に潜む闇、負の力でもって描いた作品がいくつかあったこともわかった。もちろん、楽しげで、快活、明るい色彩の絵画もたくさんあったが。

美術館を出た後は、もう日が沈みかけている時間帯でさらに寒さが増していた。来た時と反対車線のバスに乗り、僕らはいよいよ、半年間待ちに待ったフォーレに向かう。


つづく


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