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新世界 富山より【編集後記】

 こちらの記事は編集後記になります。本編については下記リンクより動画をご視聴ください。動画視聴後に読むとより満足感アップ!

3月だ、春だ、青春18きっぷだ!さてどこへ行こうか。
 新大阪から各駅停車の電車で行くことが出来る片道ギリギリ許容範囲の場所はどこかと調べてみると、「新大阪から富山(高山本線経由)」であれば、往路9時間半で行けるということだった。朝8時台に出発すれば、18時過ぎには富山に着く。これだ、富山に行こう。

往路の旅程

 「片道12時間までは観光の範疇」を座右の銘とする私ですから、この程度の旅程は屁でもございません。観光のモデルルート?誰かが示す見本ってなんだっけ??むしろ風光明媚な高山本線を完乗できるなんてありがたい話です。それに、各乗り換え時間でも多少の余裕があるから、ずっと電車の中にカンヅメというわけでもないし。いつだか、上野から神戸まで各駅停車で帰った時のことを思い出す。

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ここで高山本線の列車に乗り換え

 飛騨川に沿って酔っぱらいの千鳥足のように、岐阜県に縦に切れ込みを入れていく。僕を乗せて進め!
 岐阜駅始発の各駅停車高山行き2両編成はほぼ満席だった。スーツケースを持った人が多い。やはり皆下呂や高山に行くのだろう。
 途中の美濃太田駅は、長良川鉄道線や太多線と繋がる交通の要衝、まさに岐阜のCrossing Field。ここで後続の特急ひだに抜かされたが、その8両ぐらいの列車にはかなりの人が乗っていた。結局着く場所は同じなんだし、私だったらのんびり行きたい。

久々野駅で特急列車の通過待ち

陸の孤島のような閑静な山あいの駅でしばし停車。駅のホームに出て風にあたると、それはさっきまで岐阜市内で浴びた風とは全く違う、冷たくて綺麗な風だった。西南西の虹は見えないが、電車はさらに北へ。

 何年か前に家族旅行で岐阜の高山に行ったが、そのときもちょうどこの時期だった。奥飛騨はまだ雪深かったのを覚えている。飛騨牛と地酒が美味しかった。でも今日は、ご飯を食べる時間すらもないけど。

富山県の玄関口である猪谷駅

 森見登美彦の夜行 奥飛騨編にも登場した猪谷駅に着いた。ここでまた乗り換える。15分ほど時間があるので、駅前の通りに出て散策してみた。小さな土産屋、個人でやってるレンタカー屋、こじんまりとした郵便局、坂を下りていくと静かな川があって赤い橋がかかっている。近くにはもう誰も住んでいないであろう大きな集合住宅があった。おそらく国鉄社員の寮か何かかだろう。
 それにしても空気がきれい。キハ120がホームで轟々と音を立てながら発車時刻を待っている。地方都市でキハ120を見かけるとなんだか嬉しい。

岐阜のデカさを思い知る

 岐阜駅から5時間、225.8kmのクライマックス。ついに富山駅に到着。
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 「次に目が覚めた時は広がる新世界」

 一日目は片道9時間半かけてついに富山県にたどり着いた。ちなみに一睡もしてない。風景が楽しすぎて。取り急ぎ、富山の海鮮を堪能。え?煮るなり焼くなり好きにしろ、って?魚はやっぱり生だろう。

ブリ美味すぎ
BIG KANI

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 駅から路面電車が伸びている風景が好きだ。富山駅に来て驚いたのは、路面電車のホームが富山駅内に入っていること。広島も岡山も愛媛も鉄道駅と路面電車の駅は分離していたから。在来線や新幹線とはまた違うノスタルジーが、路面電車にはある。
 ちなみに今回宿泊したホテル、予約時には朝食がついてないと記載されていたのに、いざ泊まるとなんと朝食がついてきた。お部屋も綺麗でサービスもよく、リーズナブルなお値段でとてもいい宿泊ができました。今度いく時もまたご贔屓になろうかな。

富山deep
素敵な外観
青地に黄文字が素敵

 旅の終わりは個室寝台車。珈琲駅ブルートレインさんへ。最近は喫茶店訪問を目的に旅行をしている気がする。ここに行かずして富山から帰れねぇ。子供のときにこんな珈琲屋で一休み極めたら帰れないし帰らないだろうな。

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環水公園のスタバ

 昨夜居酒屋でお話しをした店主さんとお客さん曰く、「世界一美しいスタバ」。確かにロケーションは良かった。いやしかし、これであれば私の地元神戸のハーバーランドにあるスタバもなかなか負けちゃいないと思うが…!しかしここは立山連峰が見えるというアドバンテージが決め手となり環水公園のスタバの勝利!

 さてさて、2月に加賀は越前、同月に新潟は越後に行き、そして今回は富山の越中を訪れた。これで晴れて三越(さんえち)を制覇しちゃったわけ。越に入り浸って、悦に浸る。そういうこと。
 それではまた。

#行った国行ってみたい国
#旅行記
#富山県

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