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ユキノシタ 井戸周りでお馴染み。昔から重宝された愛され野草

福井県大野市にお引越ししました!南六呂師という標高450mのところの集落です。昔スキー場だったところが近くにあるようなところ。

今日の観察する野草はこの子。

この白いお花を咲かせている子。

実は近所の方に、
「これはユキノシタって、葉っぱが食べられるんだよ~。てんぷらにするといいよ。」
とこの前言われた子。石垣の隙間からすっと生えてる。

大野市の自然観察日誌第一弾はこの子にしよう。

これは…上から見たのでは思ってもなかったかんじの花だ…。

凛としてるというかなんというか…
派手過ぎず、すっとした透き通った美しさをもつ花だなぁ。背筋が伸びるような…正装って感じがする。
こんなものをデザインしてしまう自然ってほんとにすごいな…

全体のバランスがほんとに美しい。
上3枚の花びらが小さく、下の2枚の花びらが長く伸びてる。そして上3枚は濃い赤の反転があって根本が黄色がかってて、下2枚は真っ白。ほんとすごいな。どう意図してこうなったんだろう。

そしてこの白色の透明感がすごい。ほんとにきれい。葉脈なのかな?ちょっと線が入ってるかんじもすごいきれい。

この等間隔にのびた触手は雄しべなのかな?真ん中の2本が雌しべ?

お花、ちょうちょみたいだな。

茎は上のほうでこうやって分かれてる。赤っぽい茎。しっかりしてる。毛が生えてるなぁ。

全体像。

けっこうたくさんお花つけるよね。

葉っぱ。もっさもさだ。

そしてこれが例の食べられる葉っぱ!量がないからとりにくいな…。それに毛がすごい。ふさふさ。そしてけっこう分厚い。けっこう分厚いぞ。食感が微妙そうだが…揚げればいけるのか?

ちょっと赤みがある。けっこう赤いのもあるな。

よーし!今回は名前が分かってるからすぐに調べられる!!

おっ!はじめて日本に自生してたかも野草だ!中国が原産でもはじめてだなぁ。

いろいろある名前の由来

ユキノシタ(雪の下)。うん。いい名前。でもなんでこんな名前?雪の中咲く花でもなさそうだけど…

どうやらいくつか名前の由来の説があって、

1つが、雪が降り積もってもその下で枯れずに緑の葉があるから。雪の下にあるのは花でなくて葉なんやね
2つが、垂れ下がってる真っ白な2つの花びらを”舌”に見立てて、”雪の舌”だったのが”雪の下”になった説
3つが、葉の白い斑点を雪に見立てた説

があるんだって。個人的には1つ目が一番しっくりくる。

名前からわかるいろんな国でのなじみ深さ

いろんな国でいろんな名前がつけられてるんだって!

ドイツでは、ユーデンバールト。意味はユダヤ人のひげ。ユダヤ人は長いひげだったかも。

英語では、マザー・オブ・サウザンス。意味は子宝草。いちごみたいに地表近くに茎をのばして、のばした先からまた生えるっていう増え方をすることからついたみたい。

中国では、虎耳草(こじそう)。葉の丸い形や模様がトラの耳みたいだからだって。

日本でも別名があって、コジソウと井戸草。山菜としてたべられもするし、民間の薬にもなる。だからどこの家の井戸周りにもあった生活になじみ深い野草だったんだって。昔の人はこうやって野草や花を食べたり薬にして日常的に生活していたんだなぁ。

中国から来たっぽい?

どうやら古い時代に薬用か食用として中国から日本へきて、それが寺院に植えられて野生化したという説があるみたい。でも日本に自生してたかもって話も。

利用の幅広さがすごい!!

葉っぱと花が食べられるんだって!葉っぱけっこう分厚いかなと思ったけどいけるんだなぁ。お花も食べられるみたい。

利用の幅がすごくて、山菜に薬草、お茶、化粧水とそれはそれはいろいろなものに。これはすげぇ。

①山菜
葉は癖のない味で、てんぷらがダントツにうまいとのこと。片面にだけ衣をつけて、揚げたものが多そう。他にもゆでて和え物にしたりとかにもできるけど…ゆでるだけでは食感がよくなさそうなイメージ…。

②お茶
花をゆでて塩漬けにして保存しておいて、お湯を注ぐと花茶になるとか。
葉っぱも乾燥させるか生葉のまま、煮詰めてお茶にすることができて、風をひいたときとか、薬草として内服するときに小さいとき飲んだという人もいるみたい。

③薬草 民間薬
民間薬として使われていて、利尿作用があってむくみのときに飲んでいたりとか、解毒や清熱の効果があって風邪ひいたときに飲まれていたりとかしていたみたい。腫物にも効果があるみたい。万能だな。

急性の中耳炎になったときにユキノシタの汁を耳に垂らすといいという記載も残っているそう。だれが思いついたんだろ。

④化粧水
美白化粧品の素材としてユキノシタのエキスが配合されたりするんだって。焼酎とかウォッカにつけておいてチンキにして日々の化粧水に使っているってブログもあって、ほんとなんでも使えるんだなぁ。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!読んでいただけた方にはもう明らかだとは思いますが、私は植物に関してはほとんど何も知しりません。タンポポがわかったり、オオイヌノフグリを知ってるのを自慢できるぐらいです。
この自然観察日誌のnoteは、そんな自然無知の自分が、最近自然を観察することのおもしろさに気づいたことをきっかけに、その日心に留まったものを観察し、少し調べたものを記録したものです。
誤りもあるかもしれません。その時はぜひやさしく教えてください。

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