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半熟日和

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“未熟で、ままならない日々を書く”。毎日書いている400字以上のnoteをまとめています。現在は土日祝日を除く週日更新です。800本を機に「毎日note」から「半熟日和」にマガジ…
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2023年7月の記事一覧

月末

明日から8月、ということにハッと気づいたのは今日の午前中、会社にいたときのことだった。 殴り書きで「今日やらなければならないこと、やれたらやりたいこと」を書いているほぼ日手帳を開いたとき。開く前、会社についてすぐに少し急いで取りかかった業務が落ち着いてからのことだった。 2023年も残り4カ月だとか、学生は夏休みに突入したとか。毎年、毎月同じように「もう〇月なんて早過ぎない?」とおもう。初めての感覚では無いはずなのに、毎度なんだか驚いてしまう。 毎月末が近づくたびに小さ

いつも違う朝

15分ほど寝坊をしたのに、普段通りの時間に家を出て、いつもの電車に乗った。いつもより少しはやく起きたのに、家に出る時間が遅れ、いつもの電車に乗れなかった。 そんなことが続けて起こった。通勤の電車自体は、いくつか手段があるので、いつもの時間、そして路線の電車に乗り損なってもなんとか出社時間に間に合わせることはできる。 前者の寝坊したパターンは、アラームに不備があり時間になっても音が鳴らなかったのが要因。目覚めたとき、休日のような感覚に戸惑ってハッと気づいて飛び起きる、そんな

コスメと波

年に2〜3回、色々とコスメを買ってみたくなるときがある。最近もあった。 正直詳しいわけでもなく、何が良くて悪いのか、合っているのかあっていないのかなど判断は得意ではない。 たまにSNSで話題になっているコスメを見かけると、思わず読んでみたりはするけれど、それが自分の血肉になっているかといえばそんなこともないとおもう。 メモをし忘れて、「買って試してみようかな」と思っていたはずがそもそも何だったか自体を忘れてしまうこともある。コスメブランドの名前を覚えるのはちょっと苦手だ

決壊

久しぶりに、食事会でやらかしてしまった。厳密に言うと、食事会中というよりその後の話だ。 食べ過ぎでとんでもなく気分が悪くなった。これを打っている今はだいぶ落ち着いたけれど、一次会でお暇させてもらったのが救いだったようにおもう。 正直、わたしの胃のキャパシティは少ない方だ。良く言えば「燃費が良い」ということなんだけど、別にそれで痩せるわけでも無く、ただ消化が遅いのだ。 以前パーソナルトレーニングを受けていたときに知ったこと。当時トレーナーの方に「夕飯はできれば19時前に済

ねむる約束

「ねむりの約束の時間です」 睡眠を計測するスマートフォン向けアプリ『ポケモンスリープ』をインストールしてから5日ほど経った。 最初はあまりルールもよくわからず始めたけれど、だんだん「こういうアプリなのかあ」ということがわかってきた(すべてを理解したわけではないけれど)。 寝ている間、枕元にスマートフォンをスリープ状態で置いておく。そのときアプリは立ち上げたままの状態。 アラーム機能もあるので、時間になるとアラームが鳴る。起きてそれを止めて、レポートができあがるのを待つ

回遊魚

マグロは死ぬまで泳ぎ続ける。 それを知ったのはテレビ番組を観てなのか、水族館に行った時に何か説明を読んだのか。はたまた学校の授業中だったのか。 きっかけはまったく思い出すことはできないけれど、幼少期に学んだことだ。 回遊魚のマグロは、眠る時でさえ速度を落として泳ぎ続ける。そんなふうに対応できるような体のつくりに進化している。 生き物として、その大きさ、カタチ、迫力にカッコよさを感じる。それに、マグロの刺身はおいしい。大好物。かなり好印象だ。 だけど、泳ぎ続けることに

迂回

「迂回してください」 目の前の看板には、そんな文言とともに迂回ルートが示された地図が掲載されている。 いつもと違うことをしようとしたからなのか。もう少しで家につくと思っていた分、一人大きめのため息をついてしまった。もう陽も落ちていたので、より一層悲壮感が漂う。 普段使わないルートで自宅に帰るつもりだった。ところが跨線橋を渡ろうと思っていたら、工事中で出入り口部分が閉鎖されていたのだ。 この跨線橋は、中学時代の通学路だった。高校へ進学して以降、ほとんど通ることはなくなっ

そろそろ眠りにつきますか?

