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「スポーツ」の語源と、改めて曲解しつつ「スポーツ」の語源について考えてみた。


……何を言っているんでしょうか、このタイトル。いや、さらに言えばこんなことを考えるきっかけが

「ペンシルパズル」

となると、もう訳がわかりませんね。訳わからないまま、はじめます。

「スポーツ」の語源について

スポーツの語源を調べるにあたって、結構情報と気合の濃いサイトが見つかりました。

語源だけでなく、意味・定義・プロスポーツなどについても言及しています。さて、語源ですがWikipediaからも引用(元ネタはブリタニカ百科事典)してみます。

sports(スポーツ)」の語源はラテン語の「deportare(デポルターレ)」にさかのぼるとされ、「ある物を別の場所に運び去る」が転じて「憂いを持ち去る」という意味、あるいはportare「荷を担う」の否定形「荷を担わない、働かない」という語感の語である。これが古フランス語の「desporter」「(仕事や義務でない)気晴らしをする、楽しむ」となり、英語の「sport」になったと考えられている。

ふーん、なるほど、と思ったのですがツッコミどころがあった。


  「desporter」から「sport」に変化したということは、
⇒ portare「荷を担う」の否定形がdeportare「荷を担わない、働かない」
  ということだとすると、
⇒ sport」は、「仕事や義務でないではない」=「仕事義務」かい!


あんまりいじらないでおこうと思った。のだが、「プロスポーツ」を考えるとある意味「(仕事や義務で)気晴らしをする、楽しむ」は間違いではない気がする(このネタはひとまず終了)。

ともかく、「スポーツ」の語源が「deportare」で「憂いを持ち去る、気晴らし」ということを踏まえておきます。

全く意外なところからの「スポーツ」の語源?

まあよくある話なのですが、全く違う分野や言語から似たような発音のする言葉がちょくちょく存在します。「スポーツ」にもあって、それが、

サンスクリット語「spoTa(スポータ)」

です。意味は「蕾(つぼみ)」です。インドの音韻学者・哲学者・詩人のバルトリハリが言語理論についての概念として、この「スポータ」を使いました。そのへんについてふれた4つのサイトをあげます。

最後のサイトから、「スポーツ」に関する「スポータ」について引用をしてみます。

サキという日本語の概念は、インドのサンスクリット語の「スポータ」という言葉に似ている。
スポータもつぼみという意味で、エネルギーが充満している状態をあらわしている。
スポータから「スポーツ」という英語が派生する。
スポーツという言葉にはもともと「エネルギーが裂ける」というイメージがある。

ということです。この考えを踏まえつつ、ちょっと別角度から自分なりの「スポータ⇒スポーツ」を考えてみます。

「スポーツ」と「ルル三条」

では、考えるにあたって以前ノートにも書いた「ルル三条」を使っていきます。実のところ、スポーツ本来の語源「desporter」でも、「スポータ」でも、「ルル三条」の形式は全く同じです。例えば、サッカーだと、

【ルール】 サッカーというスポーツの規則
【ロール】 規則にしたがってサッカーをする人
【ツール】 規則にしたがった用具・場所など

となります。
「desporter」の場合、「気晴らしの方法」にあたるサッカーとは【ルール】を指します。「気晴らしの方法」にそって【ロール】を受け持つ人が気晴らしを行います。
「spoTa(スポータ)」の場合、「蕾(つぼみ)」にあたるサッカーとはこれも【ルール】を指します。ただ、もう1つ考えたい事象(引用されていたこと)があります。

「エネルギーが裂ける」というイメージ

です。これは「つぼみ」の比喩にあわせると、「花」や「果実」に相当します。「花」や「果実」はスポーツにそって言い換えれば「Game(ゲームや試合)」です。【ロール】を受け持つ人が、サッカーを「花」や「果実」という「Game」にしていきます。

ということで、2つの違いとしては【ロール】の意味合いになっていきます。細かな説明を省いて結論を書くと、

「desporter」の【ロール】は(欲求、資産、時間などの)消費者
「spoTa」の【ロール】は(Gameというコンテンツの生産者

です。
サッカーに限らず「スポーツ」をしている人は、消費者でもあり生産者でもある、と鑑みることができます。

これら2つは、
「desporter」としてのスポーツ:
アマチュアスポーツ・生涯スポーツなど
「spoTa」としてのスポーツ:
プロスポーツ・(オリンピックやワールドカップなどの)商業化スポーツ

と、分別できそうです。「スポーツ」の意味は、多様化しているというより混合していた、としたほうがいいかも知れません。

ちなみに、アマチュアスポーツ団体などで、よく騒動が起こることがありますが、団体を「ルル三条」で考えてみると

【ルール】団体の運営規則
【ロール】その団体の人たち
【ツール】そのスポーツ

となります。……そうなんですね、

スポーツを【ツール】ひと括りにしたので、選手の【ロール】が見えない

のではないかと。メジャーリーグ、NBAなどのプロスポーツ団体は「スポーツ選手=Gameを作り出す生産者」と認識しているがゆえ、(多少の騒動はあっても)運営していけるのでしょう。

なぜ「eSport」が誕生したのか

この「spoTa」の概念があると、なぜ「eSport」という言葉が出てきたのかもわかります。

一つの例としてCAPCOMの『ストリートファイター』シリーズをあげます。
最初は、ゲームセンターなどのアーケードゲームとして登場します。1人でのCPU対戦から、やがて人対人の対戦へと遊び方の主流が移行します。
しかし、どちらの場合も「気晴らし」の「desporter」ではあるのですが、「スポーツ」とは呼んでいません。
やがて、人対人の大会が催され観客も増加します。

あれ、このコンテンツの価値ハンパなくない?

実のところ、ゲームセンターにあるときからも観客はついていたのですが、コンテンツからも収益(いわゆるスポンサーなど)を得る方法

eSport

を確立していきます。『ストリートファイター』の登場当初の商業的視点は娯楽の【ツール】だったのですが、そこから「スポーツ」の【ツール】へと変わっていったのは、『ストリートファイター』を代表とする格闘対戦アクションゲームが「spoTa」のイメージを備えていたからということでしょう。

締め:スポーツをする人とスポーツを観る人

「スポーツ」をする人は、最初は「気晴らし」をする消費者だったのが、Gameというコンテンツを生み出す生産者になることができました。そして生産したコンテンツを得て、「気晴らし」をする【ロール】が現れました。

【ルール】スポーツのGameの楽しみ方
【ロール】観客という消費者
【ツール】競技場、TV、ラジオ、インターネットなど

そう、観客。

これを踏まえて「ペンシルパズル」の話をするという、生卵乱れ飛び必至の暴挙に近いうち挑みます。


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