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【生成AI】マーケティングでの活用事例まとめ

0.はじめに

私は戦略コンサル→マーケター(データサイエンティスト)という経歴で、8年近く様々な「データ」に触れてきました。最近は顧客データの分析をして、4P戦略の立案を行っています。

この記事では、マーケターの私自身が実務で生成AIを活用している事例を紹介します。

マーケティング領域では、まだまだ実践的な生成AI活用事例が少ないのが現状です。少しでも参考になる方がいれば嬉しいです。

1.(世の中の事例)デザイナーとしての生成AI

巷で騒がれる「画像生成AI」 〜デザインを爆速で作れる可能性〜

マーケティングにおける生成AIというと「画像生成AI」を思い浮かべる人も多いでしょう。(伊藤園さんのAIタレントCMの事例が有名ですよね!)

参考リンク:https://www.itoen.co.jp/news/article/64855/

画像生成AIの負の側面 〜企業で取り組む際の大きすぎるリスク〜

もちろんStable Diffusionのような画像生成AI、SORAのような動画生成AIは将来的にパッケージデザインやCM生成に大いに活用されるでしょう。
一方で画像生成AIは便利な反面、著作権や道徳的に問題視されており、積極的に活用するにはリスクが高いという見解の企業が多いのが現状です。

2.(実務での事例)データサイエンティストとしての生成AI

急速に普及する「RAG」 〜データ分析の仕事を10分の1にする〜

RAG(Retrieval-Augmented Generation)という生成AIの手法が急速に普及しつつあります。これは、従来のChatGPTの問題であった「適当な答えを返す」サチュレーションと呼ばれる現象を解決する強力な手法です。
社内データと接続することで、自然言語でデータ検索や分析を行うことができます。

参考:野村総合研究所 RAGについて

データサインティスト仕事の9割はデータの前処理だと言われています。RAGや生成AIを使うことで、エクセルでの加工やpythonでのコーディングといったややこしい問題の多くを一発で解決することができます。

ただし、現在RAGについてはAI界隈を除いて殆ど理解されておらず、ビジネスサイドで使いこなせる人間は殆どいないのが現状です。勿体無いの極みです。(なのでこの記事を書いてます)

私自身の事例紹介

私自身、以下のシーンでマーケター兼データサイエンティストとしてRAGを活用しています。

  1. 販売分析:売れている商品は何か?それは何故か?

  2. 顧客分析:顧客クラスタはどのように分けられるか?

  3. 定型レポートの自動化:毎週同じデータ分析を実施している

3.具体的なデータ分析方法

最後に例として具体的なデータ分析での生成AIの活用方法を記載します。

やりたい事

顧客データの分析を自然言語でAIにやらせます。

モチベーション

今までエクセルのピボットテーブルやVLOOKUP関数を使って実施していた、顧客データの分析を、AIに日本語で指示して一発で行い、業務の爆速効率化を目指します。

実務で使用する顧客データの例

期待するアウトプット

Q.性別ごとの平均年齢を教えて
→AIによる回答:男性:31歳、女性26歳です。
Q.30歳以上の女性を列挙して
→AIによる回答:山田さん、XXさん、、、です。

RAGの実装方法

Pythonを使って実装します。ただし、非エンジニアでも5分程度で無料で利用できます。詳細な実装方法はQiitaに載せています。
https://qiita.com/zukki2/items/fe83661e7bb3a03692d9

まとめ

「生成AI=ChatGPT or 画像生成AI」といった認識が巷ではなされているように思えます。しかし、現時点で本当に実践的な領域は「データ分析の自動化」にあります。エンジニアサイドとビジネスサイドの課題感や理解度に大きな溝があり、生成AIを使いこなせる人間が少ないのが現状です。
本記事が少しでもマーケティングの実務で役に立てば嬉しいです。

終わりに

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