無様散太郎

趣味です。雑多に書きます。何事もお気軽に。気に入ったら家族や友達、恋人にも教えてあげよ…

無様散太郎

趣味です。雑多に書きます。何事もお気軽に。気に入ったら家族や友達、恋人にも教えてあげよう!

マガジン

  • 色覚多様性わくわくタイムズ

    • 84本

    色覚異常というバンドのメンバーが10年に3回ほど更新する共有ブログです。

  • 謹製文集

    読むにはとんでもない忍耐力が必要です。面白いかは別ですが、気になったら覗いてみてください。

  • 衒学館文庫「季刊《自己啓蒙のすゝめ》」

    • 6本

最近の記事

20200711 行きつけのファ↑ミ↓マ↑

 彼氏がバンドマンだったために、バンド音楽を好きになる女の子よりも影響され易い男、地区代表の僕が僕であるが故に、ジークンドーが代名詞とする“ワン・インチ・パンチ”の習得に一日を費やしてしまうこともあるだろう。重心移動と身体の軸と回転、すべてを連動させて脱力した前腕に力を伝えることで完成する動作は、畢竟の技とも呼ぶべき破壊力を生む。しかし如何に僕が研鑽に励もうと、掻い暮れと習得の兆しがチラリたりとも覗かぬこともあるだろう。  それは言うまでもなく僕が生え抜きのパンピーだからに他

    • 20200626 無題

       実を言えば、僕は肌が弱い。思春期の頃こそ顕著なもので、スキン・ケアなどなんのそのと荒れ放題の惨憺の蘊奥であった。今も尚、癒えることなき傷跡が左の頬に残っている。それはそれで退屈だった中・高等学生時代を思い出すいいものではなかろうか。そうでもなかろうが。  初期村の外、四白眼のにたり顔で勇者を迎え討つ青色フラバーより弱い僕の肌。野郎の嗜みとして、髭を剃ることもあろうが、深剃りは厳禁である。何事も深追いをしてはならない。束の間のつるり感と引き換えに、痤瘡がぽつりぽつりと現れる気

      • 20200428 ファミリー・マートってマフィアの直営店みたい

         春粧が極まり麗らかが各地を席巻していくと、どうやら柔らかな陽光に目覚めた草花が、それらを揺蕩させる風に乗せて花粉を娑婆中へ撒き散らし始めたらしい。  僕は嚏をした。  花粉症とかいう免疫の反逆を罹患している。風呂上がりには嚏がよく出る。洗濯し、日向に干されたバス・タオルに付着した花粉を吸い込んでしまった所為だろう。花粉程度の矮小な存在に僕の肺がきゅうと締め付けられ、下腹部に痛みを生むことがあってなるものか。顕微鏡でもなければよくよく視認できない癖に、人様の身体へ内部攻撃を試

        • 20200426 MUSYOKU

           いつの頃だったか、桜前線と共に南から北へと順にキリキリマイをして忙しなかった、琉球発のミクスチャー・バンドがあった。一方、最近の僕はと言えば、緊急事態宣言がアニミズム大国日ノ本の中枢から地方へと伝播していくに伴い、晴れて無職へと完全変態を遂げ、生産性なき木端存在に身を窶したのだった。めでたしめでたし。  これは馘首された結果などではなく、僕自身の自由意思に拠って外道になり果てたことを御留意いただき、何卒御心配召されぬよう申し上げる。どうしても善意があり余ると申されるのならば

        20200711 行きつけのファ↑ミ↓マ↑

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        記事

          20200301 無題

           先日、今年の初詣をようやっと済ませた。僕の住む街には中々に大きな天満宮が山の上に建立され、菅原道真公は数多の学徒の願いをお聞きになっている。  真夜中、僕はそこへ訪れた。暗がりの石段を腰を痛めながら僕は踏みしめた。財嚢から摘み上げた銅貨幣を賽銭箱へ放り投げ、「何かありますように」と粗雑な願望も放り投げた。これからの生活で嘉すべきことがあれば、それは神の御技であり、僕は拝跪し滂沱の感涙で噎び泣く。もし災厄があれば、ニヒリズムを気取り「神は死んだ」と宣うだけである。  僕が中等

          20200301 無題

          20200226 無題

           筒状のものを見ると手を入れたくなる。  左腕を筒に変えれば僕はその瞬間からコブラになるのだ。  俄かに僕は宇宙海賊になり、僕の声は野沢那智の渋いそれになり、真っ赤なピチピチの衣装に着替え、ハードボイルドな台詞を吐いて、ハードボイルドな活躍をするばかりだ。  妄想は止まない。

          20200226 無題

          20200225 あんぱんまん

          20200225 あんぱんまん

          20200224 無題

          20200224 無題

          20200220 無題

           僕の空きっ腹を満たす継母のような台湾飯店での夕餉は、死海の如き塩分濃度であった。  僕の口腔、取り分け上顎に関しては自身とキアヌ・リーヴスの差異くらいはある浸透圧の所為で収斂してしまった。茄子の漬物宜しくきゅっきゅとしている。  灼熱の唐揚げでぼろ布となった裏頬の痛みが、そいつを喰らったという事実を思い出させるのだ。

