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「全日本製造業コマ大戦を制した岐阜の航空機部品メーカーがオリジナルブランド『NEIGHBOR』を立ち上げ自社製品を販売」前編 有限会社シオン代表 取締役山田 健さん

本記事は2016年に対談したものです。情報はその当時のものですので、ご了承ください。

●ご挨拶と出演者紹介

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三木:はい、ということで第139回マイクロモノづくりストリーミング、本日も始まりました。本日は岐阜県のほうから有限会社シオンの山田社長にお越しいただきまして、色々と町工場の自社商品開発に関しましてお話を伺えればと思います。よろしくお願いします。

山田:よろしくお願いします。

三木:色々とお話を伺う前に、今日は一人豪華ゲストでミナロの緑川さんに出演していただいております。

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宇都宮:ゲストじゃない(笑)観客(笑)

三木:山田さんの会社は精密機械金属製作加工のお仕事をされているということです。

●enmonoとの出会いについて

三木:山田さんの会社と私どもの会社の出会いはコマ大戦だったと思います。名古屋で行われたコマ大戦にご参加されたのが初ですね?

山田:そうですね。

宇都宮:2012年ですよね。

山田:2012年ですね。11月でしたっけ?

三木:はい。その時はどんな感じの成績だったんでしたっけ?

山田:あの時は準優勝で全国大会の切符を頂けたと。決勝戦でクリタテクノさんに完敗しました(笑)

宇都宮:そこで火がついた(笑)?

山田:いや、火がつかなかったんですよ。実は。

enmono:そうなんですか?

山田:そうなんですよ。本当はその大会に参加する時はもう一気に全国大会を目指してたんですけど、決勝まで行って決勝戦に入ったということはすでに全国大会の切符はもらえたという状態なんですけれども、決勝戦があまりにも簡単に負けてしまった。全然善戦した感じもなく見た人に感動を与えたわけでもなく、もう…

三木:何か粘ったイメージがあるんですけど…

山田:全然なくて、もうとにかく「クリタテクノさんのコマが強いぞ」みたいな感じの戦いだったので、すごく「もう嫌だ」じゃないですけど(笑)

三木:もう嫌だ(笑)

宇都宮:結構へこむわけですか?

山田:へこみました。本当に会社に帰ってから、社員に「もう出るのは嫌だ」みたいなこと言って(笑)

一同:(笑)

三木:そのコマ大戦に出るきっかけみたいなのは何かあったんですか?

山田:コマ大戦そのものですか?コマ大戦そのものは直接的なきっかけは2012年の2月に第1回の全国大会が開かれた記事が日刊工業新聞の一面にどーんと載って…

三木:そんなにでかかった?

山田:そうなんですよ。しかも参加したチームが21チームで、1回戦で敗退したチームの名前もその一面に全部載ってたんですよ。これすごいなと(笑)

三木:すごいですね。

山田:出ただけでこんなになるんだという感じで(笑)

宇都宮:自分も出たら何か新聞載るかもみたいな?

山田:そういう気持ちもあったんですけど、コマそのものが楽しいなということとか…

●コマ大戦に参加したきっかけ

三木:でもコマっていうのがぱっと見るだけではちょっと遊びのように見えるじゃないですか?そこにあえて会社の時間を使ってお金を使って何で参加をしてみようと思ったのかっていうところは?

山田:そうですね。話せば、新聞を見た瞬間に一瞬で反応したわけですね。でもそれはたぶん背景があって後々よくよく考えると、なぜその新聞にそこまでのめり込むほど反応したかっていうところが自分の中で解き明かしてみると、やっぱり小さい頃の幼児体験があったわけですよ。

宇都宮:そうなんですか?

三木:ベイゴマとかですね?

山田:小学校の時代、3年4年の頃は結構僕の人生の中で非常に暗い時代で。

宇都宮:そうなんですか?

山田:そうなんですよ。小学校時代にあまり行きたくなくなるような状態だったんです。学校の状態が。

三木:学校の状態が?何かいじめとかそんな…?

山田:それっぽいのが結構あって、成績も大したことないし友達関係もそんな感じですしあまり記憶がないぐらい、嫌な思い出は少しあるんですけどもそこをあまり思い出したくないかなというような感じだったんですね。

三木:その嫌なものがなぜコマにつながるんですかね(笑)?

