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キャリアに悩む海外駐在員①

noteやらブログやらを読んでいたら、海外駐在員のキャリアについての悩みが結構散見されるので、自分自身も同じ悩みを持つ(&かつて持っていた)身としてここに共有したいと思います。


まず簡単に自己紹介をすると

20代中盤から30代頭まで:アフリカ某国に6年間駐在。海外営業ポジション。勤務先は小さな商社。駐在中に転職活動を実施。

30代頭~現在:日系メーカーに海外営業ポジションで転職。入社から3年後を目途に海外駐在候補ということで採用面接時には握る。

因みに、最近になってJTCという単語を知りました。Japanese Traditional Company. 今の勤務先はまさにこの表現がこれ以上無いくらい当てはまる昭和臭漂う会社です。国内営業部門は、お酒とゴルフが必須科目のようで、その影響が海外営業部にも波及してこないか戦々恐々としています。笑

別にお酒もゴルフも嫌ではないけれど、会社や取引先という環境下では好まないんですよね。

余談ですが、一度中小企業に入ると大企業には転職できなくなる、という説が就活当時にはまことしやかに囁かれていました。ザ・中小企業に新卒で入社した人間としては「俺の選択は果たして、、、」という不安要素も最初はありました。結果としてはその通例を打ち破ったような転職をしていますね。


当時の悩み(前職在職中)

当時はまだ20代で、仕事も楽しく充実していました。毎月のように海外出張に行き、文字通り各国を飛び回る生活。自分の判断、行動が結果に直結するという楽しさ。赴任当初は文字通りの新米で、右も左も分からなかった人間が、気付けば単身現地に乗り込んでビジネスを作っているという感覚。熱中していたんだと今振り返ると思います。

ただですね、そんな生活を4年ほどするとふと思うんです。

俺はこれをいつまで続けるんだろう、と。

周りを見回すと、駐在当初に赴任してきた他社の知人、友人などは任期を終えて帰任する人間もちらほら。駐在の期間って大体3~5年なので、4年目になると結構古株扱いになってくる。休みの日に一緒に遊んで友人が一人減り、二人減り、、親しかった人間が徐々に減るので寂しさというか自分だけ置き去りになっている感のようなものを感じ始めていました。

居住費は会社持ちなので、可処分所得という意味では十分にあるんです(逆に貯金はあんまり貯まらなかった)。たまの休みにヨーロッパに一人旅に行って豪遊すると、もちろん楽しいんですが、心のどこかで感じる「このままでいいんだろうか感」。

後は、駐在歴が長くなると日本人会で求められる役回りも徐々に重いものになっていくというオマケもありましたね笑

当時の悩みは纏めると大きく二つでした。

1)いつまでこの国、会社にいるのか。

2)転職するとして、何をしたいのか。


まずは1)について。

一般的な大企業だと任期が設定されているものですが、当時の勤務先にはそのようなものがなく、気持ちが続く限りは駐在し続けられるという環境。海外経験を積みたかった自分にとって最高の職場だったのは事実ですが、いくらでも駐在できるということは、自分自身で目標を設定して実行していかないと、「ただ単にずっといる人」になってしまう可能性もあるという諸刃の剣的制度です。

自分の思い描く将来像が、今の会社では実現しづらいと思い、転職活動を開始しました。

2)転職をするとして、何をするのか、したいのか。

30歳になったのをきっかけに、転職活動を本格スタート。まずは、一時帰国した際に転職エージェント数社に相談しました。30歳で既に5年近くの海外経験を積んでいるのだから、転職先には困らないだろうという根拠の無い自信が正直な所ありました。事実、ピンポイントでのスカウトメールもいくつか来ていました。

ただですね、色々な案件を紹介をされはするのですが、どれも魅力的には映らなかったんですよね。

「海外営業+将来的には駐在」というようなポジションで探していたのですが、紹介されるのは大手の子会社の海外部門が多かった印象です。あとは商社からの案件も多かったですが、商社から商社に移るつもりもなかったのでこれもピンと来なかった。(キャリアにおける商社の良し悪しについてはまた別の機会に書きたいと思います。)

しかも、出来ればITとかDXとかの色もこの機会にキャリアに付けられれば良いな、という我儘な発想も持ち合わせており、軸がブレブレでした。

当然のように迷走して、何だかんだで半年くらいは求人票を見てはピンと来ないから応募しない、という非生産的な時間を過ごしていました。

そこで漸く気づくんですよね。

結局の所、「人生の方向感」みたいなものが定まっていないと、次のステップも決められないな、と。


次は、転職停滞期からどう抜け出したかを書いていこうと思います。


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