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映画感想『弱虫ペダル』

◆あらすじ◆
総北高校の新入生・小野田坂道は筋金入りのオタク少年で、長年自宅のある千葉から秋葉原まで往復90km以上もある道のりをママチャリで通い続けていた。高校では、アニメ研究部へ入部するつもりが、休部と知り途方に暮れる。そんな時、彼の自転車の能力に気づいた同級生の今泉俊輔にレース勝負を挑まれ、初めて自転車で走ることに楽しさを見出す。やがて自転車競技部に入部した坂道は、マネージャーの寒咲幹のサポートや部長の金城真護ら先輩たちの導きにより、登りを得意とするクライマーとしての適性を発揮していくのだったが…。





コミック未読。

1年位前かなぁ、古本屋で絶版漫画を漁ってたら30代後半の男性が『弱虫ペダル』を全巻大人買いして行った。店主に「これ面白くてさぁ」って言ってるのを聞いてワタシは興味を持ったのだがそのまま手付かずで時を経て今回の実写映画化を鑑賞する事に…。

先日の『ぐらんぶる』もそうだけど【好きな事と出来る事は違う】と言うこのテーマは今凄く大事なんだと思う。ただ今作の方が素直にそれが体感できる分見易いし分かり易い。

この手の作品が多く作られると言う事は好きな事を仕事にしたい、好きな事以外やりたくない的な風潮が強まる中『それは自分の可能性を狭めてやしませんか?』と思う人も少なくないのだろう。

好きな事だけに執着・没頭すると自分でも知らない間に培って来た、或いは先天的に備わった能力に気付けないかもしれない。
でも何が自分の道や才能を開花させるかワカラナイ。

きっと、絶対自分の居場所は何処かにある‼︎

あと長く続ける事で居場所は出来るとも言える。直ぐに気に喰わないって辞めたらずっとずっと永遠に知る事も得る事も出来ずに常に【レベル1】から登れないままなんだって事。

今作で友達の居ないアニメオタクの小野田坂道が「高校に入ったら絶対にアニメ研究会に入って同じものを好きな仲間とたくさん話がしたい」ってワクワクしてたのをドン底に突き落とす【アニ研休部】の告知。


冒頭の「恋のヒメヒメぺったんこ」シーン。
これ、つい一緒に歌っちゃうわ(笑)
♪ひーめひめひめ LOVEひめ〜♪

でもコレが彼の人生の最初の転機でありチャンスだった。

結局、坂道は【アニ研】と言う手段よりも【仲間を得る】と言う結論が欲しかったのだ。

そのテーマを導き出すプロットが凄く上手く出来てるなぁって思った。それは恐らく原作のチカラでもある。

先ず、坂道が自転車部に入部する迄。
この序盤で小野田坂道と言う子がどんな子で何を求め何がしたいのか、そして何が彼の信条なのかがしっかり描き作り込まれてるからその後のストーリーにすんなり入れる。
そして彼の才能は脚力だけじゃなくチームを引っ張るチカラもあるって事に気付くクライマックスに繋がる。
それはこのチームがホント素晴らしくてちゃんと一人一人の特性と人間性を見つめ、受け止める姿勢がみんなにあるからなんだよね。

それが無いとレースシーンで登場する他校に象徴される低レベルな行為を平気でやるような人格が形成されてしまう。


ロードバイクの疾走感とチームを信頼する彼等の姿からそんなテーマがストレートだが自然に感じられた。
おばちゃんホロッときた内容だったわ。

それとみんな競技としての自転車かなり頑張ったよね。

そして、今作は柳俊太郎が凄く良かった!
ワタシが観てるのがたまたまそうなんだろうけど過去作の彼はどちらかと言うと不良っぽい何処か人を寄せ付けない暗くて陰鬱な雰囲気の役が多かったけど今作では口ベタでちょっと恐そうな所は今までと変わらないけど中身が全然違う善き先輩なの。坂道とペア組んで練習するシーンとか『この人はちゃんと考えて坂道って後輩を導こうとしてるんだな』ってピシピシ感じたもの。

竜星涼は【ぐらんぶる】とは正反対の役柄だけどさすがに高校生は如何なもんでしょうか?

3年生…かなり老けております(笑)
でもパイセン達めちゃくちゃイケてますぜ!

それにしてもあの田所・鳴子コンビの煩さはちょいと迷惑でしょ?www。

キンプリのエンディング曲「Key of Heart」たけど普段は聞き流しちゃうけど本編観た後だとなんかグッと来ちゃったなぁ。



◆余談◆
いやいやビックリした、だって舞台が千葉だったから。
北総って事は利根川近辺?いや太平洋側の何処か?とか色々考えちゃったよww

千葉の高校って自転車競技強いイメージ無いんだけど、京葉工業とか経済とかは名門なのねぇ~~知らんかったわ。


で協力は予想通り太平洋側兼利根川付近の銚子と他は木更津&浦安だった。まぁ北は銚子だけだけどねww(浦安は西)

2020/08/23


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