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『億男』  

◆あらすじ◆
失踪した兄が残した借金の返済に追われ、苦しい日々を送る男。妻や娘にも逃げられ、悲嘆に暮れていた。しかしそんな折、彼は宝くじで3億円に当たる。突然舞い込んだ大金に動揺し、彼は親友にその使い道を相談する。



昔から『安物買いの銭失い』『宝の持ち腐れ』なんて事を言いますが、金なんてものは無きゃ無いで欲しい欲しいが募り、あったらあったでコレは始末に悪い次第で…
な〜んて、落語調で初めてみやした。

至って真面目なこの映画、元ネタは劇中でも九十九が得意とする落語の演目『芝浜』。
一方、一男が披露するのが『死神』。
相反するこの設定はまぁ面白い。

必要な物を必要なだけ持つ…物の溢れる時代になかなか難しいが【身の丈】で暮らせればそれが一番。


起用俳優陣の個性が充分に活かされてたのは楽しかった。
北村一輝と藤原竜也のシーンは人となり&繰り出される台詞に笑わせてもらった。
エライザが結構良くってハマってたと思うわ。
エリカ様はオチまで言うことなし!
華ちゃんは堅実な母親として立派だった。

ただ、彼らが深い人物像かと言うとそうでもないところが弱点。

彼らの描写に比例して物語も通り一遍に展開される。

もう、結構な歳になってたり大して【大金】に興味が無い自分みたいな奴にはそれ程響いては来ない内容。

【金と家族】【金と愛】みたいな価値観の計りが主要テーマだけどなんだかハッキリしないなぁ…的に感じる。

物理的な幸せは単なる自己満足に過ぎない。

【お金】の価値は人で決まるみたいな分かりきった教訓をまぁ押し出して来るからこちらが何かを汲み取る様な粋な計らいは無い。
落語は【粋の世界】なのに残念だ。

なぁんか、これなら佐藤健の『死神』と高橋一生の『芝浜』一本見せてくれたら良かったなぁ…なんて思いながら観てたよ。
原作は未読だけどそこの時点で浅そうな気配感じる。
映像的には役者も監督も頑張ってる気がするんだけどね…元がダメそう。

うーん、若い人にはいいかもね。

2人が学生の頃旅したモロッコのシーンは良かった。
楽しそーだったよぉ〜٩( ᐛ )( ᐖ )۶


砂だけが果てしなく続くサハラ砂漠に何を思うか?

金に揺さぶられるのは人間だけだから。

持つべきものは【信頼できる誰か】なんだろうね。
お互いに誤った方向に行きそうになったら気付かせてくれる人を見つけておくべきだね。

まぁ、最終的に九十九と一男のブロマンス的な要素が濃かったかな。
少なくとも九十九は一男を愛しておる💖
( ✧Д✧) キラーン


自分はもし3億円当たったら難病の研究や飢餓に苦しむ子供達に届けられるどこぞの機関に寄付する事を決めている。

綺麗事でなくね。


あっ、3億円当たった時に貰える『大金を手にした時の手引き』みたいなの読みたい。笑えそうΨ( ̄∀ ̄)Ψケケケ


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