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これからの教育

「やりたいこと」がない子たち(18)

考えてみれば、「不安定にさせ、解消する」という方法は学校の行事でも多く用いられます。
運動会や文化祭、卒業式など、「厳しい練習があるけれどそれを乗り越えた時の快感」を感じさせることによって、子どもをやる気にしていきます。
それが本来の行事ごとの意味だったはずです。
古くから教育は「不安定にさせ、解消する」という手法を取り入れてきたのです。
こうして考えてみると、人間が快感を感じるシステムは教育の本質に深く関わっており、先人たちは様々な手法を編み出してきたことがわかります。
しかし、今ではその本来の役割は忘れ去られ、むしろ行事ごとは「子どものやる気を削ぐもの」として存在しています。
行事は形骸化し、機能不全を起こしています。
こういった状況の中で、僕たちは新たな「不安定にさせ、解消する」方法を編み出さなければいけなくなりました。
今の価値観にあった、無理のない方法を考えていくこと、それが今後の教育でやらなければいけないことでもあるわけです。
なぜなら、この「不安定にさせ、解消する」方法こそが、「やりたいこと」がない子どもたちの「やりたい」を育む方法であると、僕は考えているからです。

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