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後生掛温泉さん、あんたはんえらい商売お上手でんな。。。登山者目線でw

後生掛温泉

なぞの関西弁で失礼しました。
どこの温泉旅館だってがんばっていますよ、今さら何言ってるんですか?
という声が聞こえてきそうですが、ずるいんですよ、後生掛温泉w

少し前の話になります。
玉川温泉から焼山~八幡平~裏岩手縦走路~岩手山と縦走計画を立てて奥岩手を巡った時のお話です。

1.アクセス

池袋西口から発車した夜行バスは秋田の鹿角花輪駅へ、
早朝1時間ほど待って、路線バスで玉川温泉まで車中の人となります。

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高温のお湯がほとばしる玉川温泉から登山道は始まり、湯沼(火口湖)も生なましい焼山を経由して後生掛温泉です。

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いえ、普通に後生掛温泉を目指すなら、鹿角花輪駅からも田沢湖駅からも盛岡市方面からもバスでアクセスできます。

ただでさえ寂しい単独登山なところへ、折から雨が降り出してきます。
おまけに縦走初日とあって20kg近いザックが肩に食い込み、足取りも重い。
小雨に濡れながらやっと後生掛温泉まで下ってきます。(トップ写真)

と!

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下山口はなんと後生掛温泉の建物、渡り廊下w

あなたはこの状況で今晩の到着予定地、八幡平の避難小屋までさらに2時間以上も歩けますか?
私はもう無理、温泉の誘惑に負けました。

ね、後生掛温泉ずるいでしょw

ってか登山口がこちらの敷地をお借りしているだけなんですが。。。

2.部屋

さてさて、端から泊まる予定を組んでなかったので、湯治部のオンドル大部屋に部屋を取ります。
縦走登山ですから、寝袋も食材もアルコールも持っていますから、湯治部があってお財布にもやさしくてよかった。

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湯治部は、男女も分かれてないし板敷だし雑魚寝ですから、万人に向くとは言いませんし、ちゃんと畳の個室もあります。
私は雑魚寝は山小屋で慣れてますから、特に気にもしません。

先客は、おじさん3人、ご夫婦が1組です。
ご夫婦はちょっと離れた方にいらしたので、話はしませんでしたが、
このおっちゃんたちが自由を謳歌していて、本当に楽しそうなんですよ。

定年退職してここに長逗留してあちこち遊び回ってるおっちゃん、
隣のおっちゃんに「明日は田沢湖に釣りに行こう」とか「カヌーしよう」とか一生懸命誘ってます。

とか、苦み走った別のおっちゃんは、雨だから「明日も泊まっちゃいなよ」とナンパwされたりコーヒーを入れてくれたり。。。

湯治部なので冷蔵庫やガスコンロもあって、自分で夕飯と朝食を作って食べます。

夜遅くまでいろいろみんなで話し込んで本当に楽しかった。
二度とこんな経験できないだろうなあと、ディープな夜でした。

ここのオンドルですが、今回訪れたのは10月でしたが、正直オンドルは熱いです。おっちゃんたちが、すのこを貸してくれたり段ボールを敷いたりしてなんとか暑さをしのぎました。

3.風呂

泉質は単純硫黄泉で、4種類の源泉を持ちます。
火山風呂、神恵痛の湯、泥風呂、打たせ湯、箱むし風呂、蒸気サウナ、露天風呂、旅館宿泊者専用小浴場のお風呂があり、薄暗い浴室の中それぞれに温泉を楽しみます。特に泥風呂は天然のエステという風情でとても気持ちがいいです。また、箱むし風呂もここでしか体験できないのではと思います。

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4.まとめ

翌日も朝から小雨が降りそぼります。
「もう一泊すればいいのに」と声を掛けられ、後ろ髪も引かれますが、まだまだ長い縦走が続きます。ここはえいっと気合を入れて、次なる目的地に向かいます。

湯治宿は、だんだんと姿を消していくようです。
リーズナブルな料金(大部屋1泊¥2820)で、じっくりと温泉を堪能できます。これは湯治という一つの文化ですから、姿を消してほしくないなあと思います。

もちろん、豪華な新館や本館での普通の宿泊もありますよ。

オンドルを楽しむため、冬場も夜行バスを使ってもう一度訪れてみたい!
寒さの中で温泉の暖かさ、ありがたさを感じたい、そんな気持ちになりました。

温泉:★★★★

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