ゾウガニスタ(望月貴文)

2007年(当時27歳)に家具メーカーの営業職を退職し、 家具修復を学ぶためにフィレン…

ゾウガニスタ(望月貴文)

2007年(当時27歳)に家具メーカーの営業職を退職し、 家具修復を学ぶためにフィレンツェへ。 2014年にフィレンツェでは唯一の木象嵌細工専門の工房をオープン。 現在もフィレンツェの工房で日々、作業をしています。

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  • フィレンツェでの職人生活に至るまでの回想録

    脱サラ営業マンが職人の町フィレンツェで木象嵌細工職人となり工房を開けるまで、、、とその後

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皆さま、はじめまして。

Zouganista(ゾウガニスタ)という名前でフィレンツェで木象嵌細工専門の工房をやっている望月と申します。 27歳まで家具メーカーで営業をしていましたがアンティーク家具修復を勉強するために会社を辞め、フィレンツェへ。 そこから紆余曲折あり2014年に独立し、フィレンツェでは唯一の木象嵌細工専門の工房をオープンして現在に至ります。 この紆余曲折というのを説明するとなかなか長く、工房オープンまでとその後もいろいろとありました。 今までもずっとブログを書き続けていたりtw

    • パッションが惹き寄せるもの

      今週は暑い日が続いたフィレンツェ。 そんな中、木曜日の夜に開催された出版記念パーティ。 「CRAFTING EXCELLENCE・Florence」というフィレンツェの17組のさまざまな職人をまとめたこの本。 メインスポンサーであるフィレンツェ近郊のワイナリー・Tenuta Ruffino Poggio Cascianoで行われたこのパーティ。 宿泊施設とレストランも兼ね備えたワイナリーにこの本に掲載されている職人さん達と関係者が集まりました。 彼女と一番最初に出会った

      • あらためてフィレンツェの工房をご紹介

        2014年にフィレンツェのサン・フレディアーノ地区に木象嵌細工専門の工房をオープンして今年の3月で10周年を迎えました。 工房のあるこの地区は職人工房が今でも多く残るローカルエリアといった雰囲気。 と言ってもフィレンツェは小さな町なのでDuomoやPonte vecchioといった観光の中心から歩いて10分、15分ほどの距離感です。 オーバーツーリズム気味な中心地に比べるとかなりゆったりとしていて、 知る人ぞ知るお店もいろいろ。 人混みに疲れたという方にもぜひおすすめです

        • 古き良き職人の世界

          2008年、師匠の工房のある小さな100mほどの裏通りには10数件の修復工房が立ち並んでいました。 ストラディバリウスを修復するバイオリン職人やナポレオンの妹のデスクを修復する職人、Pitti宮殿の額縁を作る職人等とんでもない所に来てしまったなと思った記憶があります。 フィレンツェは職人の町らしく、通り単位でのコミュニケーションがとても強い。 一つの通りにいろいろな職種の職人がいることも多いのでその通りにある工房の分業で仕事が完結してしまう事も多い。 言葉も技術もゼロからの

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          ミラノサローネ2024の感想

          今年もミラノサローネ・ミラノデザインウィークと訪問視察をしてきました。 営業時代にお世話になっていた家具メーカーAD COREさんのお手伝いで 今回も一緒に視察。 AD CORE独自の視察ルートがあるので基本的には定点観測といった感じです。 本当に規模の大きいイベントで全てを隅々まで見るというのは不可能。 三者三様の見解や感想があると思いますが今回は自分の中で大きく三つに絞ってみました。 ・サスティナブルの標準化 ・オリエンタルという一括りから逸脱した日本 ・とにかく混雑

          ミラノサローネ2024の感想

          繋がりの大切さ

          年末、年明けと何を書こうかと考えている間にいろいろな事が起きて、 頭の中で様々な思いが巡っています。 昨年はコラボレーションという形でいろいろな方と一緒に一つのイベントや作品をつくるという機会に多く恵まれて、今までとはまた違った一年間でした。 12月にはたくさんの方にご協力いただき東京・大阪と個展も無事に開催することが出来ました。 自分の中で展示会をするというのは「場」を作ることだと思っています。 もちろん作品を見ていただき自分の収入に繋げるというのも目的の一つです。

          次は大阪での展示会

          東京での展示会は盛況のうちに終わり今週12月8日(金)からは大阪に移動しての展示会。 シンプルハウス 天神橋本店 大阪市北区天神橋4-8-27 12月8日(金)〜12月10日(日) 11:00-19:00(最終日18:00まで) 大阪の会場ではイベントを企画していただいており 8日(金)はトークセッション、 9日(土)はワークショップを それぞれ行います。 ご予約いただいた方から優先という形なので上記リンク先よりお申し込み下さい。 ワークショップのモチーフは写真のバラ。

          次は大阪での展示会

          東京での個展が始まります

          セッティングも無事終了!! いよいよ明日から東京スタートです。 会期中は会場におりますので皆様のお越しを お待ちしております。 東京:AD CORE DEVISE ショールーム 渋谷区広尾2-13-2 11月29日(水)〜12月2日(土) 11:00-17:00 ミラノデザインウィークにも出展していた 風神雷神の作品も展示しております!!

