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【甲状腺がんの話 #6】入院1日目~3日目(手術当日)

さて、いよいよ入院です。
本来は手術の前日入院で良いはずなのですが、手術は月曜日、日曜日は入院手続きやっていないので土曜日に入院、と、暇な日が2日間ある展開でした。

入院1日目(手術2日前)

病院のルールなんだと思いますが、9時頃には病院に来てくださいとのこと。
入院1日目・2日目はやることないのに朝も早いの?と思いながら入院しました。
ヘルニアの手術の時は前日の午後入院だったので……

病院の受付で入院手続きをして、そのまま病室へ。大部屋希望だったので大部屋へ案内されました。
これは診療科によるのかもしれないですが、今回の病棟は若い方も多い印象。
お隣のベッドの方も20~30代の方だったと思います。もちろん年配の方もいましたが、学生さんくらいの方ともすれ違いました。
ヘルニアのときの整形外科の入院は、言葉を選ばずいうと老人ホームに入れられた感じ(看護師さんも、60代の方が入院されると若い方が来たなと思う、と言っていたくらい)だったので、とても新鮮でした。

まずはその日担当の看護師さんから、病院のルール(どこまで出歩いていか、入浴、病院内施設など)、手術当日の詳細を説明されました。
この病院は某有名カフェがあり、最初の質問で「カフェは自由に行って大丈夫ですか?」と聞いて看護師さんを笑わせてしまいました笑

その後、私の手術を担当するオペ室の看護師さん、続いて、麻酔科医の先生、薬剤師さん、と次々と来ては、説明とか問診とかをしていき、何枚もの書類にサインをしました。

それ以降は何もすることがないので、院内WiFiつないで動画見たり色々と。
そして早速カフェ1回目。入院すると知り、入院先に某カフェが入っていると知った友人が、LINEギフトをたくさんくれたので、心置きなく楽しませてもらいました。入院中の身なので一応デカフェカスタマイズで注文。おいしい。

ちなみに病院食はとてもおいしかったです。びっくりしました。
味も濃いめ。1度焼きそばの日があり、どうせ味が薄いんでしょ、と思っていたら、ペヤ〇グ並みの味の濃さで感動しました。
それから、毎朝パンだったんですが、毎日違った種類で、温かい状態なんですよね。
普段が適当メシなので、余計においしかったです。

ちなみに私、当時は完全に昼夜逆転生活になっていたので本当に眠れず、夜勤の看護師さんに「普段3時とか4時頃寝る生活なので全然眠れないんですけど手術前だし寝た方が良いですよね」と伝えたんですが、「あまり気にしなくて大丈夫ですよ、睡眠薬も処方されてるので出せますが、手術当日は麻酔で眠っちゃうのでそこまでして眠らなくても。気になるなら呼んでくれれば薬持ってきます!」とのこと。
ここの看護師さんたち、選択肢を出してくれてこちらに選ばせてくれる方が多く、そこがとても良かったです。

入院2日目(手術前日)

前の日に問診や各種同意書へのサインを終えているので本当に暇でした。
ただこの日は朝から謎の微熱が続き、先生の指示で念のためコロナの検査をする展開に。
看護師さんに「これもし陽性だったらどうなるんですか?」と聞くと、「手術はできないので1回退院してもらって、また手術日決めてもらう形ですかね」と言われ、変な汗が止まらなくなりました。
仕事の調整とか色々したのに?延期ってどのくらい先なんだろう?と、結果が出る1時間ほどとにかくググりまくったのを記憶しています。

結果、陰性だったので、そのまま手術できることになりましたが、ただただ安静にしている1日でした。
あの熱は何だったんだろう。睡眠不足とか緊張とかなのかな。

シャワー事情にも言及しておきます。
これも病院によると思いますが、今回は、病棟ごとにシャワーを使える曜日が決まっていて、その曜日の朝の検温のときに担当看護師さんにシャワー浴びたいと伝えると予約をとってくれる仕組みでした。
私の入院した病棟は、月水金+隔週日曜、の週3~4がシャワーを使える日。シャワーを使えない日は、希望すると石鹸を溶かしたお湯?みたいのをベッドへ持ってきてくれ、自分で好きにタオルで拭く形式です。
頭を洗いたければ、洗面所の洗面台にシャワーヘッドがついているので、そこで自由にどうぞ!という感じ。これはありがたかったです。

ちなみにヘルニアで入院した病院では、特にシャワーを使える曜日に指定はなく、シャワーを浴びる許可が出ている人は、自分で予約を取りに行く仕組みで、毎日シャワー浴びるのもOKでした。
ただし、シャワーOKになるまでは、看護師さんが身体を拭いてくれ、頭を洗いたいときにも看護師さんに言ってお風呂場みたいなところで洗ってもらう感じでした。
病院によっても色々で、一長一短ありますね。

というわけで、この日はシャワーを浴びました。次にシャワー浴びられるのいつになるんだろうという気持ち……

あとは確か、日付変わるくらいから飲み食いNG。消灯後ですしね、あまり気になりませんでした。

入院3日目(手術当日)

朝一の手術でした。飲食NGだから朝一は助かりますね。
ヘルニアの手術の時も朝一でした。
(ただ朝一だと家族が病院に来るのが大変そう……)

看護師さんから渡されていた、手術着、弾性ストッキング+事前に購入するよう言われていたT字帯の3点セットに着替えます。
ヘルニアの手術の時は紙ショーツ(病院から支給)だったので、ここも病院によりですね。
今回は病棟での点滴もなし。時間になったら看護師さんと歩いて手術室へ向かいました。装備品は全部外しますが、歩いていくのでメガネはOK。
メガネは、オペ室のベッドに上がったタイミングで看護師さんに渡します。

