LTインターバルのポイントは「苦しまないこと」
ゼロベースランニングクラブで推奨している「LTインターバル」ですが、どうも、多くの方に誤解されている節があるなーと。
すでにこのLTインターバルに取り組み、効果を実感している方がたくさんいらっしゃいます。
しかし、効果がありそうなのはわかるんだけど、まだまだやったことがないという方も結構いらっしゃいます。そのような方々のほとんどは「LTインターバル」を誤解してらっしゃいます。
そこで今日はその誤解を解消しつつ、ひとりでも多くの方の走力向上にLTインターバルをお役立ていただけるよう、お話していきます。
だから、苦しんじゃダメなんだって
どうもこの「LT」と「インターバル」という言葉がもたらす先入観が、多くのランナーの「はじめの一歩」を阻んでいるような気がします。
まず「LT」についての先入観に関しては、LTペースでのテンポランにおける努力感を想像する方が多いんじゃないかと。そこそこキツイですよね、あれ。
でも「LTインターバル」は「LT」強度での「インターバル」なので、合間に「回復」する時間が入ります。
ですから、LTペースでのテンポランと比べると圧倒的に楽、です。身体的にも、精神的にも。
ただ、多くのランナーが「LT」と聞くと、脊髄反射的に「うわっ、あんなしんどいのを週に何回もやるなんて無理無理」となってしまいます。ちゃいますから、それ。
苦しんじゃダメ。これが合言葉。
できる限り疲労を引きづらないようにすること。それによって結果的に週あたりのLT強度のトレーニング量を増やすことが、このLTインターバルの目的です。だから、苦しいと感じるくらい強度あげちゃダメ。
そしてそして、もうひとつのこの言葉にも激しく先入観がこびりついてるんじゃないかと。
そう、「インターバル」という言葉ですね。「インターバル」と聞くやいなや、脊髄反射的に「それ絶対キツイやつ」と決めつけちゃう。
しつこいですけど、言わせていただきます。
だーかーらー、苦しんじゃダメなトレーニングなんだって!
もちろん、全く涼しい顔でできるトレーニングとは言いませんよ。適度に息が弾みますから。
でも、多くのランナーには「インターバル」という言葉に「高強度」という意味がセットになってますから、「インターバル」って言葉を聞いただけで腰が引けてしまうんじゃないかと。
先にもお話ししましたが、この「LTインターバル」は「LT強度」のランニングを「インターバル」として分割して行うトレーニングです。
そもそも、30分なら30分間、ずっと走り続けられる強度のランニングを、わざわざ分割するわけです。
なぜなら、疲労をできるだけ小さくするために。
クラブでのトレーニングメニューでもそうですが、僕がパーソナルコーチ(高岡が専属コーチになるサービス)を担当しているランナーさんにも、このLTインターバルを主軸に置いてトレーニングプログラムを立てています。
パーソナルコーチで担当してるランナーさんたちも、導入時期はついつい強度が高くなりすぎてしまったりしてましたが、今ではコツを掴み、成果を出してらっしゃいます。
ちなみに、LTインターバルは「ダブルスレッショルド」といって、1日に2回実施するスタイルでやることが多いですね。
このように1日2回実施しても、疲労を引きづらない程度のトレーニングにする。これが「LTインターバル」の要点ですし、醍醐味とも言えます。
何が醍醐味かって、ゼエゼエと苦しむようなトレーニングじゃないので、次のトレーニングにもすごく意欲的に取り組めること。これは精神的にものすごく大きい。
これが、適切に「LTトレーニング」の強度で走れていたか?の指標になるかなーと考えてます。
さらにですよ、そんな余白を持てるようなトレーニングで記録も伸びる!となると、走るのが楽しくて仕方なくなります。
そのためにも、これだけは絶対に心に留めておいて欲しいんです。
LTインターバルは、苦しんじゃダメ。
息は弾むけど、苦しんじゃダメ。ペース落としたいって思ったら、落としてオッケー。むしろ落とさなきゃダメ。
地道にコツコツとLT強度のトレーニング量が積み上がれば、身体は変わります。身体が変われば、走るのがさらに楽しくなります。
もしあなたの頭の中に「LT」と「インターバル」という言葉に先入観をお持ちであれば、思い切って取っ払ってみましょう。新たな発見があるはずですよ。
それではまた🙌
高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員