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映画マニアを名乗りた〜い!(14) thrill, shock, suspense

まえがき ── 戦慄

こんばん無職(無職のVTuberの挨拶)。
今回はサスペンスとかスリラーとか何かそういう感じのやつたちを見ました。この辺の定義をよく知らないぞ。
どうぞ。

キャラクター

売れない漫画家が殺人現場と犯人を見ちゃったから漫画の題材にしたらめっちゃ売れたけど

浦沢直樹漫画の脚本協力でお馴染みの長崎尚志さん原案ということでウキウキしながら見ました。
あと作中の漫画を描いたのが僕のスーパー敬愛している江野スミ先生なのも最高。見る理由しかなかった。
内容の話ですが、やはりサスペンスとして出来がめちゃくちゃ良かった。危機意識低すぎる身内とか無能警察とかよくある感じの気になる点はあったんですが、それ以上に引き込むのが上手すぎましたねこりゃ。
俳優やるミュージシャン嫌いだけどFukaseの演技も良かったです。反対に警察連中が軒並みコテコテの芝居だったのは面白かった。あと小栗旬はいつでも小栗旬すぎる。
とにかく長崎尚志あっぱれすぎ。「MONSTER」をまた読みたくなりました。

search / サーチ

父親は失踪した娘の行方を追うため彼女のPCで色々探す

なんと全編PC画面上の映像で展開するという、スーパーアイディア賞映画。
まさに現代ならではのサスペンスですね。あと「渇き。」と本筋がちょっと似ていたけどアプローチが違いすぎる。
ちゃんとアイディアだけで終わらずサスペンスとしても見応えのある作品になっていて、素晴らしかったです。
コンセプトの都合上、ビデオ通話しすぎだろとか通話終わったあともずっと自分の顔映しとくなよとか、色々野暮なことは思わされつつ。
映画父親あるある、娘のこと知らなすぎがち。映画母親あるある、息子のこと歪んだ方向に溺愛しがち。そういう映画でした。ネタバレ?

よい子の殺人犯

母と認知症の祖父と3人暮らしのアニオタニートは恋愛とか親族関係とかでもうグッチャグチャ

こういうストレスの蓄積を爆発させて人殺す系の映画って一大ジャンルになってる気がする。名前あるんかな。好きって言うとあれだけど、見ちゃうね。
今作もかなり短めながらも丁寧に地獄を形成してて良かったです。シンプルだけどその分ノイズが少ないというか。
あ、でも日本の架空のアニメが出てくるんですけど、めっちゃくちゃ片言だったのはノイズでしたね。そこだけハッキリとおもしろになっちゃった。俺が日本語話者なばかりに。
あと出会う女の子がいかにもオタクに刺さる感じの可愛らしさで素晴らしいと思いました。性格は意味わからんすぎたけど、実際そういう振り回してくる感じの子が目の前に現れたらそりゃメロメロになっちゃうよね。オタクだからね。仕方ないね。
面白かったです。

隣人は静かに笑う

妻を亡くし息子と二人暮らしの男は大怪我をした少年を助けたことで隣人と仲を深めるが

うお〜〜これぞサスペンススリラーといった感じの傑作でした。すげえ。
真実が明らかになるにつれ深まる恐怖とスリルと絶望。
後味もまあ悪い悪い。完璧ですね。
ただ若干の違和感はあったな。そんな規模の破壊兵器使われといて単独犯で片付けることある?っていう。どう考えてもただのおっさん1人には用意できないのでは……。わからんけど。
他は本当にめちゃくちゃ面白かったです。2時間を長いと全く感じさせない名作。
国の体制(またはそれに近いもの)に対する悪感情を抱いてきた人による単独テロ、って少し近いようなあまりにも衝撃的な事件を最近見せ付けられたので色々考えさせられた所もありました。

22年目の告白 -私が殺人犯です-


時効の過ぎた連続殺人事件の犯人を名乗る男が告白本を出版して大騒ぎ

うーーーん何か微妙だったかも。
いつも人を殺してることでお馴染み藤原竜也を中心に据えるという、キャスティングさえ逆手に取ったトリックは凄いと思いました。多分わざとだよねこれ。刑事役も「悪の教典」でシリアルキラーやってた伊藤英明だしね。
そして時効というテーマも良いし、それを利用した展開も上手でした。
ただ何か……粗い感じがどうしても。
そんなドンピシャの境遇持ってる奴がやたら事件に近付いてきてたらちょっとくらい捜査しないか?とか。そんな過激な内容を現代のテレビが流す訳無くないか?とか。何か色々首を傾げざるを得ない要素があったのが残念。
かなりセンシティブなテーマなんだからその辺ちゃんと作ってほしかったな。うーん。

最強殺し屋伝説 国岡

映画監督が密着した殺し屋青年の日常

阪元監督の作品を取り上げるのは3回目です。好きです。ちなみにサスペンスでもスリラーでも何でもなかった。分かってて見た。
今まで見た中では一番ちゃんと良かったと思います。
国岡という等身大の男にどんどん愛着が湧いていったのは、こういう一人の人物をフィーチャーする作品として完璧ではないかしら。
タイトル回収、伏線回収とか小賢しいことしてたのは笑っちゃったけど。
あと芸者兼殺し屋なんて濃いキャラ出しといて一瞬で出番終わるのとか、その割にやたら長い肉弾戦とか、撮りたいもの撮ってる感じがして良かったです。
でもバカに振り切りすぎず、国岡の苦悩もしっかり描いていたので深みも増していたのが良かった。多々ツッコミ所はあれど。
これは比較的みんなに正面切って薦められる映画だ。面白かったです。

ナイトクローラー

報道パパラッチになった男は過激な映像を求め暴走していく

流石にもうちょっとテーマに寄り添った1本を締めに。
野次馬根性という奴がまるで無いので理解し難いことばかりのお話だったけど面白かったです。
エスカレートしていく過程と根拠が丁寧なので理解し難いとはいえどちゃんと付いて行けました。
暴走の果てに自分で人殺しちゃうみたいなオチかと思いきや最後まで手は汚さず、警察に捕まることも無いままなのが凄く後味悪くて素晴らしいですね。
何か実際こんくらいのことしてる輩もいるんだろうなと思わされる感じ。goodでした。

ミステリとかサスペンスとかスリラーって見るたびみんな色々思い付いて凄いよなあと思います。バカの感想。
おつ無職(無職のVTuberの挨拶)。

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