ゾウガニスタ(望月貴文)

2007年(当時27歳)に家具メーカーの営業職を退職し、 家具修復を学ぶためにフィレン…

ゾウガニスタ(望月貴文)

2007年(当時27歳)に家具メーカーの営業職を退職し、 家具修復を学ぶためにフィレンツェへ。 2014年にフィレンツェでは唯一の木象嵌細工専門の工房をオープン。 現在もフィレンツェの工房で日々、作業をしています。

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  • フィレンツェでの職人生活に至るまでの回想録

    脱サラ営業マンが職人の町フィレンツェで木象嵌細工職人となり工房を開けるまで、、、とその後

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皆さま、はじめまして。

Zouganista(ゾウガニスタ)という名前でフィレンツェで木象嵌細工専門の工房をやっている望月と申します。 27歳まで家具メーカーで営業をしていましたがアンティーク家具修復を勉強するために会社を辞め、フィレンツェへ。 そこから紆余曲折あり2014年に独立し、フィレンツェでは唯一の木象嵌細工専門の工房をオープンして現在に至ります。 この紆余曲折というのを説明するとなかなか長く、工房オープンまでとその後もいろいろとありました。 今までもずっとブログを書き続けていたりtw

    • 繋がりの大切さ

      年末、年明けと何を書こうかと考えている間にいろいろな事が起きて、 頭の中で様々な思いが巡っています。 昨年はコラボレーションという形でいろいろな方と一緒に一つのイベントや作品をつくるという機会に多く恵まれて、今までとはまた違った一年間でした。 12月にはたくさんの方にご協力いただき東京・大阪と個展も無事に開催することが出来ました。 自分の中で展示会をするというのは「場」を作ることだと思っています。 もちろん作品を見ていただき自分の収入に繋げるというのも目的の一つです。

      • 次は大阪での展示会

        東京での展示会は盛況のうちに終わり今週12月8日(金)からは大阪に移動しての展示会。 シンプルハウス 天神橋本店 大阪市北区天神橋4-8-27 12月8日(金)〜12月10日(日) 11:00-19:00(最終日18:00まで) 大阪の会場ではイベントを企画していただいており 8日(金)はトークセッション、 9日(土)はワークショップを それぞれ行います。 ご予約いただいた方から優先という形なので上記リンク先よりお申し込み下さい。 ワークショップのモチーフは写真のバラ。

        • 東京での個展が始まります

          セッティングも無事終了!! いよいよ明日から東京スタートです。 会期中は会場におりますので皆様のお越しを お待ちしております。 東京:AD CORE DEVISE ショールーム 渋谷区広尾2-13-2 11月29日(水)〜12月2日(土) 11:00-17:00 ミラノデザインウィークにも出展していた 風神雷神の作品も展示しております!!

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          2023年日本での個展のご案内

          今年も気が付けば11月に入りいよいよ帰国の時期が迫ってきました。 いろいろな方のご協力もあり2023年も東京・大阪それぞれで個展を開催いたします。 東京の展示会場は私が2007年にフィレンツェに来る前まで営業職として勤めていた家具メーカーエーディーコア・ディバイズの東京ショールーム。 大阪はご縁があり今年はインテリアリフォームのシンプルハウス 天神橋本店にてそれぞれ開催いたします。 会場 東京:AD CORE DEVISE ショールーム http://www.adcore

          2023年日本での個展のご案内

          港町Piombinoとエトルリア遺跡Populonia

          8月はかなり暑い日の続いたフィレンツェ。 ずっと仕事をしていたのですが少し気分転換で月末に一泊の小旅行をしてきました。 場所はエルバ島へのフェリーなどが行き交う港町Piombino/ピオンビーノ 中世の雰囲気の残る旧市街は小さいながらも港町らしく賑わっています。 夕食はホテルでもお勧めしてくれていた中心地にある「L'Osteria」 リーズナブルでどれも美味しい料理でした! せっかくなので車で街の近くも散策。 あまりに綺麗だったので翌日は写真に写っているビーチへ。

          港町Piombinoとエトルリア遺跡Populonia

          まるでラピュタの世界

          日曜の午後に近場にドライブでも、ということでGoogleマップを見ていると車で20分程のところに面白そうな場所を発見。 「Palazzaccio di Marcignano」 住所的にはBagno a RipoliでGrassinaから少し山の方に入ったあたり。 12世紀の城跡で今は廃墟のようなコンディションになっているとの事。 早速Googleのナビで近くまで車で行って指示通りに歩いてみる。 しかし、プライベートの道で突き当たりは一般の家で通り抜け不可。 ナビは諦め

          まるでラピュタの世界

          「木象嵌の指輪」と「俳句」の類似点

          フィレンツェも30℃越えの日が続くようになってきて本格的な夏が始まっています。 季節の変わり目など「季語」を入れて5・7・5の17音の中にストーリーを込める俳句の世界。 実はとても木象嵌と似ているなと以前から思っています。 テレビ番組「プレバト」の俳句のコーナーが好きで夏井先生が語順や終助詞を一つ変えるだけで想像力を何倍にも膨らませる添削には毎回感動するばかりです。 そこから学んで自分が俳句をやる、というのではなくそれを木象嵌という表現方法に転換させる。 限られた素材の木