          20200220 無題

          20200219 シガレット・ホメオパシー

           紙巻煙草というものが禁葷食の一部に属していたとして、それのどこが可笑しいのか。それらは押し並べて健康にいいと言っても過言ではないのだ。人道というメインストリームを横行闊歩する俗世人の正論は、僕のような世捨人では聞くに耐え難い。僕の台詞は全てが間違っているのだから、どうか憤懣は壁にでも打つけていただきたい。  現代に於いて、我が身を守るべくの手段を模索すれば、喫煙行為より安全な術はないだろう。勿論、第三者への配慮の上で行うことが絶対の条件である。JTの言詞を蔑ろにしてはなるま

          20200219 シガレット・ホメオパシー

          成年間鼎談

          「大層なことじゃあないんだけれどさ、ここ最近、こう何かが引っかかっているような、そんな気がかりと言うか、疑問? があるんだよ」  閑寂の店内にAが嗄声を流すのを聞いた。僕は右隣——壁にもたれかかるAを、最小限の頸部の動きと最大限の眼球の動きで流し見る。僕の嬋媛流麗な切れ短かですっきり一重の双眸を殊更に細めて、彼奴を周辺視野の中に固定した。Aは日焼けて薄黄色になった品書きをむっつりと眺め、その表と裏を行ったり来たりしながら、時折剥がれかけたラミネート加工の四隅を食指の爪でかりか

          成年間鼎談

          20200214 バレンタイン・喫す

          「メーデー! 仇敵バレンタイン・デーが日付変更線を大股開きで乗り越え、意気揚々とこの極東の大地へ足を踏み込みやがった! もうこれ以上は持ち堪えられそうにない……。誰か地球の自転を遡及させてくれ! うわぁああ——」  男寡仁道会・太平洋湾岸前哨基地からの通信は断末魔と共に途絶える。僕は哨兵の名を叫んだ。何度彼の名を呼ぼうとも僕の鼓膜を擽るのはサーというホワイト・ノイズだけだった。  僕は満身へと瀰漫した憤慨に拠って身体を震わせながら、無線機器を放り投げる。ふざけるなよ! 同胞が

          20200214 バレンタイン・喫す

          20200210 無題

           ぷからぷからと煙草を吸うこと丸一日。時折、毛羽立つような喉の痛みに龍角散を贈呈してやった。右から左、左から右、偶には真ん中に留まる飴玉の味は薬草まみれで至極美味、風味絶佳であった。  風邪を引いてから早一週間。福音派の影響を受けている訳ではないけれど、僕は医療に頼らずに過ごしてしまった。未だ寛解には至らない。どこだかの誰だかがいつだかに発表した論文めいたものを、それはもうひょんなタイミングで微かにそして僅かに読んだというか眺めたことがあるのだけれど、風邪という症状は空気感染

          20200210 無題

          20200208 無題

           僕の上気道をちくちくと刺しやがる彼の感冒根腐れ大魔王は、全く以て快癒へ至ってやろうという気配を醸さない。元よりそのような積もりは毛頭ないと、またしても僕の肺腑をきゅうと締め付ける。愛らしい圧搾音を聞いた僕は「ボフォエ!!」とヒト科之仇敵匪徒細菌が満載となった排気ガスを漏らした。咳嗽は胸骨をみしと撓わせる。出処のわからない鈍痛に翻筋斗を打って転げ回ると、いつだかに失くしたと思っていた妖怪ウォッチのスチール缶ケースを寝台下の隙間にて発見した。僕は妖怪ウォッチのコマさんが好きだ。

          20200208 無題

          20200207 咳嗽、爆ぜる

           厳冬の渦中、無味乾燥の大気に軽佻浮薄となつた悪鬼細菌らが、僕の気道を警邏する白血球らを嬲り殺めんとした。一気呵成のゲヴァルトに蕩揺される幻燈となつていた生命の陰影が、またひとつ、またひとつと馘されて逝くのをひたにぼうつと僕は眺めていた。卑賎なる感冒は一抹にあつた憂慮の虚を衝くと、野望であつた逗留の支度に勤しみ始めた。気づいた頃には、疾うにパラノーヤに魘されている。フラストレーシヤンが脳漿を擽ると、口吻から呻吟が垂れていつた。まるで副鼻腔には水銀が溢れたやうで、遁走を妨げられ

          20200207 咳嗽、爆ぜる

          20200205 冬将軍到来!

           夜半、ニュース番組の芸能コーナーで、冬将軍が東経135度の極東へ来訪したと報道されていた。  僕は安藤百福謹製の即席麺を馳走になるべく、調理工程に記載された分量より50ミリリットルばかし少ない水道水を鍋に容れる。そいつを火にかけながら、冬将軍が国際空港に降り立ち、観衆へとにこやかに手を振る様をぼうっと眺めていた。通りで今日は冷えた訳だと、帰宅途中にある堤防でシバリングを起こした事実に合点がいった。堤防下に続く住宅街はベッドタウンの名に相応しく一戸建てばかりで吹き抜ける風を遮

          20200205 冬将軍到来!