全部君だけ　5

君(愛犬)と吾(私)の短歌
愛犬亡くし病みました

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なんとなく「五七五七七」
連作短歌　その五

仏前の
五個入り和菓子
手をつける
順番いつも
桃山月餅　栗饅と続く

　　　　　君偲び
　　　　　チュール和菓子
　　　　　お供えし
　　　　　千切れんばかりの
　　　　　尻尾瞼に

ママと言い
ゴハンと言った
ダンスした
君天才犬と
親バカ発動

　　　　　天気予報
　　　　　君の髪の毛
　　　　　雨を知る
　　　　　クルリンカール
　　　　　降るよ絶対

思い出を
探し出すよな
雲夜空
織星彦星
君のいる星

　　　　半袖で
　　　　君を抱っこ
　　　　腕首に
　　　　湿疹でたな〜
　　　　犬毛アレルギー

吾ムシャリ
君ハグハグと
奪い取り
とうもろこしは
力比べに

　　　　　紙シール
　　　　　途切れ残った
　　　　　しつこさに
　　　　　吾を重ねる
　　　　　君慕う心

灯を見つけ
君が煙辿って
駆けて来たら
掬うように
抱きしめたい

　　　　盆あけて
　　　　七色橋に帰る君
　　　　赤白黄色　ピンク青
　　　　サンパラソルを
　　　　植えました
　　　　混ぜれば虹色
　　　　ここにいて欲し

思い出が
低反発の
クッションに
君の所業
語りして笑

　　　　　君詠んだ
　　　　　歌をなぞって
　　　　　少し泣く
　　　　　虹に渡って
　　　　　三度目の秋

君のモノ
散々集めた
清浄機
フィルター十年
もたず交換

　　　　　君の尾の
　　　　　振り幅で見る
　　　　　糖度なり
　　　　　干し柿完成
　　　　　ちぎって分け食う

星隠す
月が良く照り
語れない
君への思い
コートの中に

　　　　この日にと
　　　　菊を手向ける
　　　　庭摘みの
　　　　花粉ハラハラ
　　　　涙と共に

パック寿司
マグロはダメよ
吾好物
鰻サーモン
君にお供え
一緒に食べよう

　　　　　君が居る
　　　　　橋の名が付く
　　　　　パンジーを
　　　　　君と過ごした
　　　　　ベンチに飾る

君座る
庭のベンチを
養分に
キノコ這い出た
朽ちさす思い出

　　　　　犬連れの
　　　　　散歩見るたび
　　　　　君の名を
　　　　　心で反芻
　　　　　何度も呼ぶよ

初雪に
張り切る君は
早足で
肉球ペタペタ
冷たくないかい

　　　　　たかが犬
　　　　　されど誰より
　　　　　秘密知る
　　　　　耐えた時代を
　　　　　見ていてくれた

もう一度
君抱きしめたい
欲望に
ペットショップ
覗いてみたり

　　　　　君が逝き
　　　　　寂しがってた
　　　　　吾の内
　　　　　聞いて下さり
　　　　　ありがとう

　　　　君の絵を
　　　　チラシの裏に
　　　　描いてみて
　　　　手の影映る
　　　　吾のアイコン

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ご覧下さり
　ありがとうごさいます

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