「相手」に寄り添う。「心」に寄り添う。vol.3
CAM Japanさん主催のインターン3日目に突入です。本日も学びを力にしていくために、つらつらと綴っていこうと思います。どうぞお付き合いください。例のごとくCAMさんのnoteのリンクも下に貼っておきます。どの受講者のnoteも、捉え方の角度も吸収の仕方も多様になっています。読まなきゃ損ですので、是非。
実践を通じてさらに潜る
今回から、事前宿題の内容が変化しました。より実践的にコーチングを理解できるようにと、参加者を3人一組に分け、それぞれ「コーチ役」「クライアント役」「オブザーバー」を交代交代で行っていくというものです。導入部分は、その宿題の感想共有からでした。
「コーチ役」として寄り添ってみた人、「クライアント役」として赤裸々に悩みを打ち明けた人、「オブザーバー」として客観的にコーチングを見てみた人。それぞれがそれぞれの視点から見えたもの、素直な感想等を伝えていきました。以下、それぞれの見え方を少しだけ紹介してみようと思います。
<コーチチーム>
・質問を考えようとしすぎて悩みや迷いが出てきてしまった
・相手の背景(バックグラウンド)がわからない
・話していく中で自分の意見を言いたくなってしまう
<クライアントチーム>
・自分で考えてもいなかった場所まで行けて、いい時間を過ごせた
・背景を知らなくてもこんなに深めることができるのかと可能性を感じた
・話の中での「熱量」の違いがわかりやすいかも
<オブザーバーチーム>
・ニュートラルな感じで聞くといいかも(心得のようなもの)
・信頼関係やパートナーシップ関係を築くのが難しそう
・最後の締めの部分ってどうすればいいんだろう
見ての通り、このクラスの素敵なところは「相手を否定しない」ところにあると感じます。できないことやうまくいかないことを否定的に捉えることなく、どうすれば「良く」なるのか。そこを常に考えている人たちが集まっていると常々感じています。僕は大学1年生と、参加している年齢的には「最年少」です。そんな「最年少」がこんなにも伸び伸び介入できるのは、この姿勢が関係しているのではないかと生意気ながら感じます。さらに言えば、この姿勢がコーチングマインド、つまり、パートナーシップ関係を築くことにも通ずるものだとも強く思います。
内省=「心」を整理する
感想共有後、本格的なコーチングの学びに入る前に、自分の心を整理する「内省」というものを行いました。これはチェックインとも呼ばれるもので、まるで自分の周りを掃除し、クリアにするような感覚に陥りました。やり方は至ってシンプル。1分間、沈黙をつくるだけです。スポーツをやっている人や、何か物事に集中したいとき。無意識に目を閉じ、呼吸を整える人は少なくないかと思います。それと同じような意味合いにはなるかなと。気になる人は試しに今すぐやってみるのもいいのではないでしょうか。今、皆さんの心の状態はどうなっているのでしょうか。
「ざわざわしている」「いたって穏やか」「荒れ狂ってる」
人によって様々なのではないでしょうか。別に、それを知ったからといってその状況が解消するわけではありません。ただ、「気にしないように」と考えれば考えるほど気にしてしまうように、自分の身体の状態を認識しておくことは、そのままその「心」の状態を横に置くことも可能になります。一度理解することで落ち着きが生まれ、目の前のやるべきことに集中できたり、悩みを整理したりすることもできるかなと思います。コーチとしてクライアントに集中するためにもそうですし、よりクライアントの心の深くまで潜るためにも必要なものだと感じます。
コーチ的思考への変換
コーチングを学ぶ上でここが確立していなければクライアントに寄り添うことはおろか、コーチングとはかけ離れたものになってしまうでしょう。それが、「コーチ的思考」です。
この考え方を教わる際、ある英文が出てきましたが、それが一番コーチ的思考をイメージしやすいと思ったのでそのままお伝えします。
「Dance in the moment」=この瞬間に踊れ
直訳をするとこのような意味になりますが、要するに「誘導しない」「その場その場で柔軟に対応する」ということだと解釈しています。コーチングマインドは、あくまで相手の中に答えがある。僕なりの言葉で言うと、宝はクライアントの中に眠っているのです。しかし、その宝までに辿り着く過程には障壁が存在しているため、コーチはその障壁を登りやすくしてあげるだけ。さらに言えば、どこに障壁があるのかも、どこに宝があるのかも、知っているのはクライアントなんです。コーチが土足でドカドカと踏み込んだところで辿り着けるはずがありません。だからこその「Dance in the moment」。決してコーチが主導権を握る過ぎるのではなく、誘導することなく、寄り添い、ついていく必要があるのだと思います。
この思考、実はなかなか難しい。人は先入観を持ってしまったり、どこか自分の考えを主張したがりますから。少なくとも僕は、何かアドバイスを求められたときに「こうした方がいいんじゃない?」と言ってしまいがちです。もちろん、そういった場面が必要なときもあるでしょう。でも、少なくともコーチの在り方としては黄色信号が出るはずです。だからこその、コーチとして「クライアントを自身の人生や仕事のエキスパートとして尊敬する」こと、コーチングの定義の意味はここで繋がります。さらに言えば、クライアント側の立場に立ってみると、知らない他人に自身の宝を見せるには、相当の「勇気」と「信頼」が必要不可欠でしょう。下手をすれば、自身の宝が傷つけられる可能性があるからです。そのためのパートナーシップ関係の構築。点でしかなかったものが、ここで線へと変わります。いいですね、これぞ「学び」です。
「心」に耳を当てる
ここから、コーチとして具体的なスキルを学んでいきます。今回は、「傾聴」です。傾聴には段階があること、それを踏まえて2人一組になり、傾聴の練習をしてみたりしました。やっていて僕が一番に思ったことは、相手の「言葉」だけを聞いていては傾聴は不完全だということです。ただ、「言葉」のみに耳を当てるのではなく、話しているトーンや表情、速さといった部分にも耳を当てること。そして、それを支えてあげることが必要なのだと思います。その言葉にはどれほどの重さがあるのか。それはその人にしかわかりません。だからこそ、勇気を振り絞っていってくれた言葉を、丁寧に紡がないといけない。そして、言葉のキャッチボールとよく言うが、紡いだ言葉を投げるのではなく、手渡ししてあげること。それが「傾聴」なのではないかと感じます。少し抽象的ですね。でも、温かさがイメージでわかればいいのだと思います。伝わればいいのだと思います。それがクライアントに伝わっていなければ、それは「傾聴」ではないです。聴いて”あげている”自分に満足しているだけ、なのではないかと思います。
これ、自分への戒めにもなりそうです。書いていて、グサッと来ます、結構。ここでこれを学べたこと、気づけたことを嬉しく思い、今回はここらで締めたいと思います。では、また。
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