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『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』

原題「仏 LES CREVETTES PAILLETÉES /  英 THE SHINY SHRIMP」

◆あらすじ◆
同性愛者への差別発言が原因で世界大会への出場資格を失ったオリンピック銀メダリストの水泳選手マチアス。再び資格を得る条件は、ゲイのアマチュア水球チームのコーチをして、3ヵ月後に開催されるLGBTQ+による世界大会"ゲイゲームズ"に出場させるというものだった。こうして渋々ながらもゲイの弱小チーム"シャイニー・シュリンプ"のコーチを引き受けることになったマチアス。しかしそんな彼を待ち受けていたのは、勝ち負けにこだわらない、一癖も二癖もあるお調子者ばかりのメンバーたちだった。最初はそんな彼らにまともに向き合おうとしないマチアスだったが…。

※実在の水球チームをモデルにした作品


続編が近々公開されるので取り敢えず半分…と思いレンタルで夜中に見始めたら面白過ぎてあっと言う間に観終わってた。 

セクシャリティの違いなんて問題じゃ無い!
皆んな悩み、苦しみ、それでも楽しもうと精一杯に生きてる。

そんな彼等の"生態"を目の当たりにしながら孤軍奮闘するマチアスとシャイニー・シュリンプス達のてんやわんやから目が離せない!


ちょっと『プリシラ』を彷彿とさせる(オマージュだよね) 2階建て観光バスでのゲイゲームズへの道のりがまぁハチャメチャで確かにあの中でヘテロの男一人ってのは色んな意味で冷や汗ものかもねぇ~~wwwwww。

リアウィンドウを煽ぐ様にバタバタとはためくレインボーフラッグがイイ感じにはしゃぐ彼等とリンクしてこっちまでワクワクしちゃってるのが不思議!

シュリンプス達一人一人が抱える彼等の人生が語られる時、マチアスの目に映るのはそんな悩みをおくびにも出さずに仲間とふざけ合って戯れる姿。

自分より遥かに過酷な環境を強いられそれでも自分のアイデンティティをしっかり持って生き抜こうとするシュリンプス達にいつの間にか共感にも似た仲間意識を持つようになる。

ラストゲームで欠員を出しマチアス自身がプレイヤーとして参加しようと決意するシーンは感動の嵐!!!・・・・なんだけどさぁ、私は「その競技用パンツ誰の?」って思ったよ(笑)

でも誰の競パンでも穿いちゃうくらいもうマチアスはシュリンプスの一員だったって事なんだよね?

自分がゲイだと思われても「別に!」だし・・・・さ。

セクシャリティって何だろう?
マチアスがラストで示した行動がこの物語の意味なんだろうけど、そのシーンに新たな隠れフォビアが描かれてる辺りがこの問題の根深さや理解までの道のりの遠さが表わされてて溜め息が出た。

上品、下品とか下ネタOK or NOTとか自分の好みの違いは仕方ないと思うけどセクシャリティや身体的特徴などで人格まで否定するのは絶対違う。

とにかく誰もが自分のセクシャリティを隠さずに生きられる社会を作らなきゃって心から思う。

でもその予兆がマチアスの娘の存在だと思うわけ。
彼女はなんの偏見も無くシュリンプスを受け入れ一緒に笑ってた。

今の若者は私達以前の時代の人間が作り出したステレオタイプに冒されない常識に生きてるのかもしれない。
時々、もう既に違いがあるんじゃない?って感じる時がある。

それだったらホントに本当にどんなに良いか・・・。

とにかくこの映画の喜怒哀楽をふんだんに盛り込んだストーリーは絶妙なバランスで両方の目線に寄り添っているのがイイ。


続編楽しみーヾ(≧▽≦)ノ


2022/10/27


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