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うへぇ、やられたぁ。

 つい今朝の事である。

 燃えるゴミの日だったので捨てに行こうと思って庭に置いてあるゴミ箱を片付けようと窓を開けた。

 すると、ガタガタッとけたたましい音がしてごみ箱から何かがはみだしていた。

 おおっ!とびっくりして思わずのけぞるとそこからピヤッと動物が飛び出してきた。
 
 そいつは俊敏な動きでタタタターッと庭を横断して姿を消した。

 あのサイズや動きから推測するにおそらくは野良猫だろう。

 ドキドキが落ち着いたのでゴミ箱の周りを見ると生ごみが散乱していた。

 あーやられたと思ってがっくりきてしまった。

 普段は動物除けのためにゴミ箱のふたの上にレンガを置いているのだがたまたま昨日は忘れてしまっていた。

 その一瞬のスキをついて狙ってきた野良猫の嗅覚をほめるべきか。

 私の家のすぐそばには小さな森があり様々な野生動物が棲んでいる。

 これまでに見かけたのは野良犬、野良猫、イタチ、ハクビシンなどで変わったところではイノシシなんかもいる。

 そんな自然の豊かな環境だが自宅の周りにはブロック塀があるので大型の動物は入ってこれないが小型の身のこなしの軽いヤツがエサを漁りにやってくる。

 一時期は動物除けの忌避剤を撒いたりしていたが面倒なのとコストがかかるので最近はしていなかった。

 まあ自分にも落ち度があるし仕方がないかと思って散らばったゴミとビリビリに破かれたゴミ袋を新しいものに交換して詰めなおしていると何だか臭いがする。

 どこかで嗅いだことのある臭いでもしかしてと思って蛍光灯の明かりに照らされた庭を注意深く見て見ると…あった。

 それはそれは野良猫にしては身分不相応なほど立派なフンだった。

 ご飯を食べて用まで足して、ずいぶんと勝手気ままにやってくれたものだ。

 さすがに少し腹が立ったがそのままにしておくわけにもいかず新聞紙で包んで燃えるごみの中に入れた。

 早朝から野良猫に振り回されてまいってしまった。

 とはいえ彼、彼女?も生きるのに必死なんだろうなと思うとちょっと同情したい気分にもなった。

 少し救いだったのは片づけをしてからすぐに大粒の雨が降り注いだので犯行現場の臭いも軽減されたことである。

 これからはゴミ箱の管理はもっと厳重にしようと心に誓った早朝四時の小さな事件であった。

 そんな事が起きるとは露知らずの昨日の晩御飯の話を少しだけ。

 きくらげの入った平天をフライパンでこんがり焼いてショウガ醤油をかけてまずは一品目。
 
 次にピーマンを細切りにする。

 卵二個を割っておく。

 フライパンに油を敷いて火を点ける。

 そこに卵を流しいれて半熟になるまで火を通す。

 行ったん卵を取り出してピーマンを炒める。
  
 三十秒くらいしたらそこに卵を戻してシャッシャッ。

 味付けは醤油とオイスターソース。

 ザッと味を絡めたら卵ピーマンの出来上がり。

 次にメイン。

 鶏の手羽先に塩コショウをしてレンジでチン。

 火が通ったら味噌マヨネーズを塗ってアルミホイルを敷いたトースターで焼いていく。

 味噌マヨネーズの表面がこんがりしたら手羽の味噌マヨ焼きの完成。

 これで三品出来たので晩御飯の始まり。

 妻を呼んでいただきます。

 昨日のお酒はハイボール。

 安定の氷ギチギチの夏の名残り仕様。

 軽くステアして乾杯。

 クイッと飲むとちょっと濃かったので困るなぁとニヨニヨしてしまった。

 ではまずはきくらげ天から、プリプリの魚のすり身にきくらげのコリコリした食感が加わって楽しい。
 
 練り物にはショウガ醤油がよく合うなと思いつつモグリ。

 二杯目のハイボールを作りつつ卵ピーマンをつつく。
 
 卵とピーマンだけのシンプルな炒め物だがこれがなかなか癖になる。

 オイスターソースの旨味がとてもいい仕事をしている。

 簡単でわはは、イケルというのが私の料理のモットーなのでこれは定番化しそうである。

 次に手羽の味噌マヨ焼きを食べる。

 焦げたマヨネーズが香ばしくてお肉はプリプリである。

 味噌のちょっとしょっぱい味がまた絶妙なバランスでお酒のつまみにもってこいだった。

 鶏肉好きの妻もこれ美味しいねぇと言いながら二本、三本とモリモリ食べていた。

 私もハイボールを飲りながらチビチビと食べた。

 今日の打率は三打数三安打と言ってもいいくらい満足度の高い晩御飯だった。

 お腹いっぱいになるまで食べてご馳走様。
 
 お酒はハイボール四杯とやや多め。

 これで気が緩んだのか片づけの手順をおろそかにしてしまった。

 今日からまたゴミ箱の上にレンガをしっかり乗せておこうと思う。

 いっそのことテトリスの様にレンガを積み上げてやろうかしら。

 いやいや、二つで充分ですよ。

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