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森を纏う

これを書いている今、私は森の中にいる。


いや、実際はモスバーガーでホットドッグを
待っているのだけど。
私を森に閉じ込めた張本人は、ヴィヒタだ。


気になっていたSaunaLabへ行ってきた。

SaunaLabとは

サウナラボ、それは人をつなぎ、世界をつなぎ、
サウナがある「より良き生活」を実現する実験研究の場。
(サウナラボ ホームページより)

経営するのは名古屋のサウナの名店WELLBE。

事前に調べた内容によると、
女性専用の複数のサウナとミストサウナ、
男女共用のサウナとアイスサウナがあるらしい。
そして、カフェのようなお洒落な
ワークスペースとリラックス空間。

え?水風呂ないの?
外気浴ないのん?

予約したものの、
詳細をしらべて一気に不安になってきた。
しかも、男女共用…何着てサウナ入るんだ…?

不安…やめようかな。
やめとこうかな。
そう安くはない利用料を払って
万が一不発だったら嫌だな。
かなり悩んだけど、
起きたら生憎のお天気。
しかも割と激しめの雨。

こりゃ、普通にサウナ行っても外気浴無理だわ。
ということで意を決して電車に乗った。

夜は欲望渦巻いていそうな雑居ビル街にある
とあるビルの8階。
エレベーターを降りると、
そこはフィランドだった。

へ?フィンランドついた?

乗ってた電車、
もしかしてフィンエアーだった?

おしゃれすぎて勝手がわからない。
普段行き慣れている
カポーンと音のするサウナではなさそう。

受付を済ませて、
ロッカーの鍵を受け取る。

どうやらロッカーの中に館内着一式と、
タオル類が入っているらしい。

女性向けのサウナ施設ということで
館内着も可愛いポンチョ。

森の住民A(モブ)の誕生である。

ポンチョの中に
水着代わりの麻布を巻き抜け紐で括ってある。

サウナに入る時は麻布で、
その他エリアはポンチョをかぶるという
スタイルらしい。
共用でもこれなら安心。

共用部にはおしゃれなカフェスペースがあり
フリードリンクもいただけたり
キッズスペースもある。


リラックスエリアはこんな感じ。


どこまでもおしゃれ。
住める。
居心地が良すぎる。
フリードリンクのハーブティーが美味しすぎる。
これだけUber eatsに持ってきてもらいたい。
樽ごと。

着いて数分でこんな非日常に身を置けるなんて、夢のようだ。

滞在にお金が発生するのが
納得できる空間である。
これがほんとのタイムイズマネーだな。


肝心のサウナ。

女性専用のエリアに
3種類のサウナ。

ひとつが瞑想サウナ。
個室で室温は60度と低めの設定。
感覚としては押し入れの中に入ったような感じ。
狭いのが苦手な方は少し苦しいかも。

私は押し入れの中大好きなので
非常に落ち着いた。
セルフロウリュもあり、
じっくりじんわり汗をかいていく。

次は入り口正面のサウナ。
2、3人は入れそうなサウナ。
温度は70度くらいかな?
サウナの奥に小さい扉があるので
気になって押してみたら
共用のリラックスエリアに出た。

え、こっち繋がる感じ!?いきなり!
と驚いた。
後から調べたら
いきなりサウナという名のようだ。
そのままだな。

ここまで入って、一旦アイスミストサウナへ。
ミストサウナは初めてで、
おまけにアイスサウナとは。


ミストサウナは0℃なので正直冷たくはない。
ただそれ故にゆっくり入れるし、
頭もスッキリした。


パナソニックの美顔器のミストを
ずーっと浴びてるような感覚。
伝わる?

女性ゾーン3つ目のメインサウナ。
ここは2段に分かれてて
5名くらいまでは入れそう。
ここで運命の出会い。
ヴィヒタを初体験する。

水に浸かったヴィヒタを、
ストーンの上で数回振ると
気持ちのいいロウリュの音と共に、
広がる白樺のいい香り。

急激に森きたー。

そのままサウナ上段で寝転がると、
もう気分は森の中のご機嫌な昼寝である。

最高!

メインサウナは温度も高くて上段だと
体感80℃くらい。
前段で身体もあったまってるので汗が滴る。
非常にいい状態。

改めてアイスミストサウナに入って一旦休憩。

時計を見て驚いた。
もう1時間も経ってる。

贅沢な時間の使い方。

続いて共用のサウナルームへ。
ここは広めで、8人くらいはいけそう。
幸い誰もおらず貸切状態だったので、
好きにロウリュをして、
一番暑い場所を探してウロウロした。
室温計はおよそ80℃弱。
しかし場所によっての体感は90℃近く。
かなり汗が出てくる。

ここまでのサウナは
そもそも時計が無かったり、
暗くてほぼ見えない砂時計だったりした。
ここにはようやく見える砂時計があった。
12分ちょいでかなり芯まであったまったので
そのまま隣のアイスサウナへ。

重い扉の向こうは、段違いの寒さだ。
温度計は-28℃をさしている。


気分は、
うっかり犯人の術中にはまり冷凍庫に閉じ込められた探偵とか刑事。

さっきまでかいてた汗が一気に引いていく。

血流を感じたので良い頃合いと外に出て
ハーブティーを引っ掛けて
カウチで休んだ。

休みながら残りの時間と、
おかわりしたいサウナを吟味して、
やっぱり森だな…と改めてヴィヒタを
浴びに向かった。

こうして2回、森を浴びた。
その後シャワーをしたのだが
髪や体にうつった香りが
その後もしばらくチラチラと顔をだし、
その度に思い出して気持ちが安らいだ。

ヴィヒタとの出会いで
また新しいサウナの悦びを感じることができた。

私がサウナラボで見つけた「より良き生活」には、どうしたってヴィヒタが必要そうだ。

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