毎日の料理はしんどい
私にとって、家事のなかで最も面倒くさいのが料理だ。
料理自体は決して嫌いではないが、毎日やらなくてはならない、となった途端にしんどい。
まず、何を作るか考えるのが面倒くさい。野菜を切ったり皮を剥いたりする作業が特に苦痛で、時間がかかる上に下手。お惣菜に頼ることも考えたが、あまりお惣菜や冷凍食品が好きではなく、気が乗らない。
そして当然、夫もそれを食べるわけなので、それなりに栄養バランスやらバリエーションやら、彩りやら気を使う。
終いには、散らかる。
苦労して作って、食べるのは一瞬。後には片付けが待っている。他の家事より、流れとして「一回にやること」が多いのだ。
専業主婦の身でこんな風に思うのだから、働いていたらさぞ地獄だろう。
ふと、実家を思い返してみる。我が家は祖母が家事全般をこなしていた。
彼女は飲食店をやっていてバタバタの中、どうやって何品も手の込んだ料理を作っていたんだろう。当たり前に食べていたけど、あれは神業だ。
以前、夫は食べた後の食器の予洗いまでしてくれていた。同棲した当初、皿をシンクに下げることもしなかった男が、口うるさく言い続けたらやるようになった。
しかし、毎日深夜に帰ってくる彼があまりにかわいそうで、一度私が皿を下げたら、以降さっぱりやらなくなった。片付けが人間にとっていかに「やりたくないこと」であるかを象徴する習性である。
外食は「片付けまでしてくれてありがたい」ものなのだと、結婚してから知った。お金はかかるけど、あの流れをやってくれると思ったら相応、いや安いくらい。
ちなみに、私は家事が好きだ。洗濯も掃除もまめに行うし、部屋の動線を考えて整理収納を工夫することもしょっちゅうやる。
ただ、料理だけは…毎日じゃなかったら、喜んでやるのになぁ。
私は好みが細かいのか、好きな家事と嫌いな家事があり、好きな家事の中にも嫌いな工程がある。ややこしい。
例えば、洗濯機にかけて干し、取り込んで畳むのは好き。しかし、畳んだ衣類をしまうのは嫌い。
整理収納は好きだが、捨てるものを選別するのは苦手。特に夫のものは分からないし、勝手に捨てられないので苦痛(自分のものは割と捨てられる)。
料理も上記のように「作る」のは好きだが「具材を切る」のが嫌い。
ちなみに食べ物も細かなこだわりがあり、卵かけご飯やユッケなど「生卵」は好きだが、だし巻きや目玉焼きなど「焼いた卵」はあまり好きではない。
もっと言えば、あまり食に興味がない。好きな食べ物が素麺とか、カロリーメイト(チーズ味)とか……こんな人間が料理する我が家の食卓って…。
書いていて気づいたが、たぶん料理が苦痛なのは「食に興味がないから」だろう。これはもう仕方がない。
具材を切るのは嫌いだけど、カット野菜はなんか好きじゃない。やっぱりお惣菜などは美味しく感じない。よって現代の恩恵も受けられない。腹を括らねば。
だから今日も、私は料理を作る。
※見出し画像はひとり昼飯でおなじみのトマト素麺。ひとりご飯はなんでもアリなので楽。
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