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『どうするティリー?』

<レオ・レオニ>シリーズ No.4

かいのどうぶつえん 園長です。
今回は、レオ・レオニ作(谷川俊太郎訳)の『どうするティリー?』 (Tillie and the Wall)、1989年発表の絵本です。
おしゃべりなネズミたちが暮らす街には、長大な壁がそびえ立っていました。
みんなは壁があるのがあたりまえで、なかった時のことなど覚えていません。
しかし、いちばん若いティリーだけは、壁の向こうの世界にあこがれ、あれこれ考えてチャレンジします。
        「むこうがわを みなくちゃ だめよ」
ティリーはともだちにいいました。
  「のぼってみるのよ」
ティリーたちは、よじ登るのに失敗。壁に穴を開けるのにも失敗。まわり込むことも失敗します。でもあきらめません。
そんなある日、壁の近くでミミズが地面に潜っているのを見たティリーは、呆気にとられながらも、夢中になって穴を掘り始めました。
そうして掘り続けると、突然、眩しい光が差しこんだのです。
ティリーは、とうとう壁の向こう側にたどり着いたのす。
ティリーが壁の向こう側で見たものは、一体何だったのでしょう。

絵本を読みかえして頭に浮かんだのは、バンクシーでした。悪名高きパレスチナの分離壁(高さ8m、総延長700km)を、格好のキャンバスとして絵筆をふるい、「風船で壁を飛びこえる少女」や、「分離壁をこじあける天使」などを制作。絶望するな!どんな壁も超えられる!と、力強いメッセージを発信しました。
ふりかえれば、西ドイツへの脱出を冷酷に拒んだベルリンの壁(高さ3.6m、総延長155km)は、1989年に、あっけなく崩壊しました。
そうだ、メキシコ国境の壁(高さ9m、総延長3000km)がどうなったか、調べなくては・・・。

目もくらむ高い壁は登れない!
「もうあきらめようよ、ティリー!」
背景色をチェンジ

貝たちと園長は「割らない」「塗らない」「削らない」と固く約束して制作しています。

            <貝の配役>
ネズミ(ティリー): ハツユキダカラ/ウメノハナガイ/スガイ/
           フジノハナガイ/ムシボタル/ヤカドツノガイ
ネズミ(友達):カバホシダカラ、ハナマルユキ(カラダ以外は同一の貝)
かべ、地面:ホタテガイ ★:アワビ/ムラサキウニ


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