仮初めの詩(うた)
誰にだって一度はあるんじゃないだろうか?
抱えきれない想いを、一生懸命抱えて
「それでも幸せ」なんて笑っていたことが。
『仮初めの詩』
形のない心を追えば
追うだけ深い霧に彷徨う
晴れぬ靄(もや)は広がりを見せ
前に後ろに右に左に
誰にも知られぬ胸の内
一人抱えて歩き始める
ガラス細工の儚さによく似たぬくもり
愛してるなんて言葉
言えなくて 言えなくて
霧の晴れ間に向かって
あなたを探す
刻み始めた二人の時間は
仮初めの詩(うた)
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