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シーナさんの本を読もう④『さらば国分寺書店のオババ』
どうも、草村です
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この本はシーナさんのエッセイストとしてのデビュー作である。若い頃ということもあって、なんだかすごく血気盛んだ。国分寺書店のオババの話がメインなのかと思いきや、主に制服関係者(公務員)などへの怒りをぶちまけているが、その勢いが凄まじくて面白い。
嵐山光三郎さんによる解説ページを見てみると、シーナさんのあの独特の文体には「昭和軽薄体」という名前があるそうだ。これはシーナさん自らがつけた名前だそうだが、エラソーな文芸評論家の中には「昭和軽薄体なんて無内容なバカだ」などと言う奴も居たそうだ。しかし、自ら「昭和軽薄体」と白状している者に対して「おまえは軽薄だ」と言ったってあたりまえのことなのだ。バカをバカと言ったってしょうがないと書いてあって、「なるほど、確かにそうだそうだ」と笑ってしまった。
言われてみれば確かにそんなに内容といった内容はないのだけれど、なんとなくドンドン読んでしまう。それが昭和軽薄体のスゴイところだ。
また、シーナさんは自分で自分のことを「おれは結構コワイ人なのだ」とか書いちゃったり、傍若無人な感じのイメージがあるが、その割にはオババの迫力にオロオロしたり、警官に対して「あの、エト...」ってなったり、実は小心な部分があるのもなんだかギャップがあって読んでいて面白かった。もっとシーナさんについて知りたくなったので他にも色々読んでいきたい。
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