巣食うもの 〜イラスト:Ryuna×小説:ジコマンキング〜
その生き方を卑怯と呼ぶ者はいない。澄んだ水、枯れ木、やたら湿った鍾乳洞、なんなら戦火で燃えた荒地にもそいつらはいる。いつどこで生まれるかわからないそれは、全長わずか豆粒程度で体から細長い根のようなもが蠢く生き物。その生態は単純明快で、生き物に寄生し操り、成長を繰り返した後繁殖し、また次の生き物へ寄生し数を増やしていく。しかしある学者の研究によると、寄生にはある条件があるという。
ある村では象を飼い慣らしていた。用途は道の整地や移動の乗り物代わりだ。しかし1頭の象が病で大変弱