2023年7月20日にリリースされた、スマートフォン向けアプリ『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』をインストールしてみた。 眠っている間、スマートフォンを枕元に置いておくと睡眠を計測、記録、分析してくれるそうだ。そうやって集めた情報を元に、自分に合った睡眠のリズムを知る。 単純に、夜ふかしのし過ぎが要因だとはおもうのだけれど、すっきり目覚めた体験がここ最近は少ない。 そもそも自分はどれくらいの睡眠を取るのがベストなのかとか、こと睡眠に関してはなんだかんだで

まだ、言葉にならないこの感覚を

先日、スタジオジブリの最新作『君たちはどう生きるか』を観た。 内容に触れるようなことはしないけれど、それでもこれからまっさらな状態で映画を鑑賞したい人は回れ右してもらったほうが良いようにおもう。 公開前に広告を一切打たない、事前情報がビジュアルポスター以外無いという、はちゃめちゃなストロングスタイル。 元々ジブリ作品自体好きだけれど、それを差し引いてもかなり好奇心を刺激されていた。 観に行ったのが公開日の次の日だったので、絶対にSNS上でネタバレを見たくない。そんな想

書いてよかった

昨日の海の日は「毎日note」を週日更新にしてから初めての祝日。3日も連続で書かない日があるのは、なんだかちょっと、変な感じがした。 それはさておき、その3連休の前に長めのnoteをアップした。個人的に「清書note」と読んでいる、きちんと推敲を重ねたもの。 2023年上半期に読んだ本の中でもマイベストTOP3に入る2冊について。ブックレビュー(書評)というよりも、読書感想文と言うべきなんだろう。 引き続き「パーソナル編集者」にてみずのけいすけさんのサポートを受けながら

「自分を許す」ことのむずかしさをほどいてくれた、2冊の読書体験

「ひとりで生きていけるようにならなくてはならない」と心の底でずっと思っていました。人に頼れず、なんでも自分でできるようにならなくてはならないと。そしてそれゆえに、人と比べて落ち込んで、劣等感に苛まれる。 そんな自分に気づいて、受け止めて、少しは生きやすくなったと思っていたけれど、その奥にはまだ違う思いがありました。 それは、「今の自分をずっと許せないでいる」ということ。 それに気づくきっかけになったのが、土門蘭さんの『死ぬまで生きる日記』。そして、「許すためにどうしてい

灯台

予告を見たときから、ワクワクして仕方ない。 少し前に、概要が明らかになった「LIGHTHOUSE」。お笑いコンビ「オードリー」の若林正恭さんと、ミュージシャンで俳優の星野源さんがMCの番組だ。企画演出・プロデューサーは佐久間宣行さん。 6カ月の間、1カ月に一度、2人がテーマを持ち寄って対話する様子が流れるという。ゲストは迎えていないそうだ。 大好きな2人がタッグを組む。勝手ながら、わたしは両者から主にエッセイや他番組を通して、大切にしたいこと、問い、何かを好きになるきっ

肩の力

マシンピラティスのレッスンを受け始めてからまだ数回。だけど少しだけ、自分の体のクセがわかってきた。 たとえば、わたしはどうやら無意識で、肩に力を入れてしまいがちのようだ。 なにかピラティスの動きをやろうとするとき、肩の力を使わないようにしなければならないときがある。そういうときに限って、ぐっと力が入っている。 「肩の力、抜いていきましょう!」 「肩をもう少し……」 サポート役として回っているインストラクターさんに何度か指摘されている。言われるまで、自分が肩に力を入れて

バンド

『バンド論』(奥野武範、青幻社)を読んだ。 ほぼ日の人気連載(下記URL)をまとめた同著。まとめた、と一言で言ってもその装丁はWEB上のもとはまた一線を画し、めちゃくちゃにカッコイイ。 あまりに経験が薄すぎて、積極的に話したことはないのだけれど、高校の3年間は軽音楽部に所属し、ベースを担当していた。 中学3年生のときにアニメ「けいおん!」が大流行していて、進学した頃も軽音楽部は大変人気のある部活動だった。わたしもしっかりとそのムーブメントの波にのまれていた一人だった。