山田:その時代に唯一輝いていたところが当時流行ったわけでもないですけども、金属のコマに紐を回してやるのが結構強かったんですよ。友達が集まって回すと一番僕がよく回ったんですよ。それもちゃんと原因があって、元々父親と母親が鉄工所をやってたわけですよ。うちの家庭はそういうのが普通にあって、小学校で普通に僕グラインダーを使ってたんです。

三木:すごいですね。

山田:なんか今思うと怖いですよね(笑)?

宇都宮:グラインダー危ないじゃないですか(笑)

山田:そうなんですよ。10歳でグラインダーを勝手に使っても怒られないし、ボール盤で穴を開けてても怒られなかったんですよ。

宇都宮:英才教育ですか?

山田:英才っていうか(笑)もう使いっぱなしだったんですよ。結局何やってもいいよみたいな状態で。でもよくよく考えるとそれは本当に命だって危ない。グラインダーの刀身が壊れて飛んできたら…

宇都宮:今考えると…(笑)

山田:そうなんですよ。当時僕はサントリーオールドっていう空瓶にグラインダーで線を入れて穴を開けて貯金箱を作ったり…

宇都宮:ガラスに!?

山田:そうそうそう。グラインダーでやってたんです。何か電球を入れてこういう…

三木:子供の頃からモノづくりが…

山田:そうそう。ベッドにランプを作ったり。その勢いでそれが使えたので、さっきのコマも先端を尖らせばいいんじゃないかと思って…

宇都宮:改造したわけですね?

山田:そうです。改造したわけです。グラインダーなんて普通の家庭に当時あるわけなくてうちだけですので、だから僕の回す技が強いわけでもなんでもないんですけども、コマの性能を自分でアップして、自分のモノづくりをやることによってモノを性能アップさせて勝った。

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三木:それがその暗い中で唯一光っていた?

山田:光っていたんですよ。

三木:大活躍できた?

山田:そうなんですよ。それとあと一つは小学校時代の夏休みの工作ってありますよね? 1ヶ月間かけて何か作って夏休み明けに持っていくというのが好きで。普段クラスであまり注目されていない、悪い意味で注目されてましたけども、おもしろいのを作って持っていくと皆「おおー!!」と言うわけじゃないですか。それが楽しかったので、そうやって夏休みで作るのも好きだったんですよ。それとちょうどコマっていうのは自分で設計から考えてわりと簡単でシンプルじゃないですか。それがやれることが「できるかな?やってみたいな。」って思わせたんだと思います。

三木:今のお話はすごい僕らがやっていることにシンクロしてて。

山田:そうですか。

三木:僕らは経営者が自分のやりたいことと持っている技術を組み合わせて自社商品を開発してもらうんですけれども、多くの経営者は自分が何にわくわくしていたかということを忘れてしまっているんですね。その時に瞑想していただいて、「ちょうど10歳の頃にどういうわくわくあるいはつらいことを体験しましたか?」と問いただすんです。「それと今自分が持っている技術で何ができますかね?」っていうのを合わせると続けられる商品開発ができるという。

山田:そうですか。ぴったりですね。何か。

三木:ちょうど今おっしゃっていただいたのが、情熱がそこにあると思うんですけど、情熱って実はわくわくすることと、あと受難というか試練、ゲストが受けたパッションという言葉がありますけど、受難の両方の意味があって、ポジティブのわくわくするほうもすごいエネルギーなんだけど、受難のほうのエネルギーも実はものすごいエネルギーなんですよね。

山田:ありますね。

三木:だからその2つがお話の中に入ってて、すごい爆発的に自分の中でやりたいことに転化したということで。

山田:そんな気がしますね。

三木:すごいシンクロしていますね。

山田:本当ですか?

宇都宮:その爆発したエネルギーが…

三木:第2回の全国大会で優勝ということで。

山田:そうなんですね。でも予選の時は出たくなかったんですけど。

一同:(笑)

山田:でも、そしたら社員が「社長、それはいかんよ。東海の代表として出るんだから自分の好き嫌いでそれを選んじゃいけない。」って言われて。

宇都宮:社員から?

山田:そうそう。「そうか」とか思いまして「じゃあ出るか」っていう感じですね。

宇都宮:良い社員さんですよね。

山田:そうですね。本当にそういう面ではいいサポートをしてくれますね。

●第2回全日本製造業コマ大戦で優勝した後の変化

三木:その優勝をされた後にたぶん色んな大きな変化があったと思うんですけれども、どのような変化が会社を取り巻く環境として起こりましたか?

