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私がモノづくりをする理由

モノづくりをする職人という道を選んで十数年。
初めのうちは自分が手を動かすことによって何かが形になるというのが本当に面白くて夢中になっていた。
やがてそれが誰かの手に渡るようになって仕事となっていく。

そんな繰り返しが日常になっていく中でなぜ自分はモノづくりを続けているのだろう?とふと疑問に思う瞬間がある。

その答えは一定ではなくその時の状況によって変わったりしてきたがようやく最近になって答えが定まってきた気がする。

自分はモノづくりをする事によって出会いを求めているのだと思う。

フィレンツェでゼロからモノづくりを始めてその質が上がれば上がるほど魅力的な方と繋がりができてくる。
テイストを変えれば出会う人たちも変わってきたり。

モノづくりをする前には無かったこの体験をたくさんしてきた。
会ってみたい、憧れの人がいればそのステージに立てるクオリティをモノに反映させる。
自分がモノづくりに徹底してこだわれるのはその先に最高の出会いがあるのが分かっているから。
手を抜いた瞬間にモノは形にはなっても、そこまでで終わってしまう。

出会いといっても展示会などでの直接的なものだったりSNS上や知人を介してなど間接的なものだったり様々で、それは人だけではなくモノや場所など対象もいろいろ。

面白いのはオーダー仕事などでその方のために向けて作ったモノでもそこから枝分かれのようにして新たな出会いが生まれたり、モノにはそういう力がある。

そしてそのモノに力を与えられるのが作り手である自分。

自分次第でどんなステージにも上がれる、そんなところがモノづくりの魅力だと感じている。

-Fin-


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