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『ANNA/アナ』

原題「ANИA」

◆あらすじ◆
1990年のモスクワ。モデル事務所にスカウトされた女子大学生は、一躍有名になる。やがて事務所の共同経営者と交際を始めた彼女は、恋人の裏の顔が武器商人であることを確認した後に射殺。彼女の正体は、ソビエト連邦の諜報機関KGBの殺し屋だった。


ちょっとちょっとぉ、サウンドに『INXS』使うなんてセンス好み過ぎて胸踊るじゃないのさぁ!!

『ANGEL-A』で「あぁ、この監督終わったかな?」ってなって『LUCY』の評判が良くなかったから最近ベッソン作品観てなかったけど久々に女スパイもので復活してたらイイなぁって観に行って大正解!

初めは既視感も否めなくて『ニキータ』の焼き直し程度かな?って思ったんだけどいやいや主演のサシャ・ルスがめちゃくちゃ好みで前のめりで観ちゃう始末(笑)

いや元々はねルーク・エヴァンスとキリアン・マーフィーだから観に行ったフシはあるのよ。
もちろんこの二人の対比はスッゴク楽しかったし米露組織の男対決っつー雰囲気もあってなるほどねぇと思いながら観てたのよ。

でもね、途中からアナに夢中で参ったわ。
なんかあっさり顔で今風な美しさが在る。男をバッタバッタとなぎ倒して行く冒頭のシーンを筆頭に立ち回りもめちゃくちゃ彼女の四肢の長さを見せつけるしテンポありありでクールでスピード感とリズム感に溢れてる。

冒頭でも少し書いたけど、まぁ予想以上にキャスティングに抜かり無い。

『ニキータ』で言うジャン・ユーグの位置を今作ではモデルのレラ・アボヴァが演じてる。「あれ?アナってビアンなの?」って思わせといての…
そんな―――――――――――――(;゚Д゚)

この作品の過去作との違いは『色恋さえも癒しでは無く目的の為の手段、然もなくば武器にさえ転換させる』っつー逞しさ!
一見ホロっといきそうな見た目のアナだけにココ凄く見応えに変換されてて超好み
(´艸`*)

超好みと言えば、そうです!
ワタシの大好きな過去と現在を行ったり来たりする展開!
これねマジ好き。

で、その過去に出てくるアナのDV夫役がロシアの代表的俳優アレクサンドル・ペトロフでこの下衆野郎振りがまた良い。

あと、ヘレン・ミレン出てるの知らなくて、それもKGBのお偉いでビックリだよ!
雰囲気もいつもとちょっと違う。なんだか田舎のおばあちゃんみたいなの。だけど上手いんだよね。
でもね彼女を使うからには絶対何かあるってずっと思ってて・・・ピンポ~ン!(笑)
ラストのねアナの台詞「家族は貴方達だけだから」はそこも含んでるのかぁ!だったよ。
粋だなぁ、ベッソン監督。(個人的に)完全復活だね!

で、元の目的ルークとキリアンの件。

タイプが全然違うんじゃー!
だからこそあのラストがめちゃ活きる!
でそのラストにこの二人のケミ的要素も感じちゃって「せっかく出会ったんだから仲良くしちゃえばいいのに!」みたいな?ww
そんな2人を夢中にさせちゃうアナちゃん…いや、ワカルヨ解る!アタシでさえ魅入ったくらいだからね。でもこれ「そこ、任務に徹底しなさいよ」案件だよね。『ニキータ』のチェッキー・カリョはそこちゃんとしてたよー!とかなんとか思いながら「男の弱さ、ダメさ」を堪能しましたよん。
まぁ、キリアンとのベッドシーンは「うわぁココでキリアンのオス♂出しちゃう?!」って思わずココロで言ったけどね(笑)

だからこそのあのラスト!
お見事です。

てか、ラストと言えばアナちゃんのコロコロ変わるウィッグ使った髪型の最終形態がヤバ過ぎた!

それってモードへのリスペクト?なんて思ったり思わなかったり。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓か〜ら〜の〜
最終形態❤️

いやぁ、かっちょ良かったわぁ。


なんかすんごく好きだった。
ベッソン監督が『ニキータ』で拘った主人公の背景の切なさや自由への憧れをきちんと自己踏襲しながら新しい女性像もちゃんと打ち出してる。
やっぱりさ、己の道は己で切り開かないとダメだしその姿勢が周りに理解を生むって事なんじゃないかな?
時代の変化に則った女性の真(芯)の強さを描く女性讃歌だね。


&、米露の関係も良くなるといいなぁ・・・ってアナちゃんはあの二人に言ってたんだと思わないでも無い!(ぺコパ風)

数年経ってほとぼりが冷めたら3Pでいいんじゃない?
どうかしらん?結構それでスピンオフ作ってくれたら観るけどね。
アタシだけだろうけどさ!!wwwww。


いや、ルークとキリアンのブロマンスからの出来ちゃったスピンオフでもOK。
こっちの方が観たい。

ベッソン監督どうぞお願いしますです。
腐の気持ちがもうモリモリっすわ(笑)


2020/06/09


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