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マイクロモノづくり

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マイクロモノづくりとは、「自分が本当にやりたいコト」に気付いて、それをビジネスにしていく概念で、結果として少量のニーズになるのかもしれないけれど、高付加価値、高利潤のモノづくりを…
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#日本のものづくり

マイクロモノづくり概論/28,805文字

マイクロモノづくり概論(1): 自社商品で失敗したことある人にやってほしい「宝探し」 私たちが「マイクロモノづくり」と名付けた新しい製造業の概念を提唱し始めた2010年頃、それは「下請け主体の中小規模企業(町工場など)が自社オリジナルの商品を生み出すこと」だと考えていた。しかし、「何のために、自社オリジナルの商品を作ることが必要なのか」といえば、それはビジネスのためではないのか。今や、従来と同じ考え方や手段ではビジネスを継続できないため、何とかしようと考えた結果、「自社商品

「中小企業の社長がモノづくりスタートアップのCEOになったら?」 アルケリス株式会社 代表取締役CEO 藤澤秀行さん

●enmonoとの出会いについて三木:本日アルケリス株式会社の藤澤さんに第200回目ということを記念する回にご登場いただきました。藤澤さんどうもありがとうございます。 藤澤:ありがとうございます。まずは200回おめでとうございます。 宇都宮:ありがとうございます。 藤澤:素晴らしいです。このような機会にお声がけいただきましてありがとうございます。 三木:いえいえ。zenschoolの卒業生でも一番活躍してる方にお話を直接伺える素晴らしい機会をいただきましてありがとうご

「全日本製造業コマ大戦を制した岐阜の航空機部品メーカーがオリジナルブランド『NEIGHBOR』を立ち上げ自社製品を販売」後編 有限会社シオン代表 取締役山田 健さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ▶前編から続く。●オリジナルブランド『NEIGHBOR』のデザインやアイデアについて 三木:様々なバリエーションの自社商品を開発されておりますけども、こういうデザインとかアイデアとかはどういう風に皆さん考えてらっしゃるんですか?非常に優秀なデザイナーさんがいらっしゃるんですか? 山田:このカタログではほとんど金属製なんですが、一番後半のほうには実はこういった革製品もあるんですね。ここが

「全日本製造業コマ大戦を制した岐阜の航空機部品メーカーがオリジナルブランド『NEIGHBOR』を立ち上げ自社製品を販売」前編 有限会社シオン代表 取締役山田 健さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●ご挨拶と出演者紹介 三木:はい、ということで第139回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。本日は岐阜県のほうから有限会社シオンの山田社長にお越しいただきまして、色々と町工場の自社商品開発に関しましてお話を伺えればと思います。よろしくお願いします。 山田:よろしくお願いします。 三木:色々とお話を伺う前に、今日は一人豪華ゲストでミナロの緑川さんに出演していただいてお

第138回MMS(2016/09/19対談)「オリジナル文房具ブランド『Factionery』をプロデュースする金型設計者」後編 株式会社モールドテック代表取締役 落合 孝明さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ▶前編から続く●Factioneryのご紹介 三木:後半は今落合さんが取り組まれているFactioneryという町工場が自ら生み出した自社商品開発の話をちょっと伺っていきたいと思います。Factioneryの語源というのはどんな感じなんですか?どういうところから? 落合:FactioneryはFactoryとStationeryの組み合わせの造語ですね。 三木:じゃあ落合さんがめちゃ

第138回MMS(2016/09/19対談)「オリジナル文房具ブランド『Factionery』をプロデュースする金型設計者」前編 株式会社モールドテック代表取締役 落合 孝明さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●MMS本編 三木:第138回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。本日は神奈川県藤沢市の株式会社モールドテックさんのほうにお邪魔しております。落合さんに金型設計とは何か、町工場が自ら生み出したFactioneryという自社商品のブランドなどについて色々とお話を伺っていきたいと思います。落合さんよろしくお願いします。 落合:よろしくお願いします。 三木:落合さんなんで

