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部署異動をして半年経った

忘れもしない2021年10月8日、全社員が集まる社内イベントにて、私は突然部署の異動を発表された。新しく立ち上がる部署への異動は今までの人生にはないことだった。
実は言うと、発表された時は個々に名前を呼ばれたわけではなかったため「自分は今回の異動には該当しない」と捉え違いをしていた。実感に変わるまでにはタイムロスがあった。
その証拠に、発表直後に届いた同じ部署の人からの「既に知ってたの?」や「これからどうなるんだろうね」などの答えにくいたくさんのメッセージには、「私は関係ないですよ。」と自然に返してしていた。
(この話は今ではネタとして使わせてもらっている)

部署異動となったことで、今まで「同じチームの人」として関わっていた人が「同じ部署の人」となり、今まで「同じ部署の人」として関わっていた人が「同じチームの人」となった。
少し分かりにくいが、チームと部署という各々の囲いには微妙な差がある。
しかし、関わるメンバーはそこまで変わらないと考えていた私は、この時、自分にそこまで大きな変化が起こるとは思っていなかった。

だけどその考え方は翌営業日の10月11日には見事にひっくり返されて、今まで「当たり前」に在ったモノが大きく変わっていった。


今回はこの部署異動を通して、自分がこの半年間で感じた「大きな変化」を書いていこうと思う。


目標が変わった

この半年間で大きく変わったのは「目標=ゴール」だった。
職種は変わらなくても、部署が変わるということは、会社の中での役割が変わるということであり、会社の中での役割が変わるということは、目標が変わるということだ。
なんら当たり前のことなのに、この事実に気づくのに随分と時間がかかってしまった。

今までは、担当サービスが良い成果を出せるようにデザイン面を支えることが、自分に課されたものであり、目標だった。
だけど、部署が変わることで、そこに新しい目標が加わることになった。それは今までの目標の内容とは180度違くて、自分自身の過去の経験は参考にならないほど未知のものだった。

最初はどこから手をつければいいか分からずにいた。
みんなもそうだったのかもしれない。
初回の部署の定例会議では「どんな状態が目標達成と言えるのか」「いつまでに目標を達成すればいいのか」「目標達成のために何をすればいいのか」など目標に対しての様々な疑問がいろいろな角度から投げられた。
新しく立ち上げられた部署だから、自分達で0から作り上げていくことが要される。もちろん誰もこの疑問に対しての明確な答えなんて持っていなかった。

半年経った今、私たちは「とりあえず、こうすれば目標達成出来るかも」と、話し合って出た答えを、正解に変えていくために、走りながら考えては、その時その時に見つけた最適解をアクションに移すように努めている。
そのおかげか、なんとなく「こうすれば目標に近づけるのかも」というヒントみたいなものがやっと見えてきた。

引き続き、悩みながら時には立ち止まったりして、目標達成に向けて走っていこうと思う。

時間の使い方が変わった

時間の使い方も大きく変わった。
2021年10月より前のスケジュールと10月以降のスケジュールを比べてみると、子供でも分かるくらいに会議の内容も量も多くなっていることが分かる。上記でも述べたように、目指すものが1つから2つに増えたのだから、その分削られる時間が増えるのは当たり前なのかもしれない。

今までは100%の時間を担当サービスに注力すればよかった。
だけど、部署異動をしたことによって、今まで100%注力していたものについては50%に変更を、そして新しい目標に残りの50%を注ぐという時間配分になった。

突然の時間配分の変更に対して、臨機応変に対応できるわけが無かった。根付いた習慣と不器用な性格は、新しいルールをすぐには受け止めてくれなかった。
新しい目標に向けた作業は新しいことが多くて、思ってる以上に時間がかかってしまうことがあったり、既存の作業も100%が50%になることでどのくらい自分の作業スピードにどれほどの影響が出るのかも分からなくてスケジュールの管理が上手くいかなかったり、まさに「二兎追うものは一兎も得ず」な状態だった。

この時間配分については「慣れ」が解決してくれた。
最初の1ヶ月〜2ヶ月を振り返ると、「なんて不器用なんだろう」と見ている方がイライラするほどに時間をうまく使えていなかったが、自分自身の作業スピードも分かってきたからスケジュール管理もなんとなくしやすくなったし、新しい目標に向けた作業も効率的に対応できる方法を見つけることができた。

考えることが多くなった

考えることは嫌いでは無い。
様々なビジネス書から考え方のヒントを得ることは学生時代からやっていたし、起業家の言葉や想いに触れるためにセミナーに参加したり、自分自身のアイディアの種に繋がる体験は「おもしろい!」と感じることが多かった。
ただ、得たものを活かす機会は少なかった気がする。

今までの人生では、既にルールがあったり目標が明確だった部署に飛び込むことは何回もあったが、0から部署を立ち上げていくという経験は初めてだった。そのため、「決めていく」ということが多く求められた。

決めていくと言っても、単純に提案をすれば良いわけではない。
誰もが納得して、組織としても良い効果に繋がって、運用もしっかりと考えられている、といういくつものWinを叶えることで、初めて提案まで持っていける。
「決めていく」には結構な時間と労力がかかる。

この半年間で色々なこと・ものに対してたくさん考えた。脳みその今まで使ってこなかった部分を使うようになった。
だからこそ見えてきたものもあるし、身につけることが出来たスキルもある。
明らかに視野は広くなって、世界の見方も変わったようにも思っている。


振り返ればこの半年間はとても短かった。
本当にあっという間だった。
でも、この半年間で得たものはすごく大きかった。
今までの人生では出会えないたくさんの「新しい発見」は、「自分の武器にしたい」とも思えるものもあった。
まだまだこれからも「新しい発見」に出会う機会が多そうだ。世界はもっと広がりそうだ。

これからも「吸収すること」を大切に、この変化を受け止めていこう。
そして、今後の自分に活かせるような何かを得よう。

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