山田:環境としてはやっぱりメディアに色々取り上げられるという、新聞も色んなところで取り上げられて…

宇都宮:地元の有名人みたいな?

山田:本当そうですね。『美濃市の重大ニュース』という重い大きいニュースの中の一番上に載ってましたからね(笑)びっくりしました(笑)

一同:(笑)

三木:美濃市の重大ニュース!?

山田:そうそう。トップに載ってましたからね。

三木:すごいですね。仕事のほうの何か変化とかはありましたか?

宇都宮:守秘義務関係は言えないでしょうから。

山田:そんなに守秘義務があるわけじゃないですけども、色んなところに分けると、社員とか家庭でとかそれから地域とか色んなところで変化はあって、今まで会ったお客様に対してとか、そういうところで変化は色んなところでありましたけれども、社員は工場なんかがどんどんきれいになりましたね。

三木:工場がきれいになっていく?

宇都宮:それはやっぱり人が見に来るから?

山田:そうなんですよ。通常普段から5Sとか提案とかやってるんですけども、そういうことをやっているところにお客様が来てもらえるので、それに対する提案とか5Sが活発になっていきましたよね。それから緑川さんが前来ていただいた時よりもたぶん今はきれいです(笑)

緑川:そうなんですか?

山田:変わりました。

緑川:また行こう(笑)

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山田:(笑)あの時本当に優勝したすぐ後に来ていただいて、あの頃はまだ見ていただくのはちょっと恥ずかしい感じだったんですけども、今は来ていただく人が「あ、きれいだね」とか、女性なんか「ハイヒールで見れる工場だ」とか言ってくださる方もいるんですけども、そういう面ではそういうところが変わりましたね。

三木:すごい。すばらしいですね。

宇都宮:なかなか言っても聞かなかったのに(笑)

山田:(笑)そうですね。本当に社員も皆がテレビに…皆でやってたのでちょうど皆出るんですよね。だから社員一人ひとりもどこかでコンビニで声をかけられたとかそういうこともあるので、テレビってわずか5秒とか3秒出るだけでも親戚中に電話するじゃないですか。僕らは特に田舎なほうなのでそれくらい注目される。数秒どころか何十秒、何分も出るわけですから。

三木:どのくらいのメディアに出られましたか?映像とか新聞とか雑誌とか色々全部。

宇都宮:数え切れないぐらい?

山田:いや、本当そうですね。

三木:数え切れない?もう30、40とか?

山田:20ぐらいはあるんでしょうかね。いちいち数えてないですけども。

三木:それ以外にも何か公演依頼が増えたとか?多少。

山田:そうですね。あの頃は一気に公演が増えまして。

三木:何回ぐらい公演されたんですか?

山田:四十数回。

三木:四十数回(笑)

山田:小さいところも含めたら。最初は地域の文化祭、地元の文化祭で一番最初に呼ばれて、いきなり「先生」「先生」とか呼ばれて(笑)それまで人前でこういうことを話したことがほとんどないのに、しかも「先生」なんて言われたことないのに、いきなり「先生」とか言われて。優勝した何を話せばいいのかなとか、聞きたい方は何を聞きたいのかとか、最初は全然つかめなくて。

三木:それが段々と大きな会場でやるようになって?

山田:そうですね。美濃市の中の1年の大きい大会みたいなのがあって、そこで数百人とか。学校なんかですと600人ぐらいとかいう時もありましたけれども。それから企業さんから呼ばれたりとか…

三木:企業?

山田:企業はありましたね。愛知県の漬物協会(笑)

一同:(笑)

三木:漬物協会がどんなあれですかね?

山田:そうですね。最初は会計事務所の講演会に呼ばれて、そこに参加されてた社長さんが「これはいい」ということで呼んでくださってそういうことになりましたね。

三木:そういうメディアに出たりとか講演会が増えたことで何かお仕事の内容とかも変わってきましたか?新しい取引が増えたとか。

山田:実際にそのコマで取引が増えたっていうことはあまりないですね。というよりも、コマでうちの取り組みの仕方とか、それから制度が良いというイメージとかそういうのが付いて、既存のお客様からの評価が上がる。

宇都宮:再評価?