ヘルニアの手術の時は歩くのもきつかったので、病室からストレッチャー的なもので運ばれていきました。なので、メガネも外した状態だったのでオペ室の状態とか何も見えなかったんですが、今回は歩いていくのでメガネをしていける!!!オペ室見られる!!と実は少し楽しみにしていました。
ああいうのってテレビとかでしか見ないしなかなか入れない場所じゃないですか。

が、緊張からなのか、全然覚えていないです笑 残念。
オペ室前で主治医・担当の看護師さんたちと最後の確認・同意などをして、いよいよオペ室へ。
手術台へ横になり、色々な機械を装着され、あとはされるがままです。
今回はオペ室でルートをとりましたが、麻酔科の先生が研修医で何度も失敗されました。まだ意識ある状態で指導医と研修医が「この血管は無理かなと思って」「いやいけるよ」「この太さの針だと……」「大丈夫だって」みたいに聞こえるのは超怖いですね!!!!
結局針が全く入らず笑、吸引麻酔に切り替えられました。
普通は点滴から眠くなる薬が入るはずなので、おそらく代替手段というところでしょうか。
酸素マスクみたいなやつを取り付けられ、だんだんとツーンとした気体になってきて、気づいたら手術は終わっていました。
これがクロロホルム的なこと???よくコナンで見るやつだ!!!すごい!!!!!と謎に感動しながら眠りについたことを覚えています。

さて、手術が終わると意識はふわふわとしているんですが、たぶん病室に戻っている移動中に何となく一瞬意識が戻ったような気がします。
病室に戻ったときには7割くらい意識があって、主治医が「無事に終わりました」のように言っていたことをうっすら覚えています。
確か終わったのは13:00頃。手術が9:00開始だったので、3~4時間かかったようです。

1番気になっていたのは声が出るのか。
主治医の言葉に対して「ありがとうございます」と言ってみると、違和感がない!!!(寝起きみたいなガサガサはあるけど、これは麻酔後だとそういうものなので気にならず)
その後も、手術の立ち合いで来ていた母親とも普通に会話できる!!!!!
とても嬉しい誤算でした。母親も普通に会話ができることに驚いていました。
唾を飲むのも痛いと聞いていましたが、それも、そこまでか?という印象。
経験したことのない喉の痛みではありましたが、すごいひどい喉風邪を引いたらきっとこの痛さなんだろうなあ、という感覚くらいでした。

次に気になっていたのは、果たしてルートは無事にとれたのか。
左腕を見ると、オペ室でトライしていたところは全く別の血管に針が入っていました。無事に入ったようで何よりです笑

病棟に戻ってすぐ、その日担当の看護師さんから、動かないと床ずれができてしまうので、足腰はなるべく動かしてね、寝返りもOK、と言われ、耳を疑いました。
首切ったのに寝返りいいの??顔も?向き変えていいの?と、思わず確認すると、痛みが出ないようなら気を付けながら寝返り打ってもらって大丈夫と言われ、びっくりでした。
ヘルニアの手術の時には、手術したのが腰だったこともあったのだと思いますが、寝返りしたくなったらナースコールを押してと言われとても不自由だったので、それを覚悟していたのです。
とてもありがたかったです。

翌朝までは起き上がるのも飲食もNG(これらは想定通り)なので、早々にスマホを出してもらい、音楽を聴いたり、友人や仕事関係者に無事に終わった連絡をしたりしながら過ごしました。
寝たまま画面見るのも疲れるので、音だけで楽しめるものを準備していくといいですよ。私はSpotifyでずっとミュージカルのサントラ聞いていました。
ラジオ好きな方はradikoとかもよさそうですよね~。
あとは自分の傷の様子を見たかったので、インカメラで写真撮ってみたり。
傷は10センチ程度でしょうか。透明の保護テープが貼ってあるので、傷の様子がハッキリと見えてうわあああとなりました(傷とか血とか見られないタイプ)。
あとはドレーンが入っているのもうわああとなりました。
ヘルニアの手術の時は腰なので自分じゃ見えなかった+内視鏡で傷ほとんどなくて見てないんですよね。

数時間後に主治医が再び来てくれ、腫瘍が思ったより大きかったので、裏側まで見ながら全部とった旨の報告などを受けました。
傷の様子も出血量も大丈夫そうとのことで、まずは一安心でした。

さて、これも嬉しすぎる誤算だったんですが、傷が全く痛くない+術後特有の吐き気もない。
看護師さんにも主治医にも、我慢せずに言ってくれと言われていたんですが、全く何もない。
逆に不気味すぎて、まだ麻酔効いてますか?とずっと聞いていた気がします。
実は結果から言うと、退院するまで1度も痛み止めも吐き気止めも使いませんでした。衝撃です。

麻酔に関しては、ヘルニアの手術の時に、術後数日何も食べられないくらいの吐き気だったので、術前の麻酔科医の先生の問診の時にその状況を伝えておいたのもよかったのかもしれません。
先生によると、若い女性は全身麻酔の副作用が出やすいそうで、詳細はわかりませんが、副作用が出にくい方法をとるようにします、と言ってくれていました。感謝。

この日は食事も出ないので本当にやることもなく、ありがたいことに痛みや吐き気に耐えることもないので、ちょっと寝たり動画見たり音楽聞いたりLINE返したり……そんなので過ごしました。
看護師さんは頻繁に来てくれ、その度に、酸素マスクがはずれ、脈拍確認する機械もはずれ……と色々な機械がはずれていきました。

夜になると、夜勤の看護師さんから、もし明日早く起きているようだったら明け方にでもおしっこの管抜いちゃいましょう、と言ってくれたので、早く外してほしくてなかなか寝られず笑

そんな、想像以上に平和な手術当日でした。

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