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店長論第二章

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実際に店長になってから奮闘した日々を綴ったnote。 目指していた店長像とはかけ離れた自分を成長させるために、チャレンジし続けた学びは凄く為になりました。
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店長論 第二章⑧

最終話。

僕らが失敗したこと。
お客さまを人としてではなく、数で見てしまったこと。

僕らが失敗したこと。
コーヒーの技術を磨き切らなかったこと。

僕らが失敗したこと。
素人とプロの差を自覚していなかったこと。

華々しくデビューしたお店は、
最初の2週間くらいは行列ができたが、
ぱったりと止まった。

失敗と書いたが、実は自分たちなりにはやりきっていた。

研修で学んだとおり
全力で挨拶した

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店長論 第二章⑦

店長論 第二章⑦

まず、苦労したのは面接だ。
有名になりつつあった珈琲屋さんの名前を募集で出した所、なんと150人以上の応募が!
準備をするのは、僕一人。
毎日15~20人くらいの面接をこなしていった。

一人一人にさける時間はわずかで、魅力を引き出すのに相当苦労した。

次に苦労したのはスタッフ研修。
珈琲屋さんは1店舗しかない。お世話になれるのも1日2人が限界だ。
わが社は、小売りの会社だから飲食設備は一つもな

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店長論 第二章⑥

店長論 第二章⑥

ここの珈琲屋さんが素晴らしすぎた。
人生の財産に今でもなっている学びが3つある。

① 挨拶を全力ですれば喜んでもらえる。全力の限界はまだ越えられる。

この珈琲屋さんは、一杯のコーヒーで人を幸せにできると本気で願って取り組んでいる。
お店の前に立ったお客さまには100%お声がけ。
店内でコーヒーを提供するときのカップの置き方から一言お話する文化までのこだわり。
オーダーを受けた時に全スタッフがお

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店長論 第二章⑤

店長論 第二章⑤

アパレルチェーンブランドで、ずっとやってきた僕に来た辞令は
珈琲屋さん。

飲食業の経験もなければ、ブラックコーヒーも飲めなかった当時の僕は
なぜかすぐに「やります!」と答えていた。

実は、店長になってから約4年くらい経っており
次のキャリアアップをするのには先輩が大幅に詰まっていた。

年功序列感の嫌いな僕は、新たなチャレンジをしたいと常に発信していたこともあり選んでもらえたのかもしれない。

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店長論 第二章④

店長論 第二章④

近隣店舗で、売上・売場面積規模が小さい店舗の兼務を任された。

自分の店舗の副店長にほぼ業務を任せられていたので
この兼務店舗に集中することにした。

新しい店舗の状態は、
売上前年比80%以下と低迷中。
スタッフの人間的質は高いが業務レベルは低い。
売上が取れないと思い込んでいる。(負け癖がついている)

まず取り掛かったのは
圧倒的な売場の変革だ。

着任する日に間に合うよう
事前に、売場レイ

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店長論 第二章③

店長論 第二章③

お店の開業の時に必ず実施する竣工検査。
竣工検査とは、お店の工事を依頼して什器や設備などを引き渡ししてもらう際にオーダーとの違いのチェックや、不備のチェックを一緒に立ち会って行う検査のこと。

僕は、10人以上のそれぞれのプロの大人たちに囲まれながらチェックしていた。

竣工検査の日は、今でも忘れない2011年3月11日。

揺れ始めて、のほほんと「地震ですね」なんて会話していたのだが、
全員が異

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店長論 第二章②

店長論 第二章②

売上規模も立地も一等級である施設のリニューアルグランドオープンに向けた新店の店長に抜擢してもらった。

施設の長からは、トップ店長ランクを用意してくれとオーダーされていたらしいのだが、上司は、若い僕を推してくれた。

期待に応えたいと、多少力みがちで異動を引き受け準備に取り掛かった。

僕のほかに社員を3名配属してもらえることになり、
会社から辞令が出る前にさっそくその3人に一人一人アポイントを取

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店長論 第二章①

店長論 第二章①

様々な出会いとチャンスに恵まれ、アルバイト入社から約2年半で、正店長職に着任した。

新しく店長生活が始まったのは、開業から3年弱のいわゆる中だるみに陥っている店舗であった。
スタッフの質は非常に高く、開業より高いレベルでの仕事を求められ続けていたとのこと。

実際に着任して接してみても、コミュニケーション力も高く、作業も的確かつスピーディで言うことがない。
なんなら、急速にキャリアアップさせても

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