TRFスキル・ステップ❾〜胴体回旋によって脚全体のスティッフネスを高める〜
前回はKKP(けんけんぱ)ドリルによって足関節のスティッフネスを高め、アキレス腱の弾性エネルギーの利活用を促進するという内容をお届けしました。
ここで重要なのが「スティッフネス」です。最大荷重するタイミングでいかに瞬間的にスティッフネスを高めることができるか?
前回お伝えしたKKPドリルは、正面バージョンでお伝えしました。まっすぐ正面を向いたままで、けんけんして、ぱっと止まる。
実際にやってみて、いかがでしたか?まだやってない方は、まずは実際にやってみて、このあとの内容を読み進めることをお勧めします。
前回の投稿→https://note.com/zerobaserunning/n/nd8ef93dea7de
もしかしたら、けんけんのあとに「ピタッと止まる」が、うまくできなかった方が結構いらっしゃるんじゃないかと思います。
実際にこないだの水曜日の練習会の時にKKPドリルやってもらったら、ほとんどの方がピタッと止まることに苦戦されてました。
このドリルでピタッと止まれないという方は、もしかしたら最大荷重のタイミングにおいて、適切に足関節のスティッフネスが高まっていない可能性があります。
もしそのスティッフネス具合で厚底シューズを履くと、各社自慢の高反発厚底ミッドソールの「エネルギーリターン」を得ることができていないかもしれません。
では、どうすれば最大荷重のタイミングで足関節をはじめとする脚全体のスティッフネスを高めることができるんでしょうか?
今日は、そのためのドリルをご紹介していきます。
胴体回旋によって脚全体のスティッフネスが改善する
今日ご紹介するのは、前回のKKPドリル(正面Ver.)に、胴体回旋を加えたバージョンです。
やり方は簡単。動画を観るとおわかりいただけるように、ヘソを左に向けたまま左足で「けんけん」し、そこから「ぱ」のタイミングでヘソを右に向けながら、右足で着地。
正面Ver.のときは、「けんけん」で上げた右大腿を「ぱ」のタイミングで振り下ろして右足が着地していましたが、胴体回旋が入ることで、右大腿のスイングパワーが増幅します。
それによって、右脚全体はスティッフネスを、ある意味「強制的に」上げざるを得ない状況になります。ここがポイント。
正面Ver.のKKPでピタッと止まれない方をみると、ほとんどの方は大腿のスイングパワーを高めることができていません。
ここでいう「スイングパワー」とは力×速度のこと。つまり大腿を振り下ろす力と速度のことです。
正面Ver.でピタッと止まれる方は、この大腿のスイングパワーが大きい印象です。正確に測定してないので、あくまで「印象」レベルですが、ピタッと止まれない方に胴体回旋を加えたKKPをやると、多くの方がピタッと止まれるのをみると、脚のスティッフネスとスイングパワーには何かしらの因果関係がありそうです。
それでは、こちらの動画をご覧ください。
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高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員