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せまゲー生半可集(25)~Phutball(哲学者サッカー)

ひさびさのせまゲー生半可集です。
シリーズ前回の記事はこちら。

今年の1月以来でしたので、5ヶ月ぶりです。


『Phutball』の元ネタ

『Phutball』は、数学者John Conway(ジョン・コンウェイ)さんが考案したアブストラクトゲームです。
『Phutball』はPhilosophers Football(哲学者サッカー)を縮めた単語です。



『Phutball』の元ネタですが、去年(2023年)の年末に「ゆる哲学ラジオ」で「哲学者サッカー」を話題にして語っていました。


しかし、「ゆる哲学ラジオ」の「哲学者サッカー」も実は元ネタがあって、『Phutball』の元ネタと同じです。
元ネタはイギリスの伝説コメディ・チームMonty Python(モンティ・パイソン)が冠番組「空飛ぶモンティ・パイソン」で放映したスケッチ・コメディー(ざっくり言えばコント)「哲学者サッカー(Philosophers Football)」
です。



『Phutball』の遊び方

『Phutball』は、囲碁の道具一式があれば遊ぶことができます。
Conweyさんが最初に提唱した盤面の大きさはタテ19マス・ヨコ15マスですが、囲碁の十九路盤をそのまま使用してヨコ19マスでも問題ありません。

使う駒は、白石が1個・黒石がたくさん。

白石をサッカーボール、黒石をサッカー選手(もしくは哲学者)、盤面の両端(それぞれのプレイヤーの遠い側)をゴールに見立てます。
黒石は、双方のプレイヤー共通で使用します。

交互にプレイヤーは、以下のアクションから1つを選んで行います。

1)盤面に1個黒石を置く
2)白石をタテ・ヨコ・ナナメに近接した黒石を飛び越して動かし、移動後は飛び越した黒石を盤面から取り除く

2)のアクションですが、いくつかルールがあります。
・白石は黒石を飛び越して反対のマス(左←→右・上←→下・左下←→右上・左上←→右下)に移動する
・連続して連なっている黒石は、一度に飛び越すことができる
・着地後に他の黒石を飛び越す連続移動ができる
・一度飛び越した黒石は再度飛び越すことはできない

白石の移動の例(上図):
K6→黒石J7・H8飛越→G9→黒石G10飛越→G11→黒石H11飛越→J11

ダメな例:
K6→黒石J7・H8飛越→G9→黒石H9飛越→J9→黒石H8飛越→G7(H8の飛越は2度目になるのでダメ)

ゲームの勝敗は、白石がそれぞれのプレイヤーの席から遠い側のマスに到達(例の上図だと一方は1の列のマス、もう一方は19の列のマス)、もしくは超えると勝ちとなります。

『Phutball』は、双方のプレイヤーとも相手と同じアクションを行う不偏ゲーム(impartial game)ということで、せまゲーです。


締めと続く

もうちょっと書きますが、なんやかんやの大人&子供臭い事情で、次回にします。

では。

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