          東京での個展が始まります

          2023年日本での個展のご案内

          今年も気が付けば11月に入りいよいよ帰国の時期が迫ってきました。 いろいろな方のご協力もあり2023年も東京・大阪それぞれで個展を開催いたします。 東京の展示会場は私が2007年にフィレンツェに来る前まで営業職として勤めていた家具メーカーエーディーコア・ディバイズの東京ショールーム。 大阪はご縁があり今年はインテリアリフォームのシンプルハウス 天神橋本店にてそれぞれ開催いたします。 会場 東京:AD CORE DEVISE ショールーム http://www.adcore

          2023年日本での個展のご案内

          港町Piombinoとエトルリア遺跡Populonia

          8月はかなり暑い日の続いたフィレンツェ。 ずっと仕事をしていたのですが少し気分転換で月末に一泊の小旅行をしてきました。 場所はエルバ島へのフェリーなどが行き交う港町Piombino/ピオンビーノ 中世の雰囲気の残る旧市街は小さいながらも港町らしく賑わっています。 夕食はホテルでもお勧めしてくれていた中心地にある「L'Osteria」 リーズナブルでどれも美味しい料理でした! せっかくなので車で街の近くも散策。 あまりに綺麗だったので翌日は写真に写っているビーチへ。

          港町Piombinoとエトルリア遺跡Populonia

          まるでラピュタの世界

          日曜の午後に近場にドライブでも、ということでGoogleマップを見ていると車で20分程のところに面白そうな場所を発見。 「Palazzaccio di Marcignano」 住所的にはBagno a RipoliでGrassinaから少し山の方に入ったあたり。 12世紀の城跡で今は廃墟のようなコンディションになっているとの事。 早速Googleのナビで近くまで車で行って指示通りに歩いてみる。 しかし、プライベートの道で突き当たりは一般の家で通り抜け不可。 ナビは諦め

          まるでラピュタの世界

          「木象嵌の指輪」と「俳句」の類似点

          フィレンツェも30℃越えの日が続くようになってきて本格的な夏が始まっています。 季節の変わり目など「季語」を入れて5・7・5の17音の中にストーリーを込める俳句の世界。 実はとても木象嵌と似ているなと以前から思っています。 テレビ番組「プレバト」の俳句のコーナーが好きで夏井先生が語順や終助詞を一つ変えるだけで想像力を何倍にも膨らませる添削には毎回感動するばかりです。 そこから学んで自分が俳句をやる、というのではなくそれを木象嵌という表現方法に転換させる。 限られた素材の木

          「木象嵌の指輪」と「俳句」の類似点

          オーダーメイドのすすめ

          「オーダーメイド」というとどんなアイテムを想像しますか? スーツやシャツ、ちょっと贅沢をして革靴などファッション関係のアイテムを想像する方が結構多いのでは? 私が勤めていた日本の家具メーカーも完全受注生産で色や素材を決めるカスタムオーダーという形で仕事を受けていました。 ただ何となく日本では「オーダーメイド」で何かを作るというのは敷居が高く抵抗が多いと聞きます。 自分自身も日本で仕事をしていた頃は憧れではあったけれどなかなか手が出せなかった存在。 ・既成のものより高い

          オーダーメイドのすすめ

          【メディア掲載】Casa Brutus最新号にて

          少し懐かしい感じになってきましたがミラノデザインウィークの際に参加していた展示会の様子がCasa Brutus最新号の中に掲載されています。 日本にいた頃は毎月楽しみに読んでいた雑誌なので嬉しい限り。 ぜひ読んでみて下さい!! 展示会の様子は動画でも見ていただけます。 -Fin-

          【メディア掲載】Casa Brutus最新号にて

          YouTubeチャンネルもやっています

          SNSはいろいろとやっていますがYouTubeもやっています。 動画をアップする度にご案内はしているのですがまだまだ知らないという方も多いので改めてご紹介。 2020年のロックダウン時に製作動画などをアップし始めて、木象嵌細工の作業工程やフィレンツェの街の様子、参加した展示会の報告などをまとめています。 ↑ ↑ ↑ 先日参加したMilanoでの展示会 ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ 水滴をモチーフとした木象嵌による立体・透明表現の製作工程 ↑ ↑ ↑ 日本では情報の少ないアン

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          フィレンツェの工房で木象嵌体験してみませんか?

          ようやく以前のような賑わいが戻ってきているフィレンツェ。 日本からの出入国もスムーズになって日本のツアー観光バスも見かける機会が多くなってきました。 フィレンツェは観光地として見る所がたくさんありますがさまざまな職人仕事も魅力の一つ。 そこで日本ではなかなか見る機会の少ない木象嵌を体験してみませんか? 内容としては木象嵌の簡単な説明から糸鋸で実際にカットをして木象嵌の絵を作ります。 初めての方から普段木工の作業をしている方のスキルアップなど カットするデザインによってレベ

          フィレンツェの工房で木象嵌体験してみませんか?