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クズ 別名グリーンモンスター!すごく有用なのにめちゃくちゃ厄介な野草

よく降るな~。今日も雨です。

2週間前に草刈りしたはずなんだけど、この子が梅雨になってものすごい勢いで地面や木を覆っていきます。なんだ君は。

一面この子で覆われ始めてる。草刈りしたんだけどな。

今日はこの子を観察しよう!

ツル性の植物。でもほかのツルと比べなんといってもきになるのは…

でか~~~!!

葉っぱがでかい!!!!手よりもでかいものもある。

これであっという間に地面を覆っていく。近所を歩いていたらこんなになってるところも。

元の木が見えない。

ほっといたら地球を覆ってしまうんじゃないかってぐらいすごい勢い。木を飲み込んじゃった。

こんな大きい葉っぱなかなかないぞ。

こーんなでっかい葉っぱが3枚セット。これはすごいわ。

葉っぱの形は丸っこいダイヤモンドか、ちょっと下部分にふくらみがあるかんじ。こう、子供のてぶくろの親指が両側にあるような。かわいらしい形。

裏側。

表もだけど葉脈がくっきり!これまでの野草でこういうのなかったかも…。木の葉っぱにちかい。

すごいまきつき。離れない。

手でちょっと引っ張ってもぜ~んぜん離れない。

そっからまだでてくるの?

葉っぱの付け根からまた茎が。こりゃ大変だ…。

雨上がりの雨粒がきれい…雨もいいよね。

よーく見ると茎はふさふさした毛が生えてる。ひっかかりやすくしてるのかな~。

これから開く葉っぱ。この時はほんとかわいい。これからあんなにおおきくなるんやね~。

匂いはなし!これが食べられたら食糧問題が解決しそうなぐらい旺盛な子。食べられるならみんな食べてると思うんだけど…。でもクセはなさそうなんだよな~。

よーし!!それじゃぁ調べてみよう!

名前の由来

クズ...?えらいかわいそーな名前つけられてるな思ったら、名前の由来は地名からきているみたい。

大和国(現奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地で、国栖の人たちがこの植物を売り歩いたたからいつからかクズと呼ばれるようになったんだって。

葛粉…!?これから?
おぉ。すごいやつやん。

世界の侵略的外来種ワースト100。グリーンモンスターと呼ばれる。

すごいワード。”侵略的”って。勢いがすごかったもんな。日本は原産地だから外来種ではないんだろうけど…。グリーンモンスター…。確かに飲み込んでいく感じだもんね。

木に巻き付いたりして覆っちゃったりして木も枯れさせちゃうから一面クズに。グリーンデザート(緑の砂漠)にしちゃうんだって。

特に北アメリカの東南がですごくて、1876年に日本から運ばれてきてそっから繁殖し、今では3万㎢がクズで覆われてしまっているって。3万㎢は近畿地方よりちょっとひろいぐらい。まじか…。

根っこは葛粉の材料に!

今は日本でもお困りのクズだけど、いろんなことに活用できるすごいやつ。一つは葛粉の原料ということ。

地下では長芋みたいな塊ができているらしい。それから葛粉ができるんだけどまぁ手間がかかる。そして根っこが思ったよりでかい。

ここに作り方載ってたけど、これは個人で作れるのか?と思ったらこんなレポートも。

作れるには作れるけれど…これは1人じゃ無理だ。5人ぐらいは最低いないと無理そう。

葛根湯の材料に!

名前の通り根っこからできてる。根を乾燥させたもので、特に風邪の引き初めに用いられるとか。名前はよく聞くけど飲んだことはないな~。

房になった花を花穂ごととって、乾燥させたものも薬に..花咲くんだ。ジャスミンの香りだって。

二日酔いによいとされてるんだって。焼酎に漬け込んで、花酒にもなるらしい。

ってことはもちろん…食べれる!!

そう!食べれる!そしてうまいっぽい!

春から初夏の若芽をポキッと折ったところや花が食べれるって!

ここでは、めんつゆにつけて皮向いて食べてる!皮向くめんどくささはあるけどわるくなさそう!

こちらはてんぷら。てんぷらは皮向かずに食べてる。楽だ!アスパラみたいだって!!これは食べたい!!!

葉っぱは止血に!

葉っぱは止血に使われる。民間療法で、怪我をしたときの傷の止血に用いられ、葉を手で揉んで汁をつける用法が知られるとか。

天然繊維に!!

縄文時代の遺跡から、クズの繊維で編んだ布が出土しているらしい!

葛布(くずふ)と呼ばれ、平安貴族の装束とか江戸時代には武士に愛用されていたとか。

たしかにきれい…。こんなに厄介者だっていわれたのにすごいやつだ...!

じゃぁ服も作れるやんと思ったけれど、なっかなかに大変。

いい感じのやつを選んで、ゆでて、ススキの葉をかぶせて発酵させて、皮をむいて、乾燥させ、それをさいて、結んで、糸ができて、編んで布に。

大変だけど、これは楽しそうだなぁ。皮をむくときに川に入るのも、みんなでおしゃべりしながら糸を裂いて結むのも素敵だ…。

昔はこんな時間を過ごしていたんだろうな。

つるかごとかつくれる!!

こっちはいける!手軽に挑戦できそう。

よく道の駅とかで見るようなつるを編んで作ってあるかごとかカバンとか入れ物が作れるみたい。

方法は大雑把に、取ってきて、水にさらすか茹でて、乾燥させて、編む。

こちらは取ってきてそのまま編んでる。でも虫が中にいたりするからゆでるか水につける時間は取ったほうがよさそう。

こちらは、森の小リスさんの記事。採取の方法、下処理、編み方を丁寧に解説してくれててこの上なく助かる。ありがとうございます!

かごも繊維も取るのは冬のクズ。いまはできないな〜。

まとめ

つてななわけで、すごい生活に馴染み深くて、いろんな用途で使われていたクズ。それがこんなにも厄介者になってるなんて…。

もっと活用してあげたいなぁ。自然のものを取ってきて作っていく過程の、自然の中に人の生活が溶け込んでいる風景。素敵だなぁ。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!読んでいただけた方にはもう明らかだとは思いますが、私は植物に関してはほとんど何も知しりません。タンポポがわかったり、オオイヌノフグリを知ってるのを自慢できるぐらいです。
この自然観察日誌のnoteは、そんな自然無知の自分が、最近自然を観察することのおもしろさに気づいたことをきっかけに、その日心に留まったものを観察し、少し調べたものを記録したものです。
誤りもあるかもしれません。その時はぜひやさしく教えてください。

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