          「木象嵌の指輪」と「俳句」の類似点

          オーダーメイドのすすめ

          「オーダーメイド」というとどんなアイテムを想像しますか? スーツやシャツ、ちょっと贅沢をして革靴などファッション関係のアイテムを想像する方が結構多いのでは? 私が勤めていた日本の家具メーカーも完全受注生産で色や素材を決めるカスタムオーダーという形で仕事を受けていました。 ただ何となく日本では「オーダーメイド」で何かを作るというのは敷居が高く抵抗が多いと聞きます。 自分自身も日本で仕事をしていた頃は憧れではあったけれどなかなか手が出せなかった存在。 ・既成のものより高い

          オーダーメイドのすすめ

          【メディア掲載】Casa Brutus最新号にて

          少し懐かしい感じになってきましたがミラノデザインウィークの際に参加していた展示会の様子がCasa Brutus最新号の中に掲載されています。 日本にいた頃は毎月楽しみに読んでいた雑誌なので嬉しい限り。 ぜひ読んでみて下さい!! 展示会の様子は動画でも見ていただけます。 -Fin-

          【メディア掲載】Casa Brutus最新号にて

          YouTubeチャンネルもやっています

          SNSはいろいろとやっていますがYouTubeもやっています。 動画をアップする度にご案内はしているのですがまだまだ知らないという方も多いので改めてご紹介。 2020年のロックダウン時に製作動画などをアップし始めて、木象嵌細工の作業工程やフィレンツェの街の様子、参加した展示会の報告などをまとめています。 ↑ ↑ ↑ 先日参加したMilanoでの展示会 ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ 水滴をモチーフとした木象嵌による立体・透明表現の製作工程 ↑ ↑ ↑ 日本では情報の少ないアン

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          フィレンツェの工房で木象嵌体験してみませんか?

          ようやく以前のような賑わいが戻ってきているフィレンツェ。 日本からの出入国もスムーズになって日本のツアー観光バスも見かける機会が多くなってきました。 フィレンツェは観光地として見る所がたくさんありますがさまざまな職人仕事も魅力の一つ。 そこで日本ではなかなか見る機会の少ない木象嵌を体験してみませんか? 内容としては木象嵌の簡単な説明から糸鋸で実際にカットをして木象嵌の絵を作ります。 初めての方から普段木工の作業をしている方のスキルアップなど カットするデザインによってレベ

          フィレンツェの工房で木象嵌体験してみませんか?

          才能ってなんだろう?

          「あなたには才能がない」と言われてその道を諦めた人はどれだけいるんだろうか。 何かを仕事に選ぶ時に自分には才能があるからこれをやる、と決めた人は意外と少ないのでは。 「才能ってなんだろう?」 今の木象嵌職人という仕事を始めて、実演やインタビューの時などあなたはすごい才能を持っていると言われる事が結構ある。 でもイタリアに来る前、日本でごく普通の生活をしている中で自分には職人としての才能は無かった。 少なくとも小さな頃から芸術的な才能は自分でも感じていなかったし他から見て

          才能ってなんだろう?

          私がモノづくりをする理由

          モノづくりをする職人という道を選んで十数年。 初めのうちは自分が手を動かすことによって何かが形になるというのが本当に面白くて夢中になっていた。 やがてそれが誰かの手に渡るようになって仕事となっていく。 そんな繰り返しが日常になっていく中でなぜ自分はモノづくりを続けているのだろう?とふと疑問に思う瞬間がある。 その答えは一定ではなくその時の状況によって変わったりしてきたがようやく最近になって答えが定まってきた気がする。 自分はモノづくりをする事によって出会いを求めているの

          私がモノづくりをする理由

          木と革の新作キーケース

          イベント関係もひと段落したので新しいアイテムをご紹介。 木と革を縫製して作る小物シリーズ。 このバラのキーケースは工房にストック有り。 マーブルブルーというタイプでムラ染色加工が特徴です。 コードバン仕様の場合は350euro〜 木を選んで革を選んで、デザインを決めながら世界で一つのアイテムを製作していきます。 4連タイプ(250euro〜)と6連タイプ(280euro〜)がありますので気軽にお問い合わせ下さい。 -Fin-

          木と革の新作キーケース

          あっという間の14年

          フィレンツェの国際職人展・MIDAの実演も無事に終わって約1ヶ月いろいろと続いたイベントもようやくひと段落。 最終日はスケジュールが師匠のRenatoとの入れ替えでなんとも感慨深い一日でした。 2009年のこの国際職人展で師匠のお手伝いをさせてもらい、初めて展示会らしいものに参加しました。 Renatoは修復学校の先生をしていたこともあり世界中に生徒がいるのですが修復・木象嵌関係の仕事を続けているのはごくわずか。 そんなこともあり自分がこの仕事を続けているのをとても喜ん

          あっという間の14年