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宇都宮は餃子だけじゃない!どこか懐かしさを覚える地元愛が溢れる街【飲食店インタビュー】

突然ですか宇都宮という言葉を聞いて皆さんは何を思い浮かべますか。

恥ずかしながら、私は今回の取材をするまでは餃子が有名な街というイメージしかもっていませんでした。皆さんの中には、私と同じような人もいるのではないでしょうか。

しかし、今回のインタビューを通して、宇都宮の魅力は餃子の他にもたくさんあることに気づくことができました。宇都宮は本当に素敵な場所なのです。

・宇都宮の知られざる魅力
・宇都宮の商店街の変動
・宇都宮で訪れた方が良いお店

この記事を読めば上記の内容を知ることができます。これから栃木県近郊や宇都宮への旅をしようと考えている人、魅力をまだ知らない人はぜひ読んでみてください。

2023年4月21日(金)に宇都宮のオリオン通りに飲食店(KOKO・DE・IINODA)をオープンした“小田良平さん”(以下、小田さん)にインタビューをした内容をもとにお伝えしていきます。

愛が溢れる街 宇都宮

インタビュー風景

今回、インタビューをさせていただく小田さんとはどのような方なのか。まずは簡単に説明させていただきます。

小田さんは現在、栃木県宇都宮市で飲食店を経営している方です。出身は茨城県土浦市ですが、料理の専門学校に通うために19歳のときに上京。その後、東京都にある割烹料理屋に就職をしましたが24歳のときに結婚を機に宇都宮に引っ越しをしてきました。

それから20年以上、宇都宮で生活をしています。さらに最近、出身地の茨城県ではなく、移住した宇都宮に飲食店をオープンしました。そんな小田さんだからこそ感じた宇都宮の魅力について、インタビューを通して聞いていきます。

小田さんから見た宇都宮の魅力とは何なのか。それは”宇都宮の方々の宇都宮に対する愛”だと話してくれました。

「宇都宮の人は地元が好きな人が多く、人との繋がりをとても大事にするんだよ。密にコミュニケーションを取っているからこそ深く、濃い、繋がりができている。外から来た俺のことも温かく、優しく、迎え入れてくれたんだよ(笑)」

とても嬉しそうな口調で小田さんは語ってくれました。元々、東京で飲食関係の仕事をしていた小田さんは不安な気持ちもあったそうですが、宇都宮の方々が優しく受け入れてくれたおかげで、飲食関係の仕事を続けることができました。また、その当時の出来事で面白いお話を聞けました。

現在のオリオン通りの様子

小田さんは飲食店が多く立ち並ぶ、”オリオン通り”という通りにある、お店で働いていました。飲食店が多く立ち並ぶ通りでは、隣のお店同士でお客様を取り合いになることがよくあるため、関係性が悪いことも珍しくありません。

しかし、小田さんが働いていたお店は隣のお店とも仲が良く、関係性も良好だったらしいです。また、他のお店同士も関係性が良好なところが多かったのです。

なぜここまで関係性が良好なお店が多いのか。それには宇都宮の近年の状況に理由がありました。

小田さんの働いていたお店が位置していたオリオン通りは当時、駅から約徒歩で10分ほどの場所にあり、商店街として平日も休日も多くの人やお店でにぎわい、活気に満ち溢れていました。

そのような商店街でしたが、コロナや経済不況の要因もあり、シャッター街になってしまった時期がありました。夜まで空いている店が少なく、オリオン通りは真っ暗になってしまいました。

しかし、宇都宮ではそのような中でもコロナや経済不況に負けずに商店街を盛り上げていこうという動きが見られました。その結果、多くのお店が協力し、商店街を盛り上げていったため、現在のオリオン通りは活気を取り戻すことができました。

現在では、行政や地域も積極的に発信を行い、宇都宮を盛り上げようとする動きは強くなっています。

大変な過去がありましたが、それを乗り越えたからこそ、店や人同士の関係性が深いのかもしれません。小田さんは宇都宮に来てから、たくさんの仕事の繋がりやコミュニティが形成され、多くの知人や友人ができました。

この宇都宮の街柄や人柄に魅力を感じ、宇都宮にお店を出すことを決めたそうです。宇都宮はそれほどまでに温かい人や愛がある人で満ち溢れた街なのです。

気軽に顔を出せるようなお店にしたい

お店の外観の様子

そんな地元愛が溢れる宇都宮で飲食店をオープンした小田さん。どんな想いで店を出したのか。また、どんなお店にしていきたいのでしょうか。

「地元のみんなが遊びに来てくれるお店。気軽に顔を出せるお店にしたい。地元の人たちが楽しく飲んで、食べて、楽しんでくれる場をつくりたい。だからこそ、常連さんが来れなくなるようなお店にはしたくないので地域に密着した店にしていきたい。」

小田さんの言葉から、宇都宮に対する愛がとても伝わってきました。営業時間外にインタビューをさせていただいていたのですが、お店には多くの知人の方が顔を出しにきていました。

インタビュー終了後に小田さんのお店でご飯を食べていたときにも、お店に顔を出しに来た方々がいました。皆さん、小田さんと楽しそうに会話をし、食事を楽しんでいました。

また、小田さんはお店で使う食材にもこだわっています。お肉は栃木県産のものしか使っていなく、人気メニューとなっています。お米に関しては常連のお客様がお米を育てていて、その人から買っていることもあるとのこと。

酪農や農業が盛んな宇都宮だからこそ、取れたての新鮮な食材を使った料理をお客様に提供しています。だからこそ、小田さんの作る料理はとても美味しく、特にお肉は直ぐに口の中で溶け、絶品でした。本当に何度も通いたくなるほどの味でした。私自身、小田さんの料理に胃袋を掴まれました。

