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続・最古級のトリックテイキング『Karnöffel』から、Trumpの由来がなにか、仮説を立ててみる。

この記事はTrick-taking games Advent Calendar 2021の21日目の記事として書かれました。

はい、どうも。
珍ぬと申します。
2年半近く、noteでボードゲームやパズル関連の記事をかれこれ180本くらい書いています。
12日目同様、よろしくお願いします。


Trick-taking games Advent Calendar 2020の21日目の記事として、こんなnoteを書きました。

ざっくり書くと、最古級のトリックテイキング『Karnöffel』のルールをかいつまんでみると、ローマ帝国の凱旋式(Triumphus)と関係がある。
そんな話でした。

さらに掘り下げてみると、まだまだ興味深いことがザクザク出てきたので、続きを書きます。

【注意】
今回の記事、下ネタが頻出します。
苦手な方は、お読みならない方がよろしいかと。
事前にお断りします。

元気な〇〇 病んだ〇〇

もう一度振り返ります。
『Karnöffel』の意味はなにか。

枢機卿・脱腸・キ◎タマ・悪党

です。
で、なんでキ◎タマなんてフレーズが出てきたのか。
これもおそらく、凱旋式と関係します。

Wikipediaの項目の小項目、背景と儀式…凱旋将軍に以下の記述があります。

【引用】
 スキピオ・アフリカヌス(紀元前259年3月11日凱旋式実施)以来(少なくとも帝政時代の歴史家にとっては)、凱旋将軍はアレクサンダー大王、および全ての人類のために無私無欲の奉仕をした半神半人の英雄ヘーラクレースと関連付けられた。彼の豪華な戦車には、ねたみや見物人の悪意を避けられるように、男根(ファスキヌス)が飾られていた。

はい、凱旋する将軍の馬車には、チ◎チンがついています……いや、本当についているのではなく、レリーフなどの装飾ですよ。
推測ですが間違いなく、このチ◎チンは、

元気なチ◎チン、健康なチ◎チン

です。
さもなくば、ねたみや見物人の悪意を避けられるような意味で、チ◎チン飾りません。

このことを踏まえると、『Karnöffel』はむしろローマ帝国を茶化すような意図も含んでいるので、元気なチ◎チンとは対称的なネガティブさがあります。
対句であらわすと、

元気なチ◎チン と 病んだキ◎タマ

なんか語呂がよすぎる。

凱旋式と神様

引用にある通り、凱旋将軍は半神半人英雄ヘーラクレースに見立てられました。
凱旋式には、さらにもう一柱の神様が関わります。
Triumpus(凱旋式)の語源をたどると、「変遷」の項のさらに小項目「起源および王政時代」に、以下の記述があります。

【引用】
 語源研究家は、兵士が繰り返し唱和する「トリンペ(triumpe)」は、ギリシア語の「トリアンボス(θρίαμβος)」(サテュロスがディオニューソス/バックス神のドンチャン騒ぎで歌う聖歌)がエトルリア語経由で伝わったと考えている。

ディオニューソス(ディオニソスとも、ディオニュソスとも)はギリシア神話、バックス(バッカスとも、バッコスとも)はローマ神話のオリュンポス12神の一柱です。


さて、もう1つの言葉「トリアンボス(θρίαμβος)」にも着目します。
英語版のWikipediaに項目がありました。

トリアンボスの最初の部分を切り取った「θρῖον(thríon)」。
この単語の意味は「イチジクの葉(fig leaf)」です。

イチジク。

ギリシア語で「συκίτης(sykitis)」は「イチジクの木」ですが、デュオニソスの木も意味します。

この植物が、様々にTrumpの要素と重なり合います。

ランジェリーの「トリンプ(Triump)」

1886年、ドイツで設立された世界最大規模を誇る下着・ランジェリーメーカー、「トリンプ・インターナショナル」。
社名の由来は、以下のサイトに書かれています。

【引用】
1886年にドイツで、コルセットの製造職人の”ヨハン・ゴットフリート・シュピースホーファー”と商人の”ミヒャエル・ブラウン”が、コルセット製造所「シュピースホーファー&ブラウン」を設立したのがその始まりで、1902年に世界中のどこでもひと目で認識してもらえる印象的な商標の必要性を感じていたシュピースホーファーとブラウンは、パリの凱旋門(arch of triumph)を目にしたときにアイディアがひらめき、「勝利(Triumph=トライアンフ)」を商標とした。

パリの凱旋門から連想した、とありますが、実のところ「凱旋門→凱旋式→トリアンボス→イチジクの葉→

アダムのチ◎チン隠し

もとい、旧約聖書の創世記に書かれた世界最古の下着」を連想させるから、かも知れません。

ディオニューソスと彼岸往還する神々

オルペウス教(オルフェウス教)という宗教がありました。

開祖とされているオルペウス(オルフェウス)は、ギリシア・ローマ神話に出てくる詩人です。
亡くした奥さんを生き返らせるため、冥界を行き来した話があります。

オルペウス教の教義は引用すると「魂と肉体の二元論、転生、輪廻からの最終解脱、など」。
冥界の往還のエピソードから導かれます。

ディオニューソスも、冥界の往還は何度も行っており、オルペウス教でも崇拝されていました。

ついでながらの余談。
オルペウスの最後は八つ裂きにされて死んでしまいましたが、そんなひどいことを企てたのはディオニューソスです。


さらに、冥界の往還の共通性から、ディオニューソスと同じであるとみなされていたエジプト神話の神がいます。
オシリス神です。

オシリス神は何回か弟のセト神に殺されて冥界に行ってます。
殺されるたび、奥さんのイシス神に生き返されます。
しかし、最後の生き返りのときに、

チ◎チンを魚に食べられて無くしてしまいます。

それ以降、オシリス神は冥界の神となって引きこもります。
はい、ここでもチ◎チン絡んできました。

おまけのもうひと押し。
ヘーラクレース。
彼にも、12の功業の1つである「地獄の番犬ケルベロスの生け捕り」で、冥界の往還があります。


往還するゲーム

トリテは、1ゲームの間に何度もトリックをとるため、同じ回数のミニゲーム(ラウンド)を繰り返します。
これ、オルペウス教の往還思想(あるいは、輪廻思想)とまったく重ならない、とは言い切れないかもしれません。

伝統的カード(トランプ)や、そのもとともいわれるタロットカードなどが、もとは占いのために使われた道具ではないかという説が出てくるのは、往還思想(あるいは、輪廻思想)も少なからず影響しているかもしれません。

締め

ということで、妄想バリバリのnoteを締めます。

興味がありましたら、12日目に書いた記事もご照覧いただけると幸いです。

では。




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