山田:そうですね。それによって、あまり大きな声では言えないですけどちょっと見積もりが高くても通るようになったとか、それはすごい良かった。

enmono:(笑)

三木:注文が増えたりとかはするんですかね?

山田:増えてるんでしょうね。たぶん信頼感がどんどん増していったというか、お客様に対する…

三木:言える範疇で構わないんですけど、例えばコマ大戦優勝前と後と比べると、どれぐらいこう…?

山田:それがあの時期っていうのは一番比べにくい時期で、リーマンショックの後で落ち込んで立ち上がろうとしてた時期なんですね。

宇都宮:震災もあったんですね?

山田:そうですね。ただ、前の年とかどこと比べたらいいのかとか、なかなか比べるのがなくてですね…

宇都宮:コマ大戦のおかげって言っといたら(笑)

山田:そうですね。確かに…利益率は上がりました。

三木:利益率は?すばらしい。

宇都宮:だそうです。コマ大戦のおかげでそういう効果があったということだそうです(笑)

●オリジナルブランド『NEIGHBOR』と自社商品開発の取り組み

三木:色んな取り組みを経て、今注目されているのがこちらの持って来ていただいております『NEIGHBOR』という非常にかっこいいパンフレットがありますけど、この中に作られている様々な自社商品が載っていますけども、こういった自社商品開発に取り組まれ始めたと。これは取り組みのきっかけみたいなのは何かあったんですか?

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山田:そうですね。これはコマですね。

三木:一番最初にコマを自社商品として?

山田:そうですね。僕らモノづくりをする人、下請け体質の人はそういうのを作りたいなという夢を皆さん持ってるんですけど、なかなか自分で開発するとかデザインするとかどういうパッケージにするかとかどこの商社にお願いするとか、お店はどこに置くのか、値段をいくらにするかとかそういうことが全然分からないんですね。『NEIGHBOR』にする前の段階で、コマ大戦で優勝したのでこま協会のほうから「ぜひ優勝したチームのレプリカがないとコマ販売、こま協会の…

三木:Webサイトで?

山田:そう。Webサイトの販売の中で「それがないとやっぱり良くない」ということで、「ぜひ作ってくれ」ということでオーダーが来ました。

宇都宮:結構高いですよね?優勝のって…

三木:優勝したコマは相当…精度がいいモノだから。

山田:というか、「レプリカを作ってくれ」ということでしたね。60%のレプリカを作る。

三木:大きさも60%?

山田:ステンレスで60%ぐらい。そんな簡単なことでも「いや、ちょっと重いな」と思ってて。

三木:重いっていうのは?

山田:できないなという…それくらいやっぱり壁が大きかったんですね。

三木:どんな壁がそこには?

山田:それもよくよく考えてみると、まず60%にするための図面を描かなきゃいけない。そしてそのモノをまずどこで作るか、自社で作るのかどこかお願いするのか、その作ったモノはどういう入れ物に入れるのか、シールをどうするか、そういうことが分からなくて「はい」と言ったけれどもなかなかできなくて。

enmono:(笑)

山田:それを助けてくださったのがコマ協会副会長の黒田さんなんですけども、黒田さんが図面を描いてくれて(笑)

一同:(笑)

宇都宮:そうなんですか?それは無償ですか?

山田:無償でしたね。本当に申し訳なかったなと。無償で図面を描いてくださって…

三木:黒田さんが描いてくれたんですね。

山田:そうなんです。そして「入れるケースもここに頼めば買えるのでここで買ってください」「もし加工ができなきゃここに頼めば加工してくれる」ということで…

宇都宮:黒田さんはそういう知識がおありだったんですね?

山田:そうだったんですね。それをやってくださって売れたっていう感じですね。

三木:その時の感覚はどうでした?

山田:「うわー!」っていう、「うわー売れた!」みたいな。うれしいよね。

三木:ずっとBtoBの仕事しかそれまではされてこなかったんですよね?

山田:そうなんです。

三木:それが初めて一般の人からオーダーが入るみたいな…

山田:それで買っていただいたっていう、それは非常にうれしかったですね。そういうのも元気になるっていうのがありますね。うれしかったので。

三木:結構衝撃な感じですか?

