驚異の旅シリーズを読もう①『ハテラス船長の航海と冒険』

どうも、草村です。

私は現在フランスの作家ジュール・ヴェルヌの書いた驚異の旅シリーズを読み進めております。せっかくなので記事にしようと思ったのですが、そう思った時にはすでに『海底二万里』『神秘の島』『征服者ロビュール』『世界の支配者』『蒸気で動く家』を読み終えてしまっていました😅
しかしまあ、今からでも遅くは無いと思ったので、この間読み終えたばかりの『ハテラス船長の航海と冒険』(以下『ハテラス』とする)を紹介してゆきたいと思います。

こちらが『ハテラス』の単行本です。クジラか何かの目の部分がアップになっている表紙が印象的ですね。
ちなみに横から見ると……

分厚っっっっ


めちゃくちゃ分厚いですね。人殺せそうです。
一部と二部に分かれていて、本編は全部で600ページ近くあるようです。ヴェルヌは長編作品を数多く残しておりますが、その中でも特にこの作品はページ数が多いと思われます。

それではさっそく内容を紹介していきます!

まずこの本、『ハテラス船長の航海と冒険』というタイトルからですね、ハテラス船長というのが主人公でその人が海に出て冒険するんだろうなという予想が付きますね。まあ、実際その通りなんですけど、ではこのハテラスは何をしに海へ出るのか?それはもちろん、海賊王になる……なんて訳ではなく、北極点に到達すること。これこそがこの物語の目的です。
今でこそ北極なんて当たり前に調査隊が行ける場所になっていますが、当時まだ北極点が発見されていなかった時代で、初めて北極点へたどり着こうとしたたくさんの挑戦者達が命を落としています。人類がまだ到達したことの無いような場所に行く様子を本物らしい描写で描くことができるのがヴェルヌのすごいところですね。

先程も言ったようにこの本は第一部と第二部に分かれていますが、この第一部と第二部で話の雰囲気がガラリと変わります。第一部ではハテラスの故郷であるイギリスを出発し、北へ向けて航海する様子が描かれ、第二部では北極付近に着いたものの遭難してしまったため、北極版無人島のようなサバイバル生活の様子が描かれています。だからタイトルが「航海と冒険」なんですね。
あらすじだけ言うと第二部の方がしんどそうだなと思うかもしれませんが、実は第一部の方がしんどいです。第一部では大金の報酬に釣られて集まった船員たちが過酷な旅に耐え切れずに反乱を起こすのでずっと「ハテラス可哀そう……😥😥😥」って感じでした。第二部ではサバイバル生活になるものの、裏切り者たちはトンズラしたため信頼できる者達だけが残り、第一部よりも気持ち的には安心感があります。とは言ってもハラハラドキドキの展開はたくさんあるんですけどね😅

今回ハテラスを読んでいて、やっぱりヴェルヌはすごい作家だなと改めて思いました。何かしらアクシデントが起こってそれをなんとか切り抜けるものの、また新たなアクシデントが起きてハラハラする。物語を進行させつつ次から次へとアクシデントを起こすのが上手い。私は『ハテラス』を読んでいて五分に一回ぐらいのペースで「嘘だろ!?」と叫びたくなってしまいました。我ながら、ヴェルヌに見せたら喜ぶだろうと思うぐらい良い反応をしていた自信があります。

あと思ったことなんですけど、これ読んでて感じたのが

北極なんだから当たり前ですけど、めちゃくちゃ描写が寒い。読んでるこっちも寒くなりました。なのでこの本は、夏に読むのがオススメかもしれません😅

また、「ハテラス船長」についても少し語りたいと思います。ヴェルヌの船長と言ったら『海底二万里』のネモ船長が有名ですが、ハテラス船長もネモ船長に」負けず劣らず魅力的なキャラクターだと思います。

私がイメージして描いたハテラス

ハテラスはどんな状況でも弱音を吐かないような勇敢な性格ですが、北極点への情熱はもはや狂気的であり、そこに彼の危うさがある為見てて少し不安になります。しかし、その危うさがまた魅力的だったりもします。また、彼は一見ぶっきらぼうですがそれは単に不器用なだけのようにも見えます。読んでいくうちにハテラスが不良少年のように見えてきて私はすっかり好きになってしまいました。推しがまた一人増えましたね(笑)

そんな訳で、『ハテラス』は読むのに結構時間がかかりましたがヴェルヌの中でも大変名作であること間違い無しなのでまたいつか読み返したいナアと思っております。図書館で借りて読んでいたので返す時「ハテラスと離れたくねえ~!!!!!」って思って購入を考えましたが、6000円程するので一旦保留ですね😂弟に相談したら、「ゲームソフト一本買うと想定すればまあ普通なのでは?」と言われましたが、いつも図書館で借りた本を結局手元に置いておきたくて購入してしまい、お金を使いすぎてしまうので暫くは我慢しようと思います。

次に読むヴェルヌ作品どうしよっかな~って言ってたらついったのフォロワーさんが『地底旅行』をオススメしてくださったので次読もうと思います。それ読み終わったらチャンセラー号とか八十日も読もうかな。読みたい本がたくさんあるって良いですよね~^^
それではまた!!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?