また、左上の苔のような食べ物は実はポテトサラダです。小田さんの料理は味も絶品ですが、見た目でもお客様を楽しませてくれます。

栃木県食材を利用した料理

さらにお店の名前にも魅力が詰まっています。お店の名前は”KOKO・DE・IINODA”です。お店の名前の由来について、気になったので聞いてみました。

「お店をオープンをするときに、最初は宇都宮の中でも、違う場所で契約をしようとしていたんだよね。だけど、契約を進めている途中で、お店が多く、たくさんの人でにぎわっているオリオン通りの物件を紹介してもらえた。しかも、その場所は宇都宮の知り合いも、来やすい場所だったんだ。だからこそ、ここでいいんじゃないかと思った(笑)。

お店の名前は一見おしゃれ風に見えるけど、どこかで聞いたことがあるような名前にしたかった(笑)それで”これでいいのだ”という聞き馴染みのあるフレーズにちなんで、この場所が良いという想いも込めて、このお店の名前にしたんだ!」

実はお店の名前を決める際にも宇都宮の友人と話し合い、いろいろ考えて決めたそうです。この店名ですが、お店の名前の最後にもポイントがあります。

「俺の苗字のローマ字はODAでしょ!お店の名前の最後にもローマ字でODAという言葉が入ってる。つまり、ダジャレです(笑)。お店の名前と一緒に、店主の名前を覚えてもらうこともできるのでこの名前で決定した(笑)」

小田さんの明るく、ユーモアのある人柄を感じることができました。お客様との会話でも常に相手を楽しませようとしていた小田さんだからこそ、お店には多くの人が顔を出すのでしょう。

室内でキャンプを感じられる店内に

店内の2階の様子

小田さんが感じている宇都宮の魅力は人の温かさ地元への愛だけではありません。栃木県や宇都宮はキャンプ場が多く、キャンプ好きな人が、多く訪れる場所としても人気があります。

小田さん自身もキャンプが大好きで7年前ぐらいからキャンプをしています。少なくとも月に1回はキャンプに行っており、多い時は毎週行っているほどです。

星空を見たり、焚火して火を囲みながら友人と会話をする。そのような空間が好きだからこそ、小田さんはキャンプをしています。

焚火をしているようなデザインのインテリア

また、キャンプをしていると新しい出会いも多く、キャンプ好きな人同士などで仲良くなることも多いのだとか。実は私も、小田さんとはキャンプを通して、知り合いました。

私が友人と訪れたキャンプ場に小田さんも来られており、話しかけていただき、とても良くしていただきました。その際にお店をオープンすることを聞いていたので今回、このタイミングでインタビューを依頼させていただいたのです。

「キャンプでは普段の日常から離れ、非日常の中でゆったりとすることができる。嫌なことを忘れて、リフレッシュをすることができるのもキャンプの魅力の一つ。また、友人やキャンプ場で出会った人と自然の中で会話をすることができるので新たな繋がりをつくることもできる。

キャンプの魅力はたくさんあるし、それを多くの人に伝えていきたい。キャンプを好きになる人が増えれば、栃木の良さも知ってもらえる。だからこそ、キャンプをコンセプトにしたお店をオープンして、少しでもキャンプの魅力を知ってほしいと思ってる!」

このような想いをもっている小田さんだからこそ、1から自分で内装を考え、DIYをして、お店を作りあげました。店内には小田さんのこれまで使ってきたキャンプ用品がたくさん並んでいました。

小田さんのキャンプ用品

キャンプ好きな人やキャンプをしたことがない人、これからしてみたい人などが集まり、好きなことを話し合える空間を小田さんは提供し、キャンプの魅力を伝えていきます。キャンプだけではなく、栃木県や宇都宮の素晴らしさをもっと多くの人に知ってもらうために、これからもお店を経営していきます。

店内の1階の様子

今回の小田さんへのインタビューを通して、宇都宮の魅力を知ることができました。他の地域から移住した小田さんだからこそ感じた宇都宮の魅力。外から来た人も優しく受け入れてくれる街や人。私自身、どこか懐かしいという感情を覚えるほどでした。

インタビュー後の今ならはっきりと言えることがあります。それは、”宇都宮の魅力は決して、餃子だけではない。他にもたくさんの魅力がある”ということです。

これから栃木県や宇都宮に旅行に行く方や、キャンプが好きな方、これからキャンプをしてみたいと思う方はぜひ”KOKO・DE・IINODA”を訪れてみてください。温かい店、面白い店主、美味しい料理があなたを迎え入れてくれます。

しかし、定休日は今のところ不定休で、小田さんがどうしてもキャンプに行きたいときだけ、お休みになるので注意してください。定休日の情報はSNSで事前に告知してくれますのでぜひフォローをして、訪れる際には確認してください。

■KOKO・DE・IINODA
Instagram:https://www.instagram.com/koko_de_iinoda/

私は“KOKO・DE・IINODA”の大ファンになりました。ひとりでも多くの方に知ってもらい、訪れてもらえますように。そして、宇都宮やキャンプの魅力を知る人が増えることを願っています。

(ページリンク)

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■KOKO・DE・IINODA
Instagram
https://www.instagram.com/koko_de_iinoda/

食べログ
https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9021632/

<お店の詳細>
営業時間:18時~26時まで
定休日:不定休
⇒店主がキャンプにどうしても行きたい日は休む
住所:栃木県宇都宮市江野町1-7

取材対象者:小田良平 様
取材・執筆:堂園 健太

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