どうしても恋愛がうまくいかないあなたへ
独身の友人によく「どうやったら結婚できるの?」と質問される。
それもそのはず、私は学生時代からダメな恋愛ばかりすることで定評があった。社会人になってからも婚活しまくって、いろんな人から男性を紹介してもらって……結果は散々。
婚活ツールも一通り体験した。街コン、婚活パーティー、マッチングアプリ、結婚相談所まで。友人たちはそれを知っているので「どんな手段で…?」と具体的な話を求めているのだろう。
私は付き合えてもダメな人ばかり選んでいたし、出会いにも恵まれなかった。「一生結婚できないだろうな」と思われていたはずだ。そんな私が現在、結婚して平和に生活しているわけだから、気になるだろう。
しかし、こういった「出会いの秘訣」を聞かれるたび、回答に詰まる。
「自分のことを深く知って、受容する」という抽象的な話しかできないからだ。
ところで、婚活しまくっていた当時の私は概ねこんな心理状態だった。
「いいな」と思う人には絶対に彼女がいて。
出会っても出会っても、誰かに好きと言われても、なぜか好きになれなくて。
会社の同期が結婚を決めたときは「あの子は男性受けがいいから」。友達が結婚したときは「私はどうして結婚できないの」。好きな人に彼女ができたときは「結局、美人が好きなんだ」。
そんなことを思ってしまう自分が、惨めで大嫌いだった。
あるとき、飲み会で先輩から「お前は男をなんだと思ってるんだ。歪んでる!」と怒られた。それは私が後輩の女の子と恋バナをしているときの、些細な一言が原因だった。
「男の人って最初は優しいけど、付き合いだすとプライドが高くて、いざとなったら逃げるところがある」
私がお付き合いした人は、もれなくこの性質を持っていた。だから自分の中で無意識に「男ってこうだ」みたいな固定概念ができてしまっていた。
先輩は食い気味に「好きな女のためだったら大変な仕事でも頑張れる。笑っていてほしいし、守ってやりたいと思う。そういう男の方がずっと多いぞ!」と言っていた。
しかし、私は相当荒んでいたので「そうなのかもしれないけど、私の前には現れない…」と複雑な気持ちになった。同時に「なんで私は男性にそんなイメージを持っているんだ?」と疑問に思った。
その後、私は「自分をもっと知りたい」と思い、勇気を出して月に1回セラピストに話を聞いてもらうことにした。そこで、セラピストの女性に「受け取ることの大切さ」を教えてもらった。
彼女に「間違っても『自分でできるから大丈夫』『こんなことしてもらって悪いよ…』なんて拒否しないように」と言われたときはドキッとした。頻繁にやっている自覚があったからだ。
セラピーを進めていくと同時に、父親のことも一因になっていたことが判明した。父は私が幼いとき、母に対して「やっぱり俺、父親とか家庭とか向いてない」と無責任なことを言い出した。
私は子ども心に「私はお父さんを好きだけど、お父さんは私のこと好きじゃないんだ」という絶望を感じていたのだ。ある意味、父親への片想い。
だから「絶対に自分に振り向かない人」「自由を求めて私を大切にしてくれない人」を無意識に選んでしまっていたのだ。まるで父親にリベンジするように…。
当たり前だがそんな相手は傷つけてくるに違いないので、また傷ついて「やっぱり男って、みんなこう!」みたいなループにハマっていく。
それを無意識にやっているので、気づかないまま「どうしたらいいの…」と苦しんでしまう。
私は恋愛がうまくいかない女性の一定数は
・男性の気持ちを受け取れないこと
・父親との関係
が複合的に絡んでいると思う。
これらは小手先の手段ではどうにもならない。心の深いところの問題だからだ。
だから、どうしても恋愛がうまく行かない人は婚活だけでなく、本を読んだり、必要ならセラピーを受けたりすることも有効な手段。ノートに自分の気持ちをを書き出すとかでもいいと思う。
そのくらい恋愛って、自分の深い部分を現象として抉り出してくる。
だから傷つくし、つらい思いをたくさんする。
でも……だからこそ相手と心が通じたとき、この上なく幸せを感じられるのだろう。
大切な友人たちに、本当はこうやって伝えたい。でも、抽象的な上に話が長くなるし、繊細な内容になってしまう。その上、私はプロのセラピストではない。極めつけは即効性のある方法ではない。だから、誰にも言えないのだ。
だからnoteに書いている。誰かが読んで参考にしてくれたら嬉しい。
自分を知ることは、遠回りだけどいちばん自分を救うし、恋愛じゃないところにも効いてくる。「自分を好きになろう」なんてよく言うけど、好きになるためには知っていかないと。
目の前の男性ではなく、自分のことを。
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