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読書のためのロケーション

公園に散歩に行くついでに読書をしようと
前日に決まった。

朝起きて、お米を2合炊く。
お米が炊けるまで卵焼きと唐揚げを作る。
お米が炊けたらおにぎりを握って
海苔は巻かずに別添え。これがミソ。
あったかいご飯に巻かれた海苔の
感触より食べる直前に巻いた
あのパリッと感がたまらない。
コンビニのおにぎりもあのパリッと感が
そそられる。

午後1時に出発して
公園に到着したのは2時だった。
30分で着く道のりも
秋が漂う気持ちの良い木陰通りを
ゆったりと歩いてしまったからか
1時間もかかってしまった。
まあたまにはこんな日もいいねなんて
話して、なんで幸せなんだろうと感じる。

さて、どこのベンチに座ろうか。
長居するなら
絶妙に木陰になっているベンチで決まり。
朝作ったお弁当を広げて食べ始める。

一息ついて
先に本を開いたのは彼だった。
私はまだ気が乗らず周りの景色を
眺めながらぼーっとしていた。

よし、そろそろ私も、、、
そう思って本を開いてみても
鳥のさえずりと後ろを通る家族連れの
様子が気になって仕方がない。

本から目を離して前を見ると、2羽の鳥が
大空に向かって羽ばたいていく様をみながら
来世はやっぱり鳥でしょう、という候補が
頭に過ぎる。
あ〜、やっぱり鳥って自由を謳歌してる感じで
いいなぁ。
そんなことを思ってぼーっとしてしまう。

こんなことばかり考えていると
今、隣で彼は本に集中できているのだろうか
と気になって仕方がない。
公園で読書をしている人たちを見かけるが
集中できているのが不思議で仕方がない。

最高のロケーションだからだろうか
いや、むしろその
最高のロケーションだからこそ
読書に集中ができない。

暗く、物静かで、1つの灯りの下で
読む本こそが1番心地よく集中できる。
一杯の珈琲とチーズケーキなんかあれば
もう最高で。
本を読むにあたっても私にとっても
最高なロケーションで。
そんなことを考えているうちに
時間は刻々と過ぎ、
3項目、計10ページ程度しか進まなかった。


まあ、たまにはこんなこともあって
こんな日もあっていいねと
思えるなんて幸せなことはないか。

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