見出し画像

日本はどこで間違えたか。/その4

長州藩と薩摩藩は英国と戦った後に手を組みました。同じ事が昭和の時代でも起こります。米英と激戦を繰り広げた末に、米国に占領されます。

ここで大切なのは、「何故英国の占領地域は無かったのか?」と言う視点です。元々日本の占領政策が話し合われた当初は、北海道・東北=ソ連、本州=米国、四国=中華民国、中国・九州=英国が統治する予定でした。しかし、ソ連を警戒した米国が単独占領に切り替えた事はよく知られています。もしも当初の予定通りに占領が行われたら……北海道と東北は今でもロシア領だったかも知れません。

ポイントは、米国は英国の占領も退けた事です。米国は原爆技術も英国に教えませんでした。そもそも米軍が戦前レインボー作戦と言う、仮想敵国との戦争シミュレーションを行った際の最大敵国は英国でした。

つまり、米英は一枚岩でも何でも無く、日本が南方資源を確保するなら、英国にだけ宣戦布告すれば良かった訳です。否、中国戦線で国民党軍をドイツ軍が指導していた事実を考えれば、むしろ英国と組んでドイツに宣戦布告すべきでした。どんなにルーズベルト大統領が日本と戦争したくても、大義名分が無ければ対日戦争は出来なかった訳です。

正しい情報分析をせずに、真珠湾奇襲攻撃が立案・承認されたのは未だに意味不明です。

史実は米国の占領下に置かれ、間接統治の形式で、未だに米国が保護国として日本政府に「アドバイス」をしています。明治時代と構造は変わりません。むしろ、政治家の大半が「米国の指示に従っていれば楽だ」と考えています。逆らえば失脚するので、言いなりになった方が良いと考えるのは当然です。

かつて朝鮮は事大主義と言って中国王朝の指示に従っていました。未だに米国軍から供与されたFー35戦闘機のメンテナンスを中国軍に依頼して米国を激怒させていますが、日本も韓国を笑えません。

先の訪米でバイデン大統領に「ウクライナの武器支援費用9兆円を、日本が出します」と約束したと噂されています。その噂が事実なら、そのお金があれば、日本の貧困家庭を救う事が出来ます。どうして国会で審議もせず、国民に黙って勝手に約束して来るんですかね?

んで、これまで石油取引はドルのみだった(=ペドロダラー)のでドルは最強通貨だったのですが、この体制が崩れつつあります。更に共和党と民主党の対立が激化していて、映画『CIVIL WAR』が公開されるように、内戦リスクも高まっています。

これまでは自民党政権に任せて、米国に従っていれば良かった日本ですが、今後戦国時代の様に世界が多極化を迎える今、どう舵取りをするのが最善手なのかを、真剣に考えるべき時期に来ています。

残念ながら、戦後80年間の日本は、太平洋戦争が起こった本質を研究して来ませんでした。夏になると東京大空襲や原爆、沖縄戦の映画やドラマが放送されて、どれだけみんなが苦労したかの被害者的側面が強調されました。
そして、「自存自衛の戦いだった」「ルーズベルト大統領の罠にかかった」と納得させて来ました。「こうすれば米軍に勝てた」とIF本も多いです。

「米国と戦う必要は無く、真珠湾攻撃さえしなければ良かった」とは誰も考えません。そして、太平洋戦争の遠因が明治維新にあった事も想像すらしません。

「日本とは何か?」「太平洋戦争とは何か?」を今一度考えるべきだと僕は思いますが、皆さんは如何でしょうか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?