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共有空間とピアノ

夕食後のコーヒーをはじめ、夜のコーヒーを控えてから少し、睡眠の質が改善されたように思われる。それでも体調が芳しくないのは、疲れがたまっているのだろう。今夜は早めに休みたい。

積極的な外出を控えるべき時世であるが、外出する場合はついでの用事も済ませてしまうに限る。ついでの先に足を延ばして、駅ピアノのある場所に向かった。弾くためというより、自分のモチベーションを再喚起するためであった。案の定、人のピアノを弾く姿には影響される。一生続けたい趣味であると思う。

自分の実力にあっていない曲を、無理に何ヵ月も練習することはいかがなものかと反省する。好きな曲でなければモチベーションを保てないのは大人のわがままというべきものかもしれないが、好きな曲でなおかつ自分の実力にあった曲があればよいのだと思う。時間と体調が許せば、ついでのついでに図書館に寄ってよい楽譜がないか探してもよかったのだろう。

駅ピアノの存在は、確実にピアノや楽器演奏全般の裾野を広げていると思う。NHKが駅ピアノの番組をしばしば放送しているが、その影響もあるだろう。デジタルな音楽に慣れ切った耳に、生演奏は心を打つ。リアルな音楽、自分と同じ市民による音楽という点で、親しみを感じるところもあるだろう。また、その演奏は常に一期一会であり、袖摺りあうも多生の縁と思って心を開いて耳を傾けるに値する。完璧ではない演奏に、かえってリラックスや共感を感じるところもあるだろう。

会社の社内報のアンケートで、社内のコミュニケーションを活性化させるアイディアはないかという設問があった。
「社員食堂にピアノを置き、誰でも弾いていいことにしたらどうか」と書こうと思ったが、控えた。そう書いて答えてもよかったのだけれども。

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