第137回MMS(2016/09/16対談)「1996年からネット活用したり自社製品開発にも積極的に挑戦する、川崎の町工場」後編 佐々木工機株式会社 代表取締役 佐々木政仁さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ⇒前編から続く●高精度の厚さ測定器――OZUMA22 enmono三木 先程途中までお話された自社商品開発について色々伺っていきたいと思います。ご自身でネタを見つけられて開発した自社商品(OZUMA22)が今こちらの方にパネルで出ておりますけども。これをご紹介いただいてもよろしいですか? 佐々木 はい。これは非接触厚さ測定装置といいまして、半導体のシリコンウェハーや液晶のガ

第137回MMS(2016/09/16対談)「1996年からネット活用したり自社製品開発にも積極的に挑戦する、川崎の町工場」前編 佐々木工機株式会社 代表取締役 佐々木政仁さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●enmonoとの出会い enmono三木 はい、皆さんこんにちは。株式会社enmono三木でございます。マイクロモノづくりストリーミング第137回をお送りしたいと思います。本日は川崎の高津区にあります佐々木工機株式会社にお邪魔しまして、佐々木社長に色々お話を伺いたいと思います。 三木 基本的に省力化機器の開発をされているんですけども、最近は自社商品の開発も様々にされていると

「下町ボブスレーを通じて、お互いの連携や会話ができる集いを作りたい」 株式会社マテリアル 代表取締役 細貝淳一さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●人とのご縁で今がある enmono(三木) 2016年3月18日、第124回マイクロモノづくりストリーミング本日も始まりました。司会を務めますのは株式会社enmono三木でございます。本日は株式会社マテリアルさんにお邪魔して、社長の細貝さんに色々お話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 細貝 よろしくお願いします。 enmono まずは創業

第122回MMS(2016/02/05対談) 「会員制オープンアクセス型DIY工房テックショップ六本木に開設」 テックショップジャパン株式会社 代表取締役社長 有坂庄一さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●会員になれば誰でも使えるモノづくりプラットフォーム enmono 第122回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。司会は株式会社enmono三木でございます。本日はテックショップジャパンにお邪魔しまして、社長の有坂さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。 有坂 よろしくお願いします。 enmono 素晴らしい設備ですね。こちらは

「自分の知らない場所で挑戦する」 フリックケア株式会社代表取締役 工藤純平さん

本記事は2015年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●ルーツは中小製造業が集まって作ったNCネットワーク enmono 第115回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。ゲストはフリックケア株式会社の工藤純平さんです。おいでいただきありがとうございます。 工藤 ありがとうございます。 enmono 工藤さんと私(三木)の出会いは1990年代後半に遡ります。工藤さんは当時NCネットワークという中小製

「日本発、月面探査を目指す民間宇宙開発チーム」 HAKUTO Mechanical Engineer 古友大輔さん

本記事は2015年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 ●月面探査を民間資本で enmono 第106回MMSは、こちら六本木からお送りいたします。本日のゲストは古友大輔さんです。よろしくお願いします。 古友 古友と申します。よろしくお願いします。株式会社ispaceでメカニカル・エンジニアをやっています。ispaceが運営している「民間で月面探査をやる」というチームHAKUTOのプロジェクトをFacebookで知って、

「メイカーズを支援するアルミ金型と小ロット成形町工場」(株)ミヨシ 杉山さん、機楽(株) 石渡さん

本記事は2014年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日は株式会社ミヨシからお送りします。ミヨシの代表取締役 杉山さんです。そして今回は、ゲストがもう一人いらっしゃいます。機楽の代表取締役 石渡さんです。 杉山 よろしくお願いします。弊社はもともとプラスチック製品を一品製作していましたが、自動車部品などの試作品製作に携わるようになると「試作品だけれども数量がほしい」というような要望があり、少量生産をするようにな

「生体認証・静脈認証の技術を使ったセキュリティシステム を開発した元ソニーの熟年ベンチャー」 (株)モフィリア 天貝佐登史さん

本記事は2014年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。 MMS本編 enmono 本日は、株式会社モフィリアにお邪魔しています。社長の天貝さんです。 天貝 よろしくお願いします。最初にお会いした時は会社を立ち上げてまだ8ヶ月頃で、それから苦節3年、やっと息がつけるようになりました。 enmono 天貝さんはソニーで、aiboなどのロボットや生体認証技術に携われて、独立されました。 天貝 研究所でやっていた指静脈認証技術を事業としてインキ