山田:衝撃でしたね。うちの会社の成り立ちは元々父親と母親が二人でやってまして、当時は印刷機の部品を作ってたんですけども、そこに僕が入って最初は父親たちの仕事を一緒に手伝ってたんですけども、自分で今度営業して航空機の部品をちょっともらってきたと。その時もらって自分で加工して納品して請求書書いて小切手をもらった、5万円でしたけれども、それがすごくうれしかったんですよ。自分で営業して加工まで、小切手もらうまで、これはすごく感動したのと、それから元々父親と3人しかいない時に初めて従業員が2人来てくれたんですよ。それもすごくうれしかったです。自分の人生をこの会社にかけてくれたのかと思うとすごく感動してすごいうれしかったです。それが今のコマが初めて売れた時の感動とやっぱり近くて、皆それぞれ感動がありましたね。そこはモチベーションというか社員のために何かを返したいっていうのは原点にありますね。やっぱりコマもそれからこの『NEIGHBOR』を作っていく中でも思うのは、コマ大戦に参加して優勝したことによってこれだけ自分たちが感動させてもらえたっていうことに対して、どうお返ししたらいいのかなっていうのはずっとあって、日本一になった会社としてどういう取り組みをしたらいいかなっていうのは常にあります。今でもそれはありますね。

三木:すごい。そういう気持ちでやってらっしゃるんですね。

山田:やってます。それはもう本当に…

三木:ちょっと『NEIGHBOR』さんにどういう商品があるのか紹介していただいてもよろしいですか?

山田:はい。

三木:まず1つ目がこれですけど、これは?

山田:ボールペンですね。チタン製と超々ジュラルミン製のボールペンですね。

三木:何かすごい精度が良さそうな感じですけど、どういうコンセプトの?

山田:航空機とかそういった部品を作ってるので、航空機材料で皆さんの身近なモノを作れないかなということで、あと仕組みを入れて機械部品らしいボールペンを作りたいなということで。

三木:シンプルですごいかっこいいですね。

山田:そうですね。中にネジがあってネジで芯が出たり入ったりするんですけど…

宇都宮:ボールネジは使ってないんですか?

山田:ボールネジは使ってない(笑)普通のネジですね。

三木:ちなみに今これはおいくらぐらいで販売されてるんですか?

山田:チタン製のこれは2万4千円ですね。ジュラルミンが1万9千円ですね。

三木:すごい。今どちらのほうでこれは販売されてるんですか?

山田:これは東京でいえば代官山のTSUTAYA書店。あとは埼玉のTSUTAYA書店。あとは名古屋、大阪、そういったところでしょうかね。

三木:次のこれは?

山田:これは「pi-pin」。名前は「pi-pin」っていうんですけども、画びょうではあるんですけども、写真とかポストカードを穴を開けなくても壁に留めることができるんです。穴開いちゃうじゃないですか?

宇都宮:マグネット?

山田:そうなんですよ。下を刺しておいてここの間で挟むんです。これを守ってる。

三木:紙とかのほうに穴を開けないということですか?

山田:そうですね。紙のほうに穴を開けないっていう。

三木:おもしろいコンセプトですね。

山田:これも材料が航空機で使う材料で、一般のステンレスは磁石にくっつかないんですけども、航空機は焼きを入れるので磁性材ですね。そういうステンレスを使ってますね。

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三木:あとは…これは?これは何かかっこいいですね。

山田:灰皿ですね。これは。

三木:UFOのような。

山田:そうなんです。これは普通に灰皿で、これ倒れそうなんですけども倒れないんです。

宇都宮:重心を持ってるんですね?

山田:倒れないです。

三木:かっこいいな。

宇都宮:ゆらゆら揺れるんですか?

山田:揺れますね。使っててちょっと部屋の雰囲気を壊したくない時はふたをしちゃえば灰皿に思われない。

三木:オブジェのような?

山田:オブジェのような。自分一人の部屋で使ってて誰か友達とか来た時にポンとふたをしてしまえば吸った痕跡もなくなるというか(笑)、雰囲気が壊れないとかそんなような…

三木:これはおいくらぐらい?

山田:これは9,800円かな?

三木:意外とお安く。これは何ですか?

山田:これはマッチケースですね。通常のコンビニとかホームセンターで売っているマッチをこのステンレス製のカバーに入れるとおしゃれなマッチになるということですね。一応これ用の専用のマッチもオーダーで作りました。

三木:こういう色んなバリエーションがありますけど、この辺のデザインとかアイデアとかはどういう風に出しているのかというのを後半聞いていきたいと思います。

